鉄コン筋クリートのレビュー・感想・評価
全20件を表示
この作品は奇跡
松本大洋の同名漫画が原作。
監督が何年もほれ込んで作っただけあって、原作つきのアニメとしてはもはや奇蹟といっていい出来だと思う。
私自身、この原作大好きでアニメ化すると知ったときにはかなり抵抗を感じたが
杞憂だった。
アジアってひとくくりにしちゃったほうがいいくらいのカオスな世界観、やたらときついパースの付いた不安感をあおるようなカメラワーク。
ストーリーが多少変えてあろうがこれはまさしく大洋ワールド。
どう見てもメジャーにはならない映画ではあるが。大洋原作を映画にするなら
鉄コンが限度かなあ。最近のは独特すぎて付いていけなくなってしまう。
それにしても、シロの声を担当した蒼井優には驚いた。
彼女の声だとはほとんどわからなかったしあのしゃべり方!声まで見事に演技してのけてすごい女優さんだと思いました。
原作未読だがぐいぐい引き込まれた
劇場公開時鑑賞。
主役二人は文句のつけようがないが、特に蒼井優だと言われても蒼井優だとわからない蒼井優は凄まじかった。
独特な絵柄や現実とは少しずれている世界観も一度受け入れてしまえば、それ以外は考えられないくらい当たり前に思えてくる。
アジカンの主題歌もよく聴いてました。
クロとシロの声優がこの2人で良かった❗️
この映画をcheckしてから約2年(?)ぐらいかかってついに観れました❗️
この2人の声がすごい合っててストーリー感も主題歌もこの映画とマッチして良かったです❗️
松本大洋ワールド炸裂
作画が独特で、好みが別れそうですが、
松本大洋ファンにとっては、「これぞ」という作品です。
「怖そうで観ていない」という方が多いですが、
バイオレンスなシーンはあるものの
目を覆うほどのグロテスクなシーンはありません。
是非一度観てみてください。
退廃的で暴力的、アンダーグラウンドを詰め込んだ"超"個性的な世界観がハマる人には物凄くハマります。
あと、なんと言ってもセリフがかっこいいんですよ。
素朴なのに最高にイカしてるんです。
かっこいいんです。
ストーリー的には終わりにかけて緩やかではありますが、
2006年にしてのこの作画、ぬるぬる動くアニメーション、
圧巻です。
町の変化に翻弄されるノワールもの
子供が大人相手に冒険するんだろうくらいに思っていたら、普通の人々の営みが広がる下町が舞台なのに、血と暴力の中に身を置くノワールものだった。
住む人や仕切る組織や産業が変わるなか、町を支配しているつもりの荒くれ者がその流れに翻弄されている。闇も光もあるこの町は、このままどんどん色々なモノを飲み込み変化して行くんだろうし、誰も完全に支配することは出来ないんだろう。身を滅ぼす前に逃げ出した人たちは正しかった。
10年以上前にこんなアニメ作らてたのか!
あの漫画が色がついて 動く というだけで期待する。が その分 がっかりしたり、原作をだいぶ変えたりしてしまう事が多い中 これは見事だった
ただ、冒頭に声優の名前はわざわざ出さなくてよいのではないか。それでも シロの声は素晴らしかった。
10年以上前にこんなアニメ作られていたのか
劇場には 当時のインタビューやら記事も掲示されていて、監督曰くシティオブゴッドにも影響を受けたそうで、たしかに、似ている世界観だと思えた。
一瞬だぞ。よく見とけ。
よく見ましたか?かっこよかったですよね、あのシーン。何回も見ました。何回も見ちゃいますよほんと。
鉄筋コンクリートってのはよく出来た組み合わせなのです。めんどいのでうぃきぺでぃあーからコピペしまふ。
※※※※※※※※※※※※
コンクリートは圧縮力に強い反面、引張力には弱く、一度破壊されると強度を失う。鉄はその逆で、引張強度が高い反面、圧縮によって座屈しやすいが、容易には破断しない粘り強さ(靱性)を持つ。この両者を組み合わせることで、互いの弱点を補い合い、圧縮力・引張力ともに高く、多少の破壊でも崩壊しない強度が得られる[2]。
鉄は錆びる(酸化還元反応)とその強度を失うが、コンクリートは高アルカリ性のため、鉄筋はコンクリートによって長期間錆から守られることになり、高い耐久性が得られるという利点もある[3]。さらに、石や木材を組み合わせる構造と違い、建築の自由度が高い[1]。
※※※※※※※※※※※※
前の文章を読むと、クロがコンクリートでシロが鉄筋なのかなって思いますが、後の文章を読むと、クロが鉄筋でシロがコンクリートなのかなってなりますよね。
まさに、鉄コン筋クリート。って感じ。
ほんとに好きなんです、鉄コン筋クリート。鉄コン筋クリート展にも行きましたし。テンション爆アガりでした。松本大洋の絵柄も大好きなんですけど、世界観とかキャラのほうが好きで・・・・・・ってゆーか、鉄コン筋クリートにしてもピンポンにしても、その絵柄じゃ伝えきれてない!って思います。映像化した監督が優秀なのかもって話になっちゃうかもですけど。作品集も最高なんですけどね。。。なんでしょう。
関係ないっちゃ関係ないですけど、クロはシロのことを無条件で世話して守ってますけど、今の若い子って、ドライだから、自分に得もないし、ってので、見捨てちゃいそう。偏見。
自分に得がなくても利益がなくても、守らなきゃならない人ってのは、守りたいし、守ってあげたいですよね。
足りないからこそ人を超え、支えあうことで闇に落ちない生き方
ユジク阿佐ヶ谷、初見参。なかなかいい雰囲気のミニシアターでした。
松本大洋の原作マンガももちろん大好き、そしてこの映画もあの独特な絵と雰囲気を見事にトレースしてると感心。
ほんとに底辺な宝町で浮浪少年という最底辺の生き方をしながら、なんだかイキイキとした躍動感を感じさせる松本節、すごい。
シロに足りないネジはクロがみんな持ってる。クロに足りないネジは、シロがみんな持ってる。
クロはシロを守っているつもりかもしれんが、ワシには逆に見えるぞ。
ほんとにそうだったんだね〜と、心から納得させるストーリーは、ほんとに凄いな。
足りないからこそ人を超え、支えあうことで闇に落ちない生き方をしているシロとクロを観ると、ついさっき「最底辺の生き方をしながら」と書いた自分が恥ずかしい。
そしてネズミと木村、二人の深いところでの繋がり。さらにそれでもなお別れる不条理感。この映画観たら、ヤクザになる若者はいなくなるんではないの?
余談だが、3人組はNO5を思わせるロシア人だったな。
おまけ
シロの声は蒼井優だったんだね。
居場所
颯爽と街を駆け回るクロもシロも
実は全然自由じゃなくて
暴力をとりはらったら世界の中に自分の居場所を見つけることが出来ないし、
片方が欠けたら生き方が分からない
孤独な少年達だった
ふたりが離れてしまった時の
心の安定が崩れていく描写が上手です
退廃していく街のなかで
失われていく自分たちの居場所に困惑し、葛藤するクロとシロから
現代が抱える孤独な人間の
大量生産という実情を見た気がしました
アジカンの主題歌
最高に合ってます
何をとっても最高です
ピンポンの作者で確か映像綺麗だよな~って鑑賞。
どうしたらいいかわからないほど見入って最後までみて漫画も買ってどっぷりハマりました遅いけど(笑)
シロとクロ。二人じゃないとダメなんだ
色々考察させていたきました
何度見ても見飽きないし引き込まれます
すごいインパクトあるようなどぎつい濃さのキャラではないもののひとりひとりのキャラが個性的かつ人間味がある漫画作者らしいキャラで憎めないし愛おしいかっこいいという感情が出てきます
内容、映像、キャラクターどれも光ってます
緻密な町の作りには圧巻です
ここまで躍動感がちゃんと出てて
それに見合うごちゃついた町並みを映像で見れるなんて…!
ここまでのクオリティは今まで映画見た中で1番のクオリティです。1回目は整理できないと思いますが二回目三回目と視点を変えて見ることができ飽きのこない映画ですので1度騙されたと思って見て欲しい作品です
感想
シロとクロ。義理と人情。暴力と愛情。
シロとクロは2人で行動する。互いに離れるとバランスを崩す。二人で一人。シロとクロは一人の人間の心を表しているように思います。人間なんて100%綺麗なんてありえない。常に50/50で善悪がある。クロの力が増す分だけ、シロは弱くなる。シロの純粋さが増す分だけ、クロは抑圧される。
鉄筋=固い
コンクリート=柔らかい(固まる前)
良いだけの人間も悪いだけの人間も存在しない。
そんな感情全部含めて人は成り立って生きていかなきゃいけない話だと解釈します。
人の中のシロとクロ
漫画原作。
原作漫画が非常に面白かったので、かなり期待して見始めました。
非常に原作漫画に忠実で、シーンしだいでは原作よりも訴えかけるものもありました。
独特な絵柄でアクションに定評のある原作者の独特な世界観を作り上げていました。
主人公は暴力の溢れる宝町をナワバリにする「シロ」と「クロ」という二人の兄弟。
純粋な心を持つ「シロ」と、それに相対するように凶暴さを秘める「クロ」。
今作品のテーマは、人間の中に共存する純粋さと凶暴さなのではないかと勝手ながら、考えてしまいました。
また、主題歌のASIAN-KUGN-FU GENERATIONの「ある街の群青」がかなりいいです!
作品の世界観と相まって、素晴らしい余韻を与えてくれます。
足りない部分を補いあう。
公開当初劇場へ足を運び、今回レンタルDVDで二度目の視聴です。
劇場公開時は中学生だったため、所々セリフや場面で意味が分からない箇所があり、よくわからないまま終わってしまいました。
それから今日まで約5年経ちましたが、本当に見直してみて良かったです。
お互いの足りない部分を
補いあうクロとシロの絆や
迫力あるアクションシーン、
脇役にも見せ場があって
主題歌「或る街の群青」も作品の世界観にかなりマッチ!
あと何より物語の舞台である宝町の描写が素晴らしかったです!
東京の蒲田辺りを彷彿とさせます。
DVD欲しくなりました。
かなりオススメ!
予想どおり退廃的
松本大洋、まったく読んだことありません。
お話としては、予想どおり退廃的。世界観がちょっと大友克洋っぽく感じました。キャラクタの線のタッチは「クレヨンしんちゃん」っぽいかな。
なるほど、これは好きな人は好きだろうなあ。私は、ちょい苦手。
アニメーションとしての作画技術はすばらしい。
そして、二宮和也と蒼井優の声が、予想以上にはまっていました。
よく動く
自ブログより抜粋で。
--
よく動くアニメーションは圧倒的な凄みがあるが、多少見づらいと感じることもあった。
抽象的なシーンが多く、哲学的でちょっとわかりづらい内容に輪をかけて、セリフが聞き取りづらい箇所が結構あったのがもったいない。
後半の編集にも強引さを感じる。
最後まで飽きずに観られて面白いのに、総じて煮詰めの荒さが目立って損をしていると思う、惜しい力作。
全20件を表示