「無力な男たち(世界地図から消え失せた)故郷に帰る」レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う あしたさんの映画レビュー(感想・評価)
無力な男たち(世界地図から消え失せた)故郷に帰る
無力な男たちが何処までもキュートに帰郷するだけの映画だ。
しかもその帰郷する先のソ連はもうすでになくなっていて何処にも帰れないはずなのだが、何とかしてどうにか帰る、その道中がたまらなく愛おしく丁寧にショットで描かれていていく。
途中のヨーロッパの何もない草原や寂しい街を赤いボロボロのワゴンが走っていく、そんなショットを観ている内にたまらなく愛おしく、鼻の奥がツンとする感覚になる。
無力で終わっている男たちをこんなにキュートに描けるのはアキ・カウリスマキしかしないのだ。
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