遠くの空に消えたのレビュー・感想・評価
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神木隆之介×行定勲監督による忘れなれないいたずら。
田舎町に引っ越してきた少年が空港を造る事で一生残る思い出を作ろうと計画します 。 それはUFOと交信をしていた少女がどうしても残したいというメッセージを送りたかったのがきっかけで地元の少年たちで最高のいたずらを始めました。 中でもラストが感動深く感じました。
好きな人は好き
万人受けはしなさそう。 途中まで一緒に見ていた人は、見ていられないようだった。 変な人がいっぱい出てきて ハロウィンみたいな愉快な音楽が終始流れてる奇妙で面白い世界観が、私は割と好きだった。 子供たちの純粋さも素敵だった。 メッセージ性と結末が弱いかな… 鑑賞中は楽しんだけど、結局何だったんだろう?という感じ。 大人の乱闘シーンが多いのもちょっと苦手だった。
雰囲気は好き
公開当時、映画館で見ました。 主題歌担当が、Coccoだったので!! 作品全体の雰囲気は、すきです。 ちょっと妖しく異国情緒ある絵本のようなデザインの美術が可愛らしくて。 ただ、感動を期待していったわりには、いまひとつ、(…いや正直全然)できませんでした。 一番気になったのは、主人公は子供達なのに、 「子供」という存在に対して、夢あふれるノスタルジーや憧れを抱いた大人が作った、 子供の「リアル」が全然描けていない作品だという点。 例えば、登校時に先生が自転車で通勤するのを、子供達が笑顔で追いかけるという、昭和にはよく現実にあったのであろう光景で、たくさんの子ども達が全員、「わーーー」って言ってるんですよ。(笑)同じ一本調子で、同じ顔して同じ動きして。は??? 現実で「わーーー」って言うか? 好き勝手に色々なことを言い合いながら、大勢の声がまとまって「わいわい わー」という喧噪に聞こえるんですよね? なのに、実際のセリフが「わーー」ですよ??? ありえない(笑(笑)(笑)(笑) なんじゃこりゃ、ってずっこけそうになりました。 ほんものの子供が見て、共感したり、面白がったりできる作品ではないですね。 子供というモノに、甘い「ドリ~ム」を抱いちゃっている大人が作っちゃった、消化不良の作品です。 あーあ、ドジだねぇ…しょうもないね… 子供のリアルを描けなきゃ、ファンタジーに信憑性や強い魅力は生まれないんですよ。 実写を撮る映画人て、こんなもんなのね、って思っちゃいますよ、ただそのへんの実際にいる子供達を映してりゃいいだけのささやかな場面で、 ドリ~~ム抱えすぎて綺麗に撮ろうと思ったら、こんなに現実にありえない場面になってしまった。 すべて自分の手で描かなきゃ作れないアニメ作家にひざまづくべき(笑)例えばジブリ作品、同じようなシチュエーションとして、「おもひでぽろぽろ」の子ども達の学校での休み時間シーンとか、見てみなされ。あれは全部手描きアニメよ? 何十人もの子供達がすべて、個性を持って自由に動き回って自由に会話して、全部ばらばらに動いてるんだよ?この技術力との圧倒的な差よ。観察力に欠けすぎてて、ただ自分の淡い夢をそのまま映像にしちゃっただけじゃないですか。淡い夢を、しっかり作りこんで映像化しないと、ファンタジーに魅力は生まれないんですよ。 まあなんとなく楽しそうな雰囲気だけで2時間以上。特に心に残ったものは何もなし。 ただ、かるく明るくここちよく (この映画にぴったりな空気感を) 歌という形にして、さらにちょっぴりこの映画のそんなつめの甘さに対して 冷静に静観しているような雰囲気すらもある、Coccoの主題歌はある意味すごいな。 この主題歌、監督が熱烈オファーをしてから、あっという間にできあがったそうで。 Coccoから届いたデモテープを、「こんなに早く?? 未完成なのでは? こんなに早いんじゃたいした完成度じゃないだろ」といぶかしんだ監督が、実際に聞いてみたら「ええっ 完璧じゃないか…」と驚いたらしいです。 深い作品世界を歌うことの多いCoccoなのに、これは歌詞にたいして深い意味はなさそうな、でもうまく空気感をつかんでる、浮遊感や高揚感あり、ちょっぴりいたずら心っぽい言葉選びありな、まさにこの作品らしい主題歌。
オリジナルストーリーなのが嬉しい!
魅力的な子役を見出すことにかけては、行定監督ほどの眼力のある人はなかなかいない。音楽の使い方も絶品!子どもたちが打ち合わせて夜に集まり、ミステリーサークルを作る場面は、ワクワクしてくる。自分が夜中の0時にクラスメイトに集合かけて、中学校のグランドで月明かりの中サッカーをやったことを思い出した。
サーカスと ちんどん屋
思っていたよりも、ずっとずっと面白かったです。 ただ、ちょっと2時間以上の映画は、家で観てても長いっすね。 この昭和の世界のような、ちょっとだけ幻想の世界のような 世界観は、私は好きです。 デモがデモらしくなく、ちょっとお祭りのサーカスやちんどん屋さんを 思わせるような音楽に乗って歩く様は、何かウキウキさせるものも ありました。 セクシーと言うより、化け物屋敷?って感じの飲み屋も面白い。 色んな映画をちょっとづつ連想させる感じがあるけど、最終的に どの映画をも超えてない感じもする。(苦笑) でも観終わった最後に、思わずニヤッって出来た映画は 素敵で楽しかった映画だと思えるので、好きです。 この映画も、最後に「ふふっ」てにやけちゃいましたよ。
信じることで願いが叶う。人はそれを、奇跡と呼ぶんだ。
知ってるかい? 蜂は航空力学的に言えば、 飛べる構造じゃないらしいんだ。 なのに、実際は飛んでるだろ。 何故だと思う? 蜂は飛ぼうと思ったから飛べたんだ。 信じることで願いが叶う。 人はそれを、奇跡と呼ぶんだ。 行定監督ご自身が7年間温め続けた脚本をもとに作成された映画です。 そして、主人公の父親の生物学者に語らせる蜂の生態の話が上の台詞になります。この冒頭の言葉が、監督がこの作品で描きたかったすべてでしょう。 どこか外国のおとぎの国での出来事のようで、現実とファンタジーの中間にある不思議な設定です。 父親が二度と帰ってこないことを知りながら、丘の上でUFOと交信し続ける少女。 空を自由に飛び周り、月に行くことを夢見ている謎の青年。 その青年に淡い恋頃を抱く村の学校の先生。 村には似つかわしくないけばけばしいバーと、 まるでサーカスに出てくるようなウェイトレスと楽団たち。 このような不思議な設定の人物を登場させつつ、物語は、「ぼくらの七日間戦争」のような少年活劇を見せたり、ほんの少し環境問題に触れたり、黒澤明の「夢」を彷彿させるような行進シーンがあったりで、まるで夢うつつの世界と現実のリアルな世界とが揺らぎつつ混じり合いながら進んで行きます。 きっとこれは監督の少年時代の潜在記憶と「対話」しながら物語を構想したのでしょう。いやもしかしたら、睡眠中に夢の中でこの作品のような霊界を探訪してきたのかもしれません。だから登場人物の台詞回しがみんなオーバーアクションで、まるでアングラ劇団のお芝居を観ているような感じになります。 でもそういうつっこみをしない素直な性格の人が見たら、後半のファンタジックなシーンにうっとりすることでしょう。あるいは大人になって忘れていた童心のころの純な思いを思い起こされることでしょう。 そういう向きには、行定監督のわざと彩度を絞った淡い色調の映像は、ぴったりはまると思います。 そしてラスト少年たちがどんな奇跡を起こすのか、一気に物語は盛り上がっていきます。その奇跡はそれなりにすごいものと納得できる最後にはなっていました。 ただ、SFチックなシーンも描いているだけに、もう少し少年たちが何かを信じることで、ファンタジックな奇跡が起こればもっとよかったですが、2時間23分という時間が押しているため難しかったのでしょうね。 少年たちの「牛のうんこ爆弾」のいたずらには閉口するかも(^^ゞ キャラメルポップコーンを食べながらご鑑賞の方は要注意ですぞぉ~。
子役たちはとてもいい
監督は子どものために作ったのかもしれませんが、大人向けファンタジーと言ったところでしょうか。 この内容で2時間半近い上映時間で、子どもは楽しめるの? ハリポタならまだしも。 子役たちの芝居はとてもいい。 大人たちも演技はいいが、キャラクターが……。 楽団の人たちとか、村の大人たちとか、どうも人物造詣が表面的というか、ちょっとクサイいというかサムいというか。そのへんで入り込めないと楽しめないのかも。 まあ、観終わって嫌な気持ちになる作品ではないです。良心的ではありますが、半ば作っている人たちが自己陶酔してしまっている感があって、置いてきぼりをくらってしまった気がしましたが。
ファンタジーですよ
「世界の中心で愛を叫ぶ」の行定勲が監督、脚本の作品です。(セカチューは原作があったからね) キャストは、神木隆之介/ささの友間/大後寿々花の3人の子役を中心にしていますが、脇の大人達には、三浦友和/小日向文世/石橋蓮司/大竹しのぶ/鈴木砂羽/長塚圭史/柏原崇など、かなりしっかりとしています。 神木隆之介が、父親(三浦友和)の都合で広大な大地の広がるのどかな町に転校してくる。 (そういえば神木君は「ピアノの森」でも都会からの転校生だったよなぁ、、、) 彼の父親はここに空港を建設するためにやって来た国のお役人。 反対派の地元住民とその子供達との間に起こる不思議な出来事をファンタジックにそしてどこかノスタルジックに描いている作品です。 まず子役も含めて役者達が、しっかりとした芝居が出来ているので、観ていて苦ではありません。(邦画はねぇ、下手な芝居に目をつむって観ないといけない事が多いですから) 特に子役では、ささの友間君がとても良い芝居をしていました。 大人達は、それぞれの持ち味をしっかりと発揮していましたね。 特に長塚圭史は、最近注目されている理由が少し判りました。 「最後の夏休みに史上最大のいたずらを」や「きみのためなら、ぼくらは、UFOだって呼べるんだ」というキャッチコピーですが、そのシーンに至る過程をもう少し丁寧に描いて欲しかったかなぁ〜Y(≧σ≦)Y!! その分、女教師のシーンを減らしても良かったような、、、、 途中からいきなり話の展開が変わってしまって、アレレって感じな所もありましたが、全体としては、なかなか楽しめました。 それから、最初と最後の空港のシーンは狙い過ぎかな、、、靴が埋まっているというのもねぇ、、、客室乗務員さんの芝居ひとつでかなり変わったと思うので、もっと芝居の出来る女優にして欲しかったなぁ、、、もったいない、、、(*´Д`*) そういえばこの話は本当なのだろうか、、、? 「蜂は航空力学的に言えば、飛べる構造じゃないらしいんだ。 なのに、実際は飛んでるだろ。 何故だと思う? 蜂は飛ぼうと思ったから飛べたんだ。 」
メッセージが形にならない・・・。
信じるに値するものは,この世に必ずあると, 少しだけ勇気づけられる群像劇。 行定勳監督になったつもりで, 映し出される変な世界観を歩くと,ちょっぴり楽しい。 ただ,優しさの見えないドラマと, 淡白な演出と,物語の浅い焦点がもったいなく感じる。
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