ミス・ポターのレビュー・感想・評価
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ピーターラビット!
「あなたが住む僕の心を僕は大切にしたいと思う」これは、離れて遭えないポターにあてた最期のラブレター。ピーターラビット誕生の裏には初出版を手がけてくれたノーマンとの素敵な出会いと悲恋があったのですね。彼自身、彼女のお友達(ピーターや登場する動物達)をとても愛してくれ、彼女の創作を後押してくれたのがよくわかりました。ポターは彼との別れを乗り越え、両親の元を離れ「心の故郷」と呼ぶ湖水地方へ移り住み、自然保護に積極的に貢献、水長るる如くの自然な生き方を全うしたと思います。観終わったあと、清々しい心にさせてくれた作品です。
前半のダンスシーンが泣きそうになる
観終わったあとにとても切なく泣きたい気持ちになりました。
ミス・ポターから見える世界の美しさと彼女自身の強さ。すごく心が美しいひと。
彼女が愛する人の死を乗り越えられたのは動物の友達と親友がいたから。
オルゴールのダンスシーンについてはエンディングの曲で 彼女の想いが伝わってきます。
ああ私も彼女のように美しく強い心で生きられたら、、、とにかく胸の締め付けられる映画です。
もっとも美しい映画
私が見た中で一番きれいな映画でした。
緑豊かな美しい自然で、ロンドンの屋敷やその中の調度品、街並みに至るまでCGなどではなく全て本物の美しきでした。
それだけでなく、ファンタジーで溢れています。絵と現実がうまく融合していて素晴らしいです。まさに、ピーターはポターのお友達でした。
時間が経つのを忘れて、こんなに見入ってしまったのは初めてです。
ピーターラビットのことはよく知らなかったのですが、一瞬にして魅力に取り憑かれてしまいました。
世界観が作り込まれていて、ミスポターの頭の中に飛び込んでしまったようでした。
物語を聞いてると、とてもおもしろくて童心に返ってしまい、もっと聞きたいと好奇心でいっぱいになりました。
ミスポター役の女優は、表情ひとつひとつが自然で、ミスポターの人柄が前面に出ていました。
一般的な女優に比べて容姿はもうひとつのはずなのに、しぐさ笑顔、夢や自信でかわいくて素敵な女性を見事に演じています。
本が出版されたときの喜び、愛する人との喜び、親との衝突や怒り悲しみなど、それぞれ異なっていて、同じような感情が湧いてきました。
この映画でミスポターを初めて知ったのに、昔からよく知ってるような気分になりました。
この映画を見ていてとても幸せな気持ちになりました。何回でも鑑賞したいです。
<字幕、ノーカット>
想像の中で生きているように兎が動く
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
ポターを演じたレニー・ゼルウィガー、英国英語をしゃべっているし「ブリジット・ジョーンズの日記」でもそうだったのでてっきりイギリス人だと思っていたら、実はアメリカ人なんだそうだ。あまり美人でもないのだが、自分の価値観を持ち趣味に専念して嫁き遅れた上流階級の娘の雰囲気が逆によく出ていて適役だと思う。
彼女が穏やかな田園風景と自然の中に見つけるちょっとした愛情を感じる生き物やそこから想像を膨らませて創作される物語、そしてそれが出版されるまでの、ピーター・ラビットがいかに生まれたのかという制作秘話的な前半のほのぼのとした柔らかい話が好きだった。後半の彼女自身の話になると、一人の人としての幸せや悲しみが出てくると、兎の童話と違って話が重くなってきた。どこまで本当かは知らないが、しかしこれも作家としての彼女の半生だから、童話と違う現実を見つめる意味では重要だろう。最後はさっさと流された感はあるが、だらだらと引きずられるよりもあっさりとまとめていた。ただナショナル・トラストのことは彼女の大きな業績の一つなので、もう少し言及があってもよいのではないか。
金を出して買いたかったんだよ
映画「ミス・ポター」(クリス・ヌーナン監督)から。
久しぶりに、上品なトーンの画面で癒され、
「ピーターラビット」の生みの親、ビアトリクス・ポターの
人生に相応しい言葉でスタートした。
「物語の最初の言葉を書き下ろす甘美な喜び、
その先は、未知の旅に出て、私はここに来た。」(心の故郷)
この作品で気になったのは、ポターと恋人との関係ではなく、
母と娘、父と娘の関係であった。
どちらも、娘の幸せを願うことには変わりがないが、
結婚に幸せを求め、縁談ばかりすすめる母、
それに引き換え、娘のやりたい事に理解を示そうとする父。
そんな父親の気持ちを表現していたのが、
「金を出して買いたかったんだよ」
(親の反対を押し切って)出版した娘の本の評判を友人たちから聞き、
「父親として、1冊買わなくてはと、本屋に寄って買い求めた」と告白。
彼女は「(そんなことしなくても)贈呈本があるのに・・」と返すが、
そんな台詞をさえぎるように「金を出して買いたかったんだよ」。
そして「お前は私の『誇り』だ」と抱きしめるシーン。
分かるなぁ、この気持ち・・とメモをした。
本来ならずっと一緒にいたいのに「私に道を選ばせて・・」と言われ、
娘の独立を見守る父親に、熱いものを感じた。
監督の伝えたかったものとは違うことは承知の上で、採り上げてみた。
ピーターラビットの本、急に読みたくなったので、
早速、地元の図書館で借りてこなくちゃ。
作風は中途半端だが、主人公の自立心は気持ちいい
ピーター・ラピッド誕生の物語。
絵の色合いや、樹木や湖水が美しい風景は楽しめるが、ストーリーが貧相。
有名作家の伝記としても、ロマンス作品としても中途半端。
それでも飽きずに観ることができるのは、独身女性が自立することが難しい時代に、しっかりしたビジョンを持ってわが道を歩んだ主人公の生き様が気に入ったから。
ゆったりとした気持ちで観る作品としてはいい。
ポーターラビットが動いた
ピーターラビットの生みの親の半生を
描いた作品。
ピーターが生まれた秘話や恋愛話など
あるんだけど、作品としてはインパクトなしかな・・・
ピーター・ラビットがあまりにかわいくて、感激して涙が出てきました。
波乱万丈の映画なのかなと臨んだ映画でしたが、これまで見てきたどの作品よりも、とても穏やかな、ゆっくりとした時間の流れる作品でした。心がほっこりと癒されました。 特にクリス・ヌーナン監督がほかにない映像と言うことで、随所に劇中に出てくるピーター・ラビットなどのキャラクターが突如アニメーションで動き出すのです。ホントに生きているように愛らしく動き回ります。それがあまりにかわいくて、感激して涙が出てきました。きっとポターもこんな思いで、自分が描く動物たちを見つめていたのでしょう。 限りなく人間に近いポターの「仲間たち」は、実はきっと精霊界の精霊の化身で、彼らがポターにインスピレーションを送っていたんだなと思いました。あんな素敵な物語を書きつづったポーターは、単なる空想ではないのですね。
またロケに使われたイングランドの湖水地方は、ポターが購入して農場を営み、遺言でナショナル・トラストに寄付した場所です。なんて美しい風景なのでしょう。まるで絵画の世界・・。映像を観ているだけでうっとり。
小地蔵は、葉祥明語り部コミュの管理人をしています。湖水地方の風景は、葉祥明さんの絵の世界にも出てきそうな感じです。そして葉祥明も生き物をとても愛しています。絵本作家って、動物好きっていう共通点があるのですね。
ポカポカと日だまりのように進んでいく物語の中でも、後半ポターに悲しい現実が襲いかかります。それでもロンドンを去って、この美しい風景に救いを求めることで、新たな生き甲斐をも見つけて行きます。その悲しい過程を描く作品のまなざしも温かくて、ホッとさせてくれました。ポターがなぜ、イギリス中で最も美しいこの場所に、あんなにまでも平和を求めたのか、誰にでもすぐに理解できるようなシーンなっています。
冒頭の台詞に、湖水地方の風景をバックに、ポターは物語を書き始めることは、新しい冒険の始まりなんだと語ります。絵本作家ってそんなわくわくドキドキしたイメージで物語を紡いでいくのかと思いました。そうしたら、ラストにもこの台詞がリフレインされます。なんとこの台詞は、ポター自身の人生の始まりを暗示する言葉であったのです。
この一言で、比較的短めの作品が、ポターの幸せなその後をずっと思いはせてくれる、素敵な終わり方でした。
とにかくポターを演じるレニー・ゼルウィガーがとてもはまってるように観えましたね。それほどイメージにぴったりだったのですよ。
●この作品のロケのこだわりについて
美術監督のマーティン・チャイルズは、スタジオよりマン島での撮影にこだわり、雨やみぞれや雪に見舞われながらも、マン島にポターの家を建設して撮影したそうです。
惜しくも彼女が最初に住んだ家であるヒルトップは観光地となっていて、ロケはできませんでしたが、ポターのもう一つの家であるユー・ツリー・ファームで見事にヒルトップへとリメイクされ撮影されました。
また、ひと夏ロンドンを離れることになり、見送るノーマンに別れを告げるシーンは、かの有名なブルーベル鉄道で撮影された。まだ蒸気機関車が全盛だった頃の鉄道で、現在では観光客専用になっているという本物の鉄道だったんです。
さにら、タイプライターや印刷の歴史が展示されているタイプ・ミュージアムが使われた。このシーンには本物の印刷職人が出演、その中の一人は、実際にフレデリック・ウォーン社から依頼されて、ポターの本を印刷したことがある経験者なんですね。
マクレガーさんのお庭
主演はブリジット・ジョーンズの日記で有名になったレネー・ゼルヴィガー、相手役はスター・ウォーズの新3部作やトレインスポッティングのユアン・マクレガー
監督はベイブを撮ったクリス・ヌーナン。
それでもって、マン島(Isle of Man)で撮影されたっていう映像は、イギリス映画なのに、イギリスなブルーがかった映像ではなく、絵本のような色身で、ふんだんに湖水地方が描かれているんですが、ほんわかとした雰囲気に癒されます。
ピーターラビットの原作者
ベアトリクス・ポターの成功×ロマンスがストーリーのメインで、特にピーターラビットを知らなくても楽しめます。
ミスというだけあって、独身でいることに
少々の引け目を感じながら、自分の絵を信じて
売り込んでいるビアトリクス(レネー)
ある出版社を尋ねたところ念願かなって
絵本を出版できるようになったところから
はじまるのです。
しかし、その出版社の兄弟には思惑があり、
最近家業に入れて欲しいと言ってきた
余計な三男こと
ノーマン(ユアン)にちょうどいらない仕事を押し付けようと
ビアトリクスにGOサインを出したんです。
それから、
そんな思惑を知りつつ、ビアトリクスの才能に魅了された
ノーマンとノーマンのやる気に気づいて、協力するビアトリクスが
本の出版という作業を経て、惹かれあって・・・。
独身女の友情を語るべく
ユアンの姉の役でアメリア(通称ミリー)っていう人がでてきたりします。この姉貴もイイヤツです。
なにより、超いいところで
ユアンが歌う!!ゎぉーーー。
1902年のイギリスのロンドンと湖水地方のお話なので
それなりの英国紳士ってやつが出てきます。ヒゲがすごいです。
ハットもすごいです。
貴族とかに縛られるビアトリクスっていうのがまたすごいです。
なので、衣装とかはソノ時代のものを用意してるようだけど
風景の色味が現代風で、ちょっと違和感あり。
まぁしょうがないよね。
そして、ピーターラビットの絵が出てくるんですが
ただでてくるんじゃなくて、
日本風に言えばど根性ガエルのように
絵が動きます。それで、ビアトリクスにピーターが語りかけてきている設定があります(ビアトリクスの空想だけど)
それがまたなんともかわいい。
ピーターが好きな人には
原作者のことを知るために、
今、いろんなことをやろうとしてる人には、
ビアトリクスのパワーをもらうために
観てもいいんじゃないかと思います。
ユアン・マクレガーですが
ピーターの親をミートパイにした人とは
別のマクレガーさんです。
気持ちが豊かになる
ラブストーリーと,彼女の成長&葛藤が中心なので,
「ピーターラビット」のドラマを期待すると肩透かしを喰います。
レニー・ゼルウィガーは意外と好演だったけど,
やっぱりイギリス人女優に演じてほしかった。
ケイト・ウィンスレットとか・・・。
駆け足の展開に,行間が消されていて残念に感じるも,
ポターの感情の起伏を,品よく追体験できたし,
丁寧に描写されたイギリス上流階級の暮らしぶりも
本物を集めた背景美術,
美しいロケーションも素晴らしく,
観て良かったと素直に感じさせてくれる作品。
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