パリ、ジュテームのレビュー・感想・評価
全11件を表示
パリは小さいはずですよね
たくさんあるこの短編たちの中でパントマイムの留置所のシーンが大好き。
実際の面積ではパリって小さいと思う。
なのに、人々のたくさんいるところというのはこんなにもドラマが!
きっと誰かが書いていそうな気もしますがタイトルどおり、実は主役はパリ?
映画になるほどの刺激をもってる都市ってことなんですな~。そういう点では
TOKYOもなかなかのもんではないでしょか。
長い!疲れた!
終わった感想。とにかく短編が18話もはいってて、ショートストーリーとは言え、何本も映画を見たようかぐったり感。よくわからない話もある。てか有名俳優、監督てんこ盛りで!
まさかのウェスクレイブン、やはり墓地がテーマ。
面白い話が多かったが印象に残ったのは吸血鬼の話とパントマイム。
パリの舞台を最大限に活かしていたのもよかった!
あそこもあそこも行った!と観光気分になったし、パリは映像でもすごくワクワクする。
とにかく疲れるからまた見る機会があるかはわからないけど残り未公開の2つが見たくてプレミアムエディションをポチリ。
じんわり
観終わった後の余韻が、それほど大きくはないんだけど、幾重にもなってずっとずっと続いて、むしろ反響して共鳴してぶわぶわ大きくなっていく。
なんだろう、不思議な鑑賞後感。
2006年公開ってことで、ほぼ10年前に観ている。だからどんな話か覚えてたり、オチを思い出したりしながらだったのだけど楽しめた。
あれから繰り返し観返していたわけではないんだけど、久しぶりに観てやっぱり好きだなぁと思った。
お祭り広場とか、赤いトレンチコートの話とか、ナタリーポートマンとか、もちろん大好きなんだけど、なんだか心に残ってるのはマギーギレンホールのやつ。
ラリって心のどこかで期待して待ってるんだけど、肩すかしにあって小さく絶望する話。
孤独。ばかな女だけど、他人のことのように思えない。なんで??
あとは熟年夫婦の離婚の話。
駆け落ちする?
前したじゃない。
ぞくぞくする大人の会話。
そこに至るまでの2人のもろもろを思うと気が遠くなる。
新しい恋人もお互い好きなんだろうけど、本当は2人で幸せにずっと居たかったんじゃないかな。
あとは14区。そう、ひとり旅をしたいと思うのはこのエピソードを観たことがあるからなのではないだろうか。
嬉しいんだけど、悲しくて、でも大きく悲しくはなくて。
きれいね、ってわかちあえる人を求めている。
監督名、俳優名を列挙するだけでも一苦労する短編集
1 モンマルトル Montmartre :ブリュノ・ポダリデス ★★★
監督自身が主演。血糖値が下がって倒れた女性を渋滞のため移動できない自分の車に運びいれるという展開。もしや続きがあるのでは?と期待させるところが素敵。
2 セーヌ河岸 Quais de Seine :グリンダ・チャーダ ★★★
これも出会いだけを描いた短編。悪友2人は全く無視していたアラブ系女性が気になってしょうがない主人公。短いながらも、人種偏見の全く無い主人公の恋心は純粋で爽やか。
3 マレ地区 Le Marais :ガス・ヴァン・サント ★★★
女性に大人気のギャスパー・ウリエル君がゲイ??「会ったことあるよ」などと、誘うための常套句なのか、ほんとに会ったことがあったのかはわからないけど、ショートコントよりも最後の疾走シーンが鮮やかでした。
4 チュイルリー Tuileries ジョエル&イーサン・コーエン ★★★★
地下鉄で観光ガイドを読む観光客役のスティーヴ・ブシェミ。映像や独特の編集によるブラックな展開はコーエン兄弟そのものでした。「マレ地区」に続き、言葉が通じないことの面白さもさることながら、吹き矢を放つ子どものポイントが見事。
5 16区から遠く離れて Loin du 16eme ウォルター・サレス ★★★★★
自分の子どもを託児所に預け、裕福な家庭のベビーシッターをするカタリーナ・サンディノ・モレノ。設定自体が貧富の差を風刺した驚愕の内容であるが、わが子と同じように子守唄であやす主人公の優しさを強調してあるところがいい。
6 ショワジー門 Porte de Choisy クリストファー・ドイル ★★★
いきなりチャイニーズ。原色中心の鮮やかな髪型と、中国美女によるカンフーアクション。アメリの写真とギャグが印象的・・・
7 バスティーユ Bastille イサベル・コイシェ ★★★
妻を愛してないことに気づいた男が別れ話を切り出そうとしたとき、妻が不治の病であることを告げられる。あとから考えると、味わい深い作品だったけど、「ショワジー門」の次だったのがよくなかった・・・どことなくコントであるような気がして・・・
8 ヴィクトワール広場 Place des Victoires :諏訪敦彦 ★★★★
「カウボーイは今でもいるんだよね」と言っていた亡き我が子を想うジュリエット・ビノシュ。夜になると幻想的な雰囲気に包まれる広場にウィレム・デフォーが!!もう俳優だけで満足。
9 エッフェル塔 Tour Eiffel :シルヴァン・ショメ ★★★★
『ヴェルビル・ランデブー』の監督。パントマイマーの男女が奏でるコミカルな短編だけど、18編のうち、ずっと心に残りそうな作品でした。大きなカバンを背負っている子どもが可愛いんです。
10 モンソー公園 Parc Monceau :アルフォンソ・キュアロン ★★★
ニック・ノルティの登場に驚き!5分間ワンカットで撮ったスリリングな会話展開が面白かった。
11 デ・ザンファン・ルージュ地区 Quartier des Enfants Rouges オリヴィエ・アサヤス ★★★
ストーリーは面白くないけど、マギー・ギレンホールの変化する表情がいい。
12 お祭り広場 Place des Fetes :オリヴァー・シュミッツ ★★★★★
「蚊に刺されたよ・・・」とつぶやいて蹲る黒人男性。応急処置を施す若い黒人女性。「一緒にコーヒーを飲もう」・・・わずかの時間に男性の回想録。5分という短編の枠に彼の人生が凝縮されているかのようであり、「この歌に聞き覚えない?」と静かに伝える姿に感動。最も好きな作品となりました。
13 ピガール Pigalle :リチャード・ラグナヴェネーズ ★★★
ファニー・アルダンとボブ・ホスキンス。長年舞台でコンビを組んできたという設定だけど、どこまでが本当の演技なのかわかないところがいい。
14 マドレーヌ界隈 Quartier de la Madeleine :ヴィンチェンゾ・ナタリ ★★★★
彩度を落とし、モノトーンのような映像にしたヴァンパイアものの短編。血の赤色だけ目立つようにした映像は『シン・シティ』を思い出す。その『シン・シティ』にも出演したイライジャ・ウッドが女吸血鬼に・・・といった、普通のヴァンパイアものの男女逆パターン?
15 ペール・ラシェーズ墓地 Pere-Lachaise :ウェス・クレイヴン ★★★★
結婚を間近に控えた二人(エミリー・モーティマーとルーファス・シーウェル)が墓地にやってくる。オスカー・ワイルドファンの彼女に「笑わせることが必要」などと言われた彼が、なんとオスカー・ワイルドの幽霊に遭遇・・・彼らの幸せを願っての行為だったのか、それともゲイだったからなのか・・・よくわからないけど。
16 フォブール・サ・ドニ Faubourg Saint-Denis :トム・ティクヴァ ★★★★
女優志願のナタリー・ポートマンの練習風景を聞いた盲目の男性。それほど彼女の演技が迫真にせまっていたことの証明でもあったわけで、理解者となった彼は親しくなってやがて恋人となる。オチがわかってしまうので、ストーリーはそれほどでもないけど、2人の愛の経過をスピーディに映像化したところが素敵です。もちろんナタリー・ポートマンも素敵・・・
17 カルチェラタン Quartier Latin フレデリック・オービュルタン ★★★★
もう一人の監督兼、レストランのオーナー役にジェラール・ドパルデュー。別居中の夫婦、ジーナ・ローランズとベン・ギャザラ。「離婚が成立したら・・・」等々のちょっと聞いただけでは険悪になりそうな会話なのに、「駆け落ちしようか?」とのひと言が2人の関係(再燃?)を予感させるキーポイント!それにしてもドパルデューの最後の言葉が憎いね・・・
18 14区 14th arrondissement :アレクサンダー・ペイン ★★★
フランス語を習得して、一人旅のマーゴ・マーティンデイル。口を大きく開ける表情には『トータル・リコール』のあのおばちゃんか?と勘違いしてしまう。ああ、愛を求めて一人旅をしてみたいものだ・・・
パリを1コマずつ覗き見。
パリ18区を舞台に繰り広げられる短編映画を集めたオムニバス作品。
有名な監督陣の短編集となっており、コーエン兄弟やガス・ヴァン・サントの作品もある。
各監督の作品それぞれに個性があって、見ていて面白いし、パリの情景が美しい。フランス映画独特の美しさが光る。セリフとかも素敵なシーンが多いのも見どころ。
短編集なので飽きることもないし、センスを感じる作品が多かった。
パリをのぞき見したような。
京都シネマ10周年企画の会員500円にて!いい企画だー。
五、六本のオムニバスかと思って見始めたのですが、なんと18本!一本ほぼ5分とか?でもパリとそこに住まう人々のあれこれがきらめく素敵な映画でした。幸せも悲しみも絶望も喜びも怒りも、街にはあるんですね、いつもいつでもね。そんな感想です。
お気に入りは、コーエンブラザーズのスティーブブシェミが悲しい目にあうやつと(モナリザすき過ぎるやろ!)、シルバンショメの白塗りパントマイムの彼のと(よかったね、素敵な伴侶とかわゆい子供ができて)、ジュリエットビノシュのと、ラストのアレクサンダーペインのかなぁ。イライジャウッドのセリフなし吸血鬼ものもアリかな。
アレクサンダーペインの短編の主人公が語る孤独と幸せに共感です。
いろんな人種がいて、風光明媚で、猥雑で、多分街はあまりきれいでないパリ。もう一度訪れたい!と思いました。
パリ、18区、恋。
パリの街角を舞台に男女の恋模様を綴った、18エピソードからなるショート・オムニバス。
豪華キャストもさることながら、錚々たる監督がズラリ。
コーエン兄弟やアルフォンソ・キュアロンといったオスカー監督から、ヴァンチェンゾ・ナタリやウェス・クレイヴンといったホラーの名匠、日本から諏訪敦彦まで。
一編一編、面白いものとそうでないものの差が激しい。
それぞれの監督の個性を楽しむのが最良の見方だが、18エピソードもあるとちょっと飽きてくる。
リンクとかあったらまた違っただろうけど。
個人的に一番面白かったのは、パントマイムの男の恋を描いたシルヴァン・ショメ監督の「エッフェル塔」。
さすがアニメーションの監督だけあって、少々ファンタスティックでユニークな仕上がり。
フランスの風景
年末にフランス旅行を控え、フランスの雰囲気掴みに観た映画です。
18個の短編オムニバス形式になっているので、肩の力を抜いて観ることができました。
愛に関するテーマで、1作品およそ5分という短い時間の中にも、内容の濃い、考えさせられるような内容が詰まっています。
5分の短さゆえに、イマイチ話が分からなかったものもありましたが、フランスの雰囲気掴みに観た僕にとっては、予想以上の内容で非常に満足できました。
それぞれのパリ、それぞれの愛
パリ市内の各所を舞台に世界各国の映画監督が愛をテーマに撮影したオムニバス映画。
各ストーリー5分弱というとても限られた尺の中で物語を作るのはなかなか難しい仕事だが、その条件の中で、むしろその条件を生かしていい仕事をしているなと思うのは、シングルマザー(と思しき)の若い母親が自分の幼い子どもを預けて仕事として他所の裕福な家庭の子どもの面倒を見るという哀しい矛盾を両方の子どもに同じ子守歌を歌って聞かせる姿で伝えるウォルター・サレス&ダニエラ・トマスの「16区を遠く離れて」、慌てて待ち合わせの場所に着いた年配の男と男を待っていた若い女の関係をセリフで見せて温かいオチをつけるアルフォンソ・キュアロンの「モンソー公園」。監督の色が良く出ているなと思うのは、途方に暮れるアメリカ人観光客をスティーブ・ブシェミがスーパーキュートに演じるコーエン兄弟の「チュイルリー」、目の不自由な青年の勘違いを描くトム・ティクヴァの「フォブール・サン・ドニ」。「カルチェラタン」のジーナ・ローランズとベン・ギャザラは、もう二人が会話をしているだけですごい贅沢感と満足感。
これはそれぞれの監督の視点を楽しむべき作品であって、一本の映画として評価するのは難しいと思う。
訳がわからん…
『愛』をテーマとしたショートストーリーなのだが、よくわからないストーリーばかり。
数が多いので、面白いものもあるが、全体的に統一した意図が感じられず、なんとも面白みがない。
ストーリーなど気にせず、パリっぽい雰囲気を何気なく楽しむにはいいのだが、フランス映画が苦手な自分にとっては”理解不能”。
感動したり共感したりするような映画ではなく、あくまでも雰囲気を楽しむ映画なのかも。
全11件を表示