劇場公開日 1946年10月29日

「原節子が素晴らしい」わが青春に悔なし 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0原節子が素晴らしい

2020年10月26日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

GHQ検閲下で作られた作品。ゾルゲ事件を基に作られているが、当のアメリカではこの映画の公開のすぐ後に「赤狩り」が始まる…プロパガンダなんてろくでもないね。

しかしやはり黒澤映画。
ダイナミックな演出。ストレートな表現。ポイントはちゃんとおさえていて映画として申し分ない面白さ。

そして原節子。黒澤映画に出演したときの彼女にはいつも驚かされる。前半の良い家柄のご令嬢から後半の百姓まで、同一人物とは思えない役の入り込み。
自我に目覚め、生きることを噛み締める女性像を好演。

柴左近