「"星条旗の下に結集せよ"」父親たちの星条旗 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
"星条旗の下に結集せよ"
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‘星条旗の下に結集せよ’
移民の国、人種の坩堝のアメリカでは全員が結集して「自分はアメリカ人ある」事を強く意識し、確認する“モノ”が重宝される。
一番解りやすいのは視覚・聴覚で訴えてくるモノで、音楽なら。
お馴染みの国歌「Star Spangled Banner」を始め、
「God Bless America」
「America The Beautiful」
「National Emblem March」
「Strike Up The Band」
「Stars And Stripes」
それにジョージ・M・コーハンの数多くのヒット曲等々。
これらの曲を聴く度に思い出すある有名な一枚の写真。視覚で訴えるのにこれ以上に効果的な‘モノ’は無い。
クリント・イーストウッドは“国家に振り回された”男達に哀惜の念を寄せながら“国家に利用された”事実を静かに訴える。
徹底的にリアルにこだわった戦闘場面を始めとして、あの戦争の不条理さを明らかにした上で如何にして“英雄”は作り上げられていくのか…。
アメリカの恥部を暴いているだけにアカデミー賞を始めとする賞レースからは冷遇されるであろうと思われるが、※1 ‘国家の為では無く、友と共に生き抜こう’とした若者たちのドラマを、イーストウッドは自分で音楽も作り彼らの魂の浄化をしょうとしている様に思え、実に感動的でした。
※1 結果はご存知の通り
(2006年11月20日丸の内プラゼール)
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