劇場公開日 1995年3月25日

「日本でリメイクするなら荒川良々と芋生悠でお願いしたい」レオン(1994) カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0日本でリメイクするなら荒川良々と芋生悠でお願いしたい

2023年1月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

幸せ

萌える

いい映画って、どの場面から見てもすぐに引き込まれてしまう。
レオンはそんな映画のひとつ。
正月前に図書館のDVDを借りて、休みの間何回もみた。
ナタリー・ポートマンはこのデビュー作について、「現在では不適切な作品」だと、言ったらしいが、それは中年男と12歳の少女の関係を現在のコンプラが許さないからであろう。
約110分のDVDを観る限り、レオンがマチルダに性的にアディクトする場面はないし、匿ったあと部屋を出ていくように促す。
なにより、牛乳だけで酒も飲まず、イタリアからニューヨークに流れてきたちょっと人の良すぎる文盲の殺し屋と家族を皆殺しにされ、匿ってくれと冷静に隣人を頼った利発な12歳の美少女の立場は程なく逆転する。
殺し屋になって弟の仇を討ちたいと願うマチルダにストレートに応え、レオンはわざわざトニーからライフルを借りてきて本気で狙撃を教える。大人が子供にしてはいけないことに決まっている。
マチルダはレオンに読み書きを教えたから、悪徳刑事のスタンの事務所に行くと書いた置き手紙を読み、助けに行けるのである。ホテルの記帳でマチルダが機転を効かせる場面は「愛を読むひと」のメニューの字が読めないケイト・ウィンスレットを思い出してしまうった。
そして、レオンはトニーに預けていた金をもしもの時にはマチルダの為に役立てたいと考えるようになる。トニーはレオンの金を猫ババしている気がする。
ストイックで、金で女を買うようなこともしないレオン。ジャン・レノの顔はどこかマヌケで変なおじさんである。だからこそいい。
そして、ナタリーのボブヘアーがたまらない。頭のかたちが前後に長いからとても素敵。顔は大人びているが、足もほっそりしていて、12歳よりもさらに幼くみえる。その点、タクシードライバーのトラビィスが13歳のジョディー・フォスター扮する娼婦に対する揺れ動くキモチとは明らかに次元が違うものである。
でなければ、こんなに泣けない。
究極の状況で巡りあった究極の愛のカタチに涙するのだ。
ちなみに私には娘はいない。生意気だろうと素直だろうと、機転がきこうが、気が利かなかろうが、いないのだからしょうがないのである。
そしてたまに、ジャン・レノのレオンスタイルを真似して街に出かける。
となりにウサギのぬいぐるみと観葉植物の鉢を抱えたおかっぱヘアーの女の子が歩いていたらサイコーである。
しかし、牛乳が苦手。たくさん飲むとおなかがぎゅるぎゅるしてしまう。これだけは真似できない。
レオンのリメイク映画は作られないと思うが、もし日本でリメイクドラマを作るなら、荒川良々と芋生悠でお願いしたい。

カールⅢ世
かせさんさんのコメント
2023年9月4日

完全版を見ても、レオンのマチルダへの感情は父性にしか見えませんね。
マチルダも性愛という雰囲気はないし、性犯罪の多いアメリカ社会の過剰反応に思えます。

かせさん
everglazeさんのコメント
2023年1月18日

初めまして😌共感ありがとうございました。
女優さんの方はピッタリですが、荒川さんはどうでしょうか…結構似合いますかね?!

everglaze