「ここまで負けて暗く落ちない凄さ」街のあかり てけと2さんの映画レビュー(感想・評価)
ここまで負けて暗く落ちない凄さ
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人が良い割に周りと上手くやって行けない不器用さ、それだけに周りにいる人の少しの優しさが滲みますね。
もっと賢く生きればいいのにできずに転がり落ちてく様が淡々としつつ暗くなり過ぎずにクスッと笑えるテンポで進んでいく事事態に監督の力量を感じます。
自分をよく見せようとしている時は器の小さな人間に見えるのに、等身大の時はそれなりにカッコよく見えて不思議でした。強ぶらない方が根の優しい性分が見えて良い。獄中で一度だけ見せた楽しそうな笑顔が何でもないシーンの様でいて胸に刺さりました。
何故こんなにも、転落していくストーリーが悲しい気持ちに落とされずに見れるのか。つい考えてしまいました。これは怒りの感情が映画の中にほとんど無いからかもしれない。加えて完全なあきらめもまだない。
何となくあきらめないし今より良く生活していく事はできるだろうというゆるい希望。高くを見すぎる必要は無いんだっていう社会の大多数の人を肯定する温かさを感じます。
負け犬3部作!良いじゃない!!浮き雲も見なきゃね!
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