劇場公開日 2007年5月12日

「特攻を見送った人」俺は、君のためにこそ死ににいく まりぽっささんの映画レビュー(感想・評価)

3.5特攻を見送った人

2020年8月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

特攻に関するストーリーは本当に心苦し過ぎて、つくづく、戦争は何も残さないと思うし、結局、戦争を起こした一部のお上の人々以外は皆んなが被害者なのだと痛感する。
そういう意味では、こういう痛ましい過去は多くの人が知り心に刻む必要があると思う。

私が鳥濱トメさんの話を最初に知ったのは舞台『MOTHER〜特攻の母』だった。その後にこの映画が公開されて鑑賞した。
「戦争賛美映画では」という論争に対しては否定的に見てはいるが、例えばその舞台ではGHQのことも取り上げ、戦後の事にももう少し焦点を当て彼らの視点も描いていることもあり、それを観たあとでは、本映画は製作者の伝えたい「悲劇の部分」のみクローズアップされている感は否めないと感じる。また、この映画を、制作総指揮者が都知事在任中に製作した点も、公人としての靖国参拝を、(敢えてこう書くが)「正当化」する目的があったのではと勘繰ってしまったり。

最後に感動物語で幕を閉じる、映画としては普通に纏めた仕上がり。

まりぽっさ