Sad Movie サッド・ムービーのレビュー・感想・評価
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『アメノナカノ青空』では手をずっと隠していたイム・スジョン。この映画では手の露出度が異様に高かった・・・
男女8人の物語。群像劇と捉えればよいのだろうか、オムニバスとして捉えればよいのだろうか、『クラッシュ』のように偶然の人間関係が繋がっていくのか・・・などと考えていたら、いきなり車がクラッシュしてました。すべて予告編やチラシのコピー通り、「愛はどうして終わる瞬間に一番輝くんだろう」なのです。しかも、その「終わり」の演技がそれぞれ息を止めてしまうほどハッとしてしまうくらいの名演。切ない、悲しい、などという感情よりも「もったいない」という感想が先にきてしまうのです。もっといい映画だったなら・・・と。
『アメノナカノ青空』のイム・スジョンはつき合っている『頭の中の消しゴム』のチョン・ウソンからのプロポーズを待っている。彼女は妹シン・ミナが耳が聴こえないこともあって、TVニュースの手話コーナーを担当していて、消防士のウソンに絡むニュースにいつもハラハラしている。彼女の素の表情や涙を流すシーンはとてもいい!ストーリーなんてなくてもその瞬間の演技だけで満足できるほどなのです。
そして彼女の妹シン・ミナがまたいい。絵描きである『ラブストーリー』のイ・ギウに恋をして、着ぐるみの7人の小人に守られている。喋ることもできないので、心の声によって情感豊かな恋心を表現しているのですが、見ている方がドキドキしてしまいます。この4人が演じる二つのストーリーだけで充分だと思うのですが、豪華なキャスティングを目いっぱい使いたいためか、その他二つのストーリーも同列で扱ってしまいます。
無職であるチャ・テヒョン君がふとしたことで男女の別れ代行業を思いつくストーリーと、小学生の男の子が病気のお母さんに悩むストーリー。これが前述の2本線と密接に融合するのであれば、文句も出ない映画となったのでしょうけど、ここまで浅く広くしてしまっては感動も薄れてしまいます。しかも、火災現場のシーンでガクっとなってしう・・・それぞれ、男が煮え切らない性格ばかりなので、4人の女優の演技を堪能する目的ならば満足できるかもしれません。個人的にはシン・ミナにキュンッとなっちゃいました。
【2006年11月映画館にて】
雨の日に4つの悲しい事が重なってゆく
4つのオムニバス形式で始まる、ストーリーが最後に全て悲しい結末を迎える物語。チョン・ウソン、イム・スジョン、チャ・テヒョンら韓国の個性派俳優が出演しているから段々と物語に引き込まれていきます。韓国のべたな脚本で構成されており、まあ、ヒットしたんじゃないかな。でも私は少し意地悪ですがハンサムなチョン・ウソンのファンでもないし、普通の娘であるイム・スジョンが泣いても感情移入されない。唯一気に入っている「キョヌ」ことチャ・テヒョンも別れさせ屋の仕事を始めて彼女から自分宛の別れのメッセージを受け取っておいおい泣いてるし・・・なんて間抜けでみじめなんでしょう。でもお母さんをがんで亡くす子役の演技にだけ惹かれました。彼は将来いい役者になります。観る人はハンカチ必見でしょう(女性ね)。泣きたいときにどうぞ。
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