「母の秘密の箱」眉山 momogaria-noさんの映画レビュー(感想・評価)
母の秘密の箱
クリックして本文を読む
母と娘、女同士の二人家族。
お互い何も不自由がないときは、他愛もないことで喧嘩もできたが・・・
母が癌の病に倒れ、突然目の前の景色が変わっていく。
母は潔く、強く、堂々と小料理屋で働き、娘を育て上げた。
友人の計らいで母の秘密の箱を手にする。
何通かの古い手紙があり、それは母と父のものだった。
若かった二人はお互いを思う気持ちを躊躇なく書き綴った。
手紙の中が、何も気にせず愛し合える唯一の場所だった。
父には既に家族がおり、親の病院を継ぐ手筈も整っていた。
ある人にとって母は、殺したいほど虫唾が走る、嫌な女なのだ。
母は父について、本当に本当に大好きで心底愛し合った人よ。と語った。
結局父は何も捨てず、責任の重さに苦しみ、母に別れを告げた。。
母は眉山を眺め、ある時は怒り、ある時は泣き、ある時は笑った。父を想い・・
娘の尽力により、母は衝撃と共にある確信を得る。
私たちは正真正銘、神が認めた二人なのだと。
出会ってから、死んだ後のあり方まで・・・
母の人生は、父への想いで満たされていた。
女としては、最上の生き方ではないだろうか。
結ばれずとも、心底貫き通して生きていく。
母がこんな女性だったら、同じ女として嫉妬せずにはいられない。
コメントする