「評価が難しい映画。見た方の感想がそのまま作品の良し悪しになります」パラダイス・ナウ こもねこさんの映画レビュー(感想・評価)
評価が難しい映画。見た方の感想がそのまま作品の良し悪しになります
パレスチナの若者二人が自爆テロに向かうまでの物語。なぜ自爆テロをするのか、という難しい命題を、パレスチナに暮らす若者の目や人生をとおして、淡々とだけど見る者に切々と訴えかける、とても心に染み入る作品。しかも、決して自爆テロを正当化しようとはしてない演出は見逃せない。人が大事にすべきものは何か、殺すことで平和が訪れるのか、を問かける姿勢も素晴らしい。
たしかに、プロパガンダの強いのは否めないし、演出もまだ甘い、構成がうまくないところもある作品ですけど、見終わって受けるショックは、そんな欠点を払拭してしまいます。東京では、恵比寿の東京写真美術館と渋谷のアップリンクくらいですけど、いろんな人に見てほしい、見終わったあとにいろんな意見を聞いてみたい、そんな映画でした。
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