「等身大の高校生に感情移入」時をかける少女(2006) てらゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
等身大の高校生に感情移入
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主人公の喜怒哀楽が元気いっぱいで清々しい。
喜ぶ時に元気があるのは勿論だが、怒る時も悲しむ時もエネルギッシュなのがとてもチャーミング。
深く考えずにあっさりタイムリープしちゃったり、タイムリープ後に自分のしてしまったことに気付いたりと、目先のことばかり思い悩む姿に等身大の高校生らしさを感じる。
否が応でも感情移入してしまう魅力的な主人公でした。
ストーリーに関しても、お手本のような起承転結が美しい。
前半部分はコメディチックにテンポ良く進む。
展開的にはシリアスにできそうな場面でも、あくまでBGMは軽快に、主人公もひたすら前向きに進んでいく。
だからこそ後半の転調も際立ち、ラストの切なさや儚さがより一層感じられるものとなっている。
あとは各キャラの感情の変化が分かりやすい。
感情が変化する様を丁寧に描写してくれるのもそうだが、一挙手一投足や表情の描き分けも上手いんだと思う。
台詞の少ないキャラでも、今何を考えてるのかがよく伝わってきたので非常に見やすかった。
良くない要素が見当たらないぐらい完成された大作でした。
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