劇場公開日 2007年2月10日

守護神 : 映画評論・批評

2007年2月6日更新

2007年2月10日より日劇1ほか全国東宝系にてロードショー

どのエピソードも掘り下げ不足だが、それでも泣かせる男のドラマ

これって、「海猿」のハリウッドリメイク? そんな勘違いをさせるほど、海難レスキュー隊員養成という題材が、あの日本の大ヒットシリーズと重なるあたりでかなり損をしてしまったのが残念。ただ、こちらはベテランの伝説的レスキュー・スイマーと、心に傷を負いながらも救難士を目指す青年との出会いと成長のドラマ。若者パートに「愛と青春の旅立ち」的な香りも漂わせつつ、任務優先で生きてきた男の結婚生活の破綻やキャリアの危機など、中年男が抱えるさまざまな問題に重点を置いて、大人のドラマ指向なのだ。その結果、海難救助や救難士養成過程でのチームメイトたちとのドラマなど、盛り沢山のエピソードがどれも掘り下げ不足で、伝説の男の意外な脆さをはじめとして主人公の心の襞に迫りきれない面もあるのだが……。それでも、やっぱり、男のドラマに泣かす、泣かす!

とりわけ、青年が背負う心の痛みをめぐって、教官とぶつかりあうシーンのアシュトン・カッチャーは出色。なにより、ストイックな生き方と次の世代への想いを滲ませるケビン・コスナーは、久々にかっこいい。おじさんスターがアクション大作の主役でグッとこさせるってあたりでは、まだまだ邦画もハリウッドに追いつけないのよね。

(杉谷伸子)

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