劇場公開日 2006年12月16日

「ドラクエではドラゴンライダーは敵キャラです。スライムナイトの色を変えた奴です。」エラゴン 遺志を継ぐ者 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ドラクエではドラゴンライダーは敵キャラです。スライムナイトの色を変えた奴です。

2018年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 映像に引き込まれないのはなぜか・・・CGの技術もそれなりのものがあるのに、迫力、臨場感がない。これはドラゴン・サフィラの大きさも原因かもしれないけど、主人公エラゴンのカットが大きすぎるため、ドラゴンが人間と同じ大きさのように感じてしまうからなのかもしれません。唯一凄いと思ったところは崖の上から飛び降りる数秒間。落下するときの浮遊感だけは引き込まれて、奈落の底に落とされる気分になりました。

 それにしても、アメリカの17歳の高校生が原作者だそうで、今や大金持ちなんだろうな~という羨望とともに、日本の高校生も負けちゃいられないとエールを送りたい気分です。日本の高校生が書いた映画といったら、今年は『キャッチアウェーブ』くらいです。アメリカでは徴兵制の批判さえも盛り込んだファンタジー映画であるのに対して、日本は「海をなめるな!ゴミを捨てるな!」がテーマとなっています。とは言ってみても、所詮高校生。このエラゴン第一章のストーリーをみても、そこら中にあるファンタジーものと大差ありませんでした。

 それほどの映画でもないのに、ジェレミー・アイアンズ、ジョン・マルコビッチ、ロバート・カーライル、ジャイモン・フンスーと贅沢な俳優を使っていることに驚きました。一方、『バイオハザード2』のジル役シエンナ・ギロリーは主人公と恋愛関係に陥るには年齢差があり(関係ないかもしれない)、ちょっとミスキャストかもしれませんが、思い切ってジルのコスチュームそのままにしたほうが嬉しかったりします。主人公の衣装だって『スターウォーズ』のルークそのままだったし、3作目あたりで双子の妹が登場するような予感もしてドキドキしてしまいます。

 要するに『スターウォーズ』と『LOTR』のストーリーと『ハリーポッター』の呪文を思い浮かべれば、続編は予想がついてしまいます。2作目ではミクロ化した一行がガルバトリックス王(マルコヴィッチ)の頭の中に入って、不思議な世界を体験するだろうし、3作目はブロム(ジェレミー・アイアンズ)が生き返って実は親子でした~となることでしょう。マルコヴィッチに対抗してミラ・ジョヴォビッチが援軍に加わるというキャスティングも期待したいと思います。

kossy