「名作と聞きつけ視聴」レオン(1994) にっこりさんの映画レビュー(感想・評価)
名作と聞きつけ視聴
マチルダを可哀想な子供と見るか、とんでもないクソガキと見るかで評価が変わる作品。私は後者でした。
可哀想な子供として見る事が出来たらば、話は天真爛漫な子供が悪人の凍り付いた心を溶かすと簡潔明確でしょう。しかし人殺しを喜々として手伝う様な子にそこ役目は無理がある。
フィクションに下らない倫理観を持ち込んでいるのではありません。この映画は細かい場面での登場人物達の言動がどうも設定に対して少しだけ不自然なのです。この「少しだけ」というのが味噌で、普通そうはしないので共感出来ず、言う程有り得なくもないので驚きもせず、絶妙な塩梅で感情が揺さぶられない。少なくとも私が無口な殺し屋だとしたら隠れて煙草吸ってる様な子供に声掛けられたところでわざわざ振り返ってやるとは思えません。部屋に銃を大量に置いてある事に関しても「刑事をやってる」だとかいくらでも言いくるめられるでしょう。
心理や動機の掘り下げが不十分で、そこに味わいや感慨深さを見出す方はそれなりに居るだろうなと観てて何となく分かりますが、展開が進む毎に「えっそうなるんですか」と思い続けてたらエンディング曲が流れ始めた。
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