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「チン(椿)説!絵のモデルは角川春樹だった。」時をかける少女(2006) かなり悪いオヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0チン(椿)説!絵のモデルは角川春樹だった。

2018年7月22日
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原作者の筒井康隆もそう認めた“本当の意味の二代目”がこの続編アニメ『時かけ』だそうな。回数制限付タイムリープや原作主人公芳山和子(原田知世ではなく原沙知絵)を登場させた以外は、ほぼほぼ原作と似通った設定だ。

相米信二の映画化以来、TVドラマや実写映画で何度も映像化されている原作ではあるが、細田守による本アニメーションの評価がずば抜けているのは何故だろう。

タイムスリップにテレポテーションという設定が斬新だったジュブナイル小説の高い完成度については今更触れるまでもないが、深そうで浅く、浅そうで深いほどほどの世界観が、小難しい物理理論なんかを毛嫌いする層に意外とあっていたからではないだろうか。

タイムリープを旨いこと利用していたつもりの真琴が、過去をほんのちょっと改変したせいで、自分自身や大切な友人の生死にまで影響を与えてしまうバタフライ・エフェクトに触れているという点においても、背伸び盛りのティーンズには丁度いいおかずだったにちがいない。

黒板に書かれた文字“Time waits no one.”や「未来で待ってる」等の台詞、魔女おばさんこと和子の正体が物議を醸したらしいが、要は見たまんま、「どうせ世の中悪くなる一方なんだから今を楽しめ」とか「もう2度と会えないなんていうと悲しむだろ」とか、わざわざ置き換えるみる必要性も感じないのである。

しかし最近テッド・チャンやイーガンのハードSF小説に嵌まっているおじさんにはちょっと物足りない。意地の悪いSFオタクから、リープする直前を狙ってタイムリープすれば、腕に刻印された数字はそのままで、理論上は永久にリープを繰り返せるのでは、などという心ない突っ込みも当然予想されるのだ。

しかも、千昭が未来に戻れるということは、同じクルミでチャージした真琴もまた西暦2600年にジャンプできるわけで、kissもなしにあんな言い方でバイバイされた真琴は、やっぱり千昭に体よくふられただけではないのか。

未来からやって来た千昭が観たがっていた絵“白梅ニ椿菊図”に、原作で登場する深町一夫の物語が何かしら欲しかったところではあるが、“後ろ目(=軽蔑の眼差し)に気ず(づ)く(オカルト発言でいろいろと問題があった角川)はるき(椿)?”とも読める絵図標題のアナグラムは、一体全体何を意味していたのだろうか。

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かなり悪いオヤジ