「多くに影響を与えたお屋敷サスペンスとサイコに繋がる狂気」レベッカ(1940) Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
多くに影響を与えたお屋敷サスペンスとサイコに繋がる狂気
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多くのシーンで既視感が満載。それだけ多くの後年の映画に影響を与えたということだろうか。お屋敷に迫るカメラワークに、燃え盛る中に浮かび上がるRの文字、これ翌年の市民ケーンにそっくり。まあ、それは偶然の一致、それとももろに影響を受けた?
お屋敷の秘密の部屋、光と影が織りなす中で揺れ動くカーテン等。これも、随分と沢山見た様な。大きな屋敷が故くなった人間の意志を持った様に不気味になって来る。この展開、キューブリックのシャイニングは、完全にレベッカを意識しているのかな。
屋敷の主人ローレンスオリビエが、実は妻レベッカを殺していた、さらに、もう一回転じてそれは癌末期のレベッカの一種の自殺とのストーリー展開は、予想外でなかなかに面白かった。そして、家政婦長ジュディス・アンダーソンのヒロイン新妻ジョーン・フォンテインへの殺意、仕えたレベッカの思い出残る屋敷と共に燃える姿はサイコに繋がる狂気で見応えはあった。ただ、英国時代の様なヒッチコック的ユーモアがこの映画では皆無なのは、少々残念と思うところは有り。
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