「映像とその構図は素晴らしいが。。。」さくらん ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
映像とその構図は素晴らしいが。。。
蜷川実花初監督作。フォトグラファー出身だけあって画の構図は素晴らしいが、如何せんドラマがない。正確に言えば、おそらく本人はドラマを描いたつもりなのだろうけど、大した伏線もないまま駆け足で進んで行く物語に感情移入できないのだ。
また、役者陣はなかなか好演しているが、吉原という舞台を描いた作品にしては、やはり覚悟が足りないように思う。花魁が主人公の作品なのだから、表層の部分だけではなくて、もっと踏み込んだ描写が必要だったのではないだろうか。それが実現していれば、映画に対する印象もだいぶ変わったものになっただろうに。。何とも覚悟の足りないなんちゃって芸術作品という印象を拭えない1本。
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