ゲド戦記のレビュー・感想・評価
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何も知らない状態で見たら
タイトルは聞いたことはありましたが、内容はよく知らなかったため、どんな内容かを確かめるために、金曜ロードショーの録画で見ました。
ジブリ作品にしてはテーマが重く、人身売買や麻薬などの社会問題が取り上げられ、「生きるとは何か」「永遠の命とは何か」という生と死のメッセージ性が強く響きました。
賛否になっているみたいですが、個人的には色々考えさせられた映画だなと感じました。
不安はあって当たり前。消えないから折り合いをつけることが成熟。
「不安はあって当たり前。消えない。消そうとするからおかしくなる。折り合いをつけていくこと。それが成熟するということ。生きるということ。」
by 養老孟司
NHKで観たこのフレーズが頭をよぎった。
特にハイタカの次の台詞。胸を衝いた。
「わしらが持っているものは、いずれ失わなければならないものばかりだ。苦しみの種であり、宝物であり、天からの慈悲でもある。わしらの命も。」
古くなる、老いるということに抗ってばかりで自分は真に人生を生きていたのだろうか?味わってきたのだろうか?最近よく自問する。そんな自分に、そしてコロナが蔓延するこの時期的にもピッタリの再上映演目だった。
また、草原を走る風が肌に触れたときの生暖かさ、耕す畑の土の匂い、異国の街のむんとした熱気など、外出自粛中ではあったが旅に出た気分にさせてくれた。画力に感謝したい。
酷評もあるようだが「子供ではないので分かりやすさは要らない」「原作は知らない」「細かい疑問にこだわらない」という私のような者からすれば傑作である。
評判通りだった
散々な評価だったことだけは知っている状態で観賞。
確かに、これはちょっと、、、
・鑑賞者を置き去りにしていくストーリー展開。伏線の回収ってあった?的な。
・朗読会状態の台詞回し。特に主人公の声優さん、一瞬で年齢を行ったり来たりで安定感なし。一人で何役もできているがその必要性は全く無いどころか有害。
・とにかく、「リズム」が悪い。テンポがぐちゃぐちゃで観ていて気持ち悪くなった。
・タイトルってこれであってますの?
原作の問題か映画の構成の問題かは分かりません。
ともかく、これをジブリのブランドで世に出したことには大変な勇気を感じます。
そこまで評価悪いとは思えない
正直評価があまり良くないイメージなので見るのを避けてましたが、以前テレビでやっていたこと、岡田准一さんが出演している映画にハマっていたのもあって観賞しました。
確かに分からないことも多く、何回も見たり原作を読まないと分からないのかもしれません。
しかし、私にとってどのジブリ映画も1回見ただけでは理解できない、だけど面白いと思って何回も見ていたのでそれと同じだなと感じました。
この映画も分からないからこその面白さが詰まった映画だなと思います。
景色の美しさ、普段のジブリでは見なかった(ような気がする)キャラの表情や動きはとても良いなと思いました。
歌の方は透き通った歌声で世界観とマッチしていて何回も聞いて映画を思い出しています。
私的には声優さん方も思ったより棒読みでは無かったです。岡田さんは声優も上手いのだなと感じました。
好き嫌いが別れるのかなとも思いますが、結構この世界観が好きなのでまた見てみようと思います。
テルーの棒読み
世界観、ビジュアル、音楽、共に素晴らしい作品である事は間違いないが、やはり後半にかけてのストーリーの失速がこの作品を駄目にしてますね。護衛弱過ぎ。クモ魔法使えなさ過ぎ。声優についても、ハイタカ、アレン、テルー、テナー主要4人が全てを台無しにしてる。その他声優は素晴らしく、あの香川ですら良くやっている。手嶌葵の発掘と歌の素晴らしさ、それのみが吾郎の功績である
アースシーの物語
原作はアーシュラ・K・ル=グィンの、世界中で愛されている多島海アースシーシリーズ。
その3巻と4巻が主な下敷きとなっています。
呪い(のろい)や呪い(まじない)といった生々しい魔法が、大きな存在感を放つ世界。
優れたSF作家であり、社会学者の両親のもとに生まれて言語学にも精通したル=グィンの描く「物語に都合のよくない世界」を、ゲド(ハイタカ)やカラスノエンドウ、ドラゴンフライ、そして一推しでもあるカワウソといった生命感あふれるキャラクターたちが魔法と向き合いながら必死でもがき、生きています。
この説得力ある世界観、当映画作品に断片的に取り込まれた細部に興味を抱かれた方は、是非とも原作小説に手を伸ばしてください。
最初の一冊、影との戦いは、おとぎ話の枠を超えた大人の寓話としても楽しめる、ゲドの物語です。
夢か現か
全体としては悪くないけど、細かいところを気にし始めると腑に落ちなくて困ってしまう、そんな映画。「オズの魔法使い」のように、割り切って観ないときついな。
主人公も、悪役の魔法使いも、説明が不足していて、見る者が自分で解釈して納得しなければならない、そんな疲れる映画ありか? どうも好きになれないタイプの作品でした。
声優が最低で酷い‼️
菅原文太をはじめとしてセリフ棒読みで聞き取りにくいし、それだけで観るのが苦痛極まり無い、有名俳優の起用はあたりもあるが、ここは大外れです。
映像だけはジブリ。
スタッフが揃えば、自分でもこれぐらいの映画は撮れるな、そんな自信回復、自尊心が芽生えそうな不思議な映画、良いねー親の七光、羨ましい限りです。
まあ、それほど無様な作品でも無いのですが、とことん声優が酷過ぎて、トホホ限界点です。
いつもあてにならないここの総評も、この映画の総評は 妥当。 意味わ...
いつもあてにならないここの総評も、この映画の総評は
妥当。
意味わからなくもないけど分かろうとも思えない面白くないから。
ただ適当に見てふーんへーと感じるのみ。
一つ分かったのは、駿の息子に才能はなかった。
どうしたら均衡が保たれるか
狼に襲われたアレンは大賢人ハイタカに助けられ、一緒に旅する事にした。アレンは、街でテルーを助けたが、人狩りに奴隷として捕らわれた。それでもまたハイタカに助けられた。ハイタカは、ゲドと呼ばれていた。
どうしたら均衡が保たれるか。テルーの勇気を讃えたいね。ハイタカ役の声優は菅原文太が務めていたので重厚感があったが、どうしてもヤクザのイメージが離れないな。
どことなく既視感がありながらも、初めて触れるストーリー
他の方々も書かれているように、似ている作品を人それぞれ感じるようです。オマージュなの分かりませんが、どことなく既視感がありながらも、ストーリーが進みます。原作の第3巻を映画化したとのことなので、映画も断片的なのかな?と想像する。そう思えば消化不良も少しは解消されるでしょうか。音楽、映像、セリフは、さすがジブリ、世界観を堪能しました。中でもウサギというキャラクターのお顔がこれぞジブリ顔と言わんばかりの顔立ちで見ていて安心感がありました。
【均衡】
この作品はジブリ作品の中では結構評価が低い。
宮崎吾朗さんの次回作が控えるためのテレビ放送だとは思うが、序盤でハイタカがアレンに話す言葉を聞くと、何か偶然とは思えない気もする。
「疫病は世界が均衡を取ろうとするひとつの運動だが、今起きているのは均衡を崩そうとする動きだ。
そんなことが出来る生き物はこの地上に一種類しかいない。」
今回の新型コロナウイルスも、過度な開発によって人間の世界にもたらされたのは事実だ。
作品に話を戻すと、この評価の低い理由の大きなものは、原作ではアレンは王の父を殺さないというところだと思う。
殺す理由が判然としないし、アレンの二面性を理由として挙げるにも、そうした二面性を持つに至った背景が描かれないので、物語にイマイチ入り込めないからだろう。
だが、物語と向き合うと、クモの屋敷で、ハイタカとアレンが相見える場面で、ハイタカに刃を突き刺すようにしたところで、アレンはアレンが父にした事を思い出す。
僕は、もしかしたら、この場面の為に、アレンの父殺しがさっていされたのではないかと思った。
人は罪からは逃れられないのだというメッセージのようにも思える。
そして、作中で何度も語られる均衡。
主に、人間の心の持ち様がテーマだ。
人の陽の部分、そして闇の部分。
死を恐れ、永遠の命を求める心。
死を受け入れ、生をまっとうしようとする心。
人間が世界で唯一、世界を再構成する力を得てしまった今、人間の行動こそが、世界の均衡のキーなってしまったのだ。
具体的なポイントを取り上げると疑問もあるが、僕は世間の低評価ほど面白くないとは思わない。
見えぬものとは何か
原作は未読です。公開時映画館で観たのですが「よくわからなかった」という印象しか残っていませんでした。先日、金曜ロードショーでやっていたのを何となく観ていたのですが、内容をほとんど忘れていた為か、冒頭、アレンの父親殺しが衝撃的でこんな映画だったっけ?と思いながら、最後まで観ていました。もう一回観たい!とまでは思いませんが、最後まで静かに引きつけられる映画でした。
物語の世界では、疫病や農地の荒廃が各地で広がり、少しずつ世界の均衡が崩れ始めています。異変に気付いたハイタカは世界のバランスを乱す根源を探す旅に出ます。
光と影。生と死。これらの‘バランス’。バランスって何だろう?影があるから光が輝けるのであり、死があるから生が尊い。両方のバランスを保つ事で世界の均衡が保たれる。言葉ではわかるのですが、抽象的すぎて私にはまだピンときていません。
安心と不安。愛情と憎悪。冷と熱。。。真逆だけど二つで一つ。どちらか一つのみでは存在できない。形や大きさ、感じ方はそれぞれであれ、誰の中にも存在するもの。その見えない形無きもののバランスが崩れると、アレンのように不安に駆られたり、更に重症化するとクモのように死を恐れるあまり生に執着する化け物になってしまったりするのかもしれません。
‘見えぬものこそ’ 映画のポスターにはそう書いてありました。アレンは見えない影に常に怯えていました。「自分の中にはもう一人の自分がいる」アレンはそう語り、もう一人の自分の存在から逃げ続けています。
影の存在ってきっと誰の中にもあるものだと思いますが、おそらく感じる力の強いアレンはその影を敏感に感じ取り、恐怖に駆られ心のバランスを崩していきます。クモの館で抜け殻状態になっていたアレンはテルーの助けで影の存在と向き合い、受け入れられるようになります。
確かによくわからない何かって怖いし、不安にもなります。でもわからないからといって逃げ続けていたのでは、いつまでも怖いままです。一度冷静になって立ち止まり、その見えない何かと向き合えば、「なんだこういう事だったのか」と一気に解決する事もあります。見えぬものこそ、きちんと見て向き合う。何事もまずは知る事から!そんなメッセージも感じ取れます。
余談ですが、、、
光と影とか、バランスと聞いて、スターウォーズを連想してしまいました。そして、すごく強いのに影の存在に怯えバランスを崩していくアレンの姿はアナキンスカイウォーカーと重なります。憎しみや恐怖に呑み込まれダークサイドへ墜ちていったアナキンと、バランスを取り戻したアレンの差って何だったのでしょう?とも考えたりしました。
才能は引き継がれず
公開された当時に見て以来。
当時はあたりにも面白くなくて途中で寝た記憶が…
今回も途中で寝てしまった…
設定等は初期ジブリを思わせるもそれだけ。
アニメ映像も何かもっさりとした印象を受けるし。
ジブリの名がなければヒットなどしなかっただろうし、劣化ジブリ等と揶揄されていたであろう作品。
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