「日々の暮らしに疲れたら…。」ホリデイ mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
日々の暮らしに疲れたら…。
人生、何もかも放り出してリフレッシュしたくなる時が、誰にでもありますわな。でもなかなかそんな思い切ったこと出来ませんし、仮にそんな時間が出来たとしても『じゃあ、何をしよう?』ってことで、今度は悩んでしまいそうですよね。この映画の主人公たちは、結構トンでもない方法で2週間の休暇(=ホリデイ)を過ごし、心身のリフレッシュのみならず人生のリフレッシュまで、やってのけちゃうんですよ。
“トンでもない方法”と前述しましたが、こういうのを“ホーム・エクスチェンジ”って言うんだそうです。日本じゃなかなか流行らないと思う(だって見ず知らずの他人と、家や車なんかを交換できますか?吾輩はイヤですわ!)んですが、欧米では結構新たなトレンドとして、注目を集めてるんだそうです。う~ん、さすが「欧米か?!」(^^;
この映画、主要キャストの4人がそれぞれにとてもイイんです。ヒロイン2人は、等身大(年相応)の女性をキュートに演じていますし、男性陣(アイリスの兄を演じたジュード・ロウと映画音楽作曲家・マイルズを演じたジャック・ブラック)2人も、非常に抑えたイイ演技を見せてくれます。特に今回ジャック・ブラックは、彼には珍しく心優しい好青年(^^;を嫌味なく、爽やかに熱演しています。
一線を退いた、老脚本家(イーライ・ウォラック)とアイリスの交流や、アマンダと子供たちとの交流など、人と人との出会いということを、この映画は非常に優しさいっぱいに描き出しています。また、映画ファンには往年の名作が色々と引用されていて、そんなところも見所の一つだと思います。
監督はナンシー・メイヤーズ。この人、過去にメル・ギブソンにパンスト穿かせた(「ハート・オブ・ウーマン」)り、熟女ダイアン・キートンを脱がせた(「恋愛適齢期」)実績の持ち主ですので、今回も何かやってくれるだろうと楽しみにしてたのですが…期待通りにやってくれました!ハリウッドでは今や主役クラスのエドワード・バーンズに“超ダメ男”を演じさせ、映画の冒頭でさっさと退場させただけでなく、ダスティン・ホフマンを、カメオ出演させています。しかも“himself”として。一瞬しか出てきませんが、吾輩そのシーンに爆笑いたしました。いやあ、やってくれますね、監督!吾輩、あなたの映画大好きです!!