「世の中、こんなものだよね」悪い奴ほどよく眠る 地獄日和さんの映画レビュー(感想・評価)
世の中、こんなものだよね
9回裏、ツーアウト、ツーストライクからの逆転劇。しかも、さらりとジ・エンド。この不本意な余韻が、実に秀逸。
黒沢明・橋本忍を含めた5人の脚本家が悩みながら作った様が目に浮かぶ、優れた脚本だ。
黒沢明作品には、『七人の侍』など悪人VS 被害者といった図式が根本的にある。そして、勧善懲悪とはならず、世の中こんなものだよね、と感じさせる。その綺麗事で終わらせない姿勢が説得力があり、素晴らしい。
それにしても、藤原釜足はいい役者だね。
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