「色鮮やかな仮想世界」さくらん Arcoさんの映画レビュー(感想・評価)
色鮮やかな仮想世界
時代劇というよりは、仮想世界だと割り切って観たほうが楽しめる。
画面全体が色鮮やかすぎて、少し目にうるささを感じるも、すぐに慣れた。
映像、音楽、作品の雰囲気が全てマッチしていて良かった。
それだけに、もったいない。
ここまで豪華な映像が撮れるのなら、それに負けないストーリーが欲しかった。
美しい画だけで中身が無い感じ。心に入ってこない。
また、役者の演技力も、大きな差が目に付く。
しっかり役作りをして演じることができる者、セリフを読むのがうまい者、端役としての邪魔にならぬ上手さがある者、本人のままで使ってもらえる者etc…
多少バラつきがあるのは仕方がないにしろ、差が開きすぎると白けてしまう。
演技指導があっても、映し方が良くても、この程度かとガッカリする部分が目立つと作品が壊れる。
特に、主役に色気が無く、人気の花魁だという説得力が全く無かった。
大切なシーンでさえ、凄みを感じられず残念だ。
コメントする