ルパン三世 カリオストロの城のレビュー・感想・評価
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胸を締め付ける面白さ
小さな頃から幾度となく鑑賞してきたものを、約2年ぶりほどに鑑賞。
年々、見方が変わってくるのを肌で感じる。
今回の鑑賞では特に指輪を見た瞬間のルパン、その後のルパンの切なげな表情が大好きだ。
筆舌に尽くし難いとはよく言ったものだが、正に言葉では表せないルパンの昔のクラリス、引いてはきっと若い頃の自身を思って懐かしむあの表情を絵で引き出すのは素晴らしいと思う。
もう1つ、少しだけ年老いた自分の琴線に触れたシーンはクラリスに抱きしめられたルパンが、彼女を抱きしめまいと自分と戦い、しかしその苦悶の表情をクラリスに見せることなく大人の素振りを見せる部分である。
冒頭に若気真っ盛りであった自分を回想したからこその、ルパンの精神的成長を感じてしまう。
もちろんこの映画におけるアクションの爽快さ、高揚感、鋭さはあまりにも素晴らしいものでこの映画の要なのだが
随所に描かれるセンチメンタルもまた、この映画の要ではないだろうか。
(大人になったからこそ、あまりに有名な例の銭形の名台詞の良さも再確認出来たと思う。笑)
ようやく映画館で観れた
納得の名作
思えばまともにルパンを観たことがない。
そんな折、「クラリスの結婚式を記念して」とのことで特別上映があり、本作初鑑賞。
古さを忘れるのに時間はかからなかった。
とはいえ、もはや古典とも言うべき作品。話の筋も王道ではある。
しかし、絶妙なコミカルさやアニメーションならではの動きの楽しさ、軽妙な台詞回し、リズムよく転がるストーリーなど、王道がガッツリ踏み固められているのが分かる。
ライバルとの共闘も王道だが熱い。
当時の主流なのか、本作ならではなのか、BGMが先立って展開を示唆する演出は新鮮に感じました。
子供でも分かる勧善懲悪の中に、政治的なエッセンスが忍ばされ、老若男女が楽しめるバランスも素晴らしい。
銭形警部の最後の台詞があまりにも有名だが、個人的には不二子がクラリスに「恋人だったときもあった」と語るそのニュアンスが、一筋縄ではいかない関係性を表現していて感動しました。
終盤、パトカーに『埼玉県警』と書かれたシーンがあり(他のシーン描かれてなかったよね?)、笑った。
緻密で、設定考証もしっかりしたリアリティのある作風もよいが、こういうエンタメに振り切った作品はやはり気持ちいい。
納得の名作でした!
あの空が好きだ
どの世代の人とも楽しく見られる娯楽アニメ。
ストーリー、展開、台詞、どれも名場面ばかりです。 それぞれのキャラ...
今はこれが精一杯
宮崎駿初監督作品
日曜アニメ劇場|BS無料放送ならBS12(トゥエルビ)にて、
テレビアニメ化50周年を記念して、デジタルリマスター版を放送!と題してOA。
悪名高きカリオストロの城だが個人的にジブリ版ルパンは異色ながらも面白い。
上映当時は大コケで今でも賛否が分かれるカリ城だが個人的には悪くない。
異色といえば異色だがいかにもジブリなキャラクターデザインと、
ヨーロッパの古城を舞台にしたロマンティックな展開は美しいの一言に尽きる。
ルパンとジブリのコラボレーションは悪くはないし、
これが一つのモデルケースとなればルパンワールドが広がるのではなかろうか。
作品は奇想天外ながらもお芝居だけは声優さんがお芝居すれば文句はないはず。
ルパン三世が城の塔から塔へ飛び移る、その圧倒的な飛翔感
テレビシリーズの大ファンであったが、映画館で見て、ルパン三世が城の塔から塔へ飛び移る、その圧倒的な飛翔感に驚かされた。それまで見たことがないアニメ映像表現で、宮崎駿という大きな才能の存在を意識づけられた。
島本須美による伯爵家お姫様のクラリスの可愛らしさ・勇気・けなげさも素晴らしかった。
ラストの銭形刑事による「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です。」も秀逸で、ストーリー展開も面白く、脚本もとても良かった。
まさか、宮崎による次回劇場アニメを見るのに5年も待たねばならぬとは。
第54回キネマ旬報ベストテン54位という当時の評価に驚き。
宮崎駿監督による1979年公開のアニメーション映画。
原作はモンキー・パンチ、脚本が宮崎駿及び山崎晴哉(TV巨人の星等)。作画監督は大塚康生、音楽が大野雄二(犬神家の一族)。キャストが、山田泰雄、小林清志(次元大介)、島本須美、納谷吾郎(銭形)、増山江威子(峰不二子)、井上真樹夫(石川五エ門)等。
やっぱり、楽しい!!
言わずと知れた、1979年製作・公開の宮崎駿監督の劇場初監督作品! 今回は「ルパン三世」アニメ化50周年を記念して、4K映像+7.1chサラウンドの特別仕様で公開!
自分も19歳の時に、当時東京各地に林立していた大型映画館のひとつ「新宿ミラノ座」(1,064席!現在のシネコンの最大スクリーンが600席弱なことと比較すると、当時の大型度合いが少しイメージできるでしょうか)で、観ました。
自分は、今回の公開はまだ観られてないのですが、ただでさえ観るのが遅い自分が観てから書いたのでは、公開が終わってしまいかねない…
だからレビューではないんですが、公開されていることをぜひお知らせしたくて書いてます!
皆さんにも、爽快な「屋根駆け降りシーン」を再見してもらいたい!!
…と書きましたが、実際に観て驚き。「屋根駆け降りシーン」は、なかった!? う〜む。絶対に本作だと思い込んでだけれど、「未来少年コナン」か「天空の城ラピュタ」あたりだったのかなあ。
もちろん、観てめちゃくちゃ楽しかった。何度観ても楽しめる。
ただ、今回一つわかった気がする。自分は「コアなルパンファンには、本作をあまり評価していない人が多い」という噂を聞いたことがある。今回、あらためて観て、理由がわかった気がする。画面に現れたルパンは、あのどことなくシニカルな雰囲気を含んだルパンではなく、まるっきり宮崎駿キャラクターだった。自分はそこが好きなのだけれど、確かにルパンではないかも。
2022/12/10 追記
屋根駆け降りシーンについて
俺も今でもあるのではと思うくらい…
というわけで、今あらためて他の方のレビューを見てきました。「ルパンが屋根を猛スピードで駆け降りてジャンプし、クラリスがいる塔の壁になんとか飛び移り、落ちそうになりそうなところをこらえてよじ登っていく…」とありました。
やはり、シーンはあるんだね。クラリスの幽閉される塔に飛び移るために駆け降りたというのが映画だったのだけれど、自分の記憶はいつのまにか書き換えられていて、屋根を駆け降りて脱出したように記憶してたらしい。
だから自分はそのシーンを今回観ても、違うって思っちゃったみたい。という訳で、屋根駆け降りシーンはやはりありました!
しかし自分の若い頃の記憶は、あてにならないなあ…
不朽の名作と言われる理由が分かる、観やすく楽しく奥深い1本
こちらも友達の家で鑑賞。意外とちゃんと観たことなかったので、純粋に楽しめた。
宮崎駿監督作品だからジブリ映画の区分で出てるけど、ルパン三世のプラットフォームがそのまま生かされている。銭形警部とは犬猿の仲でありながら、それぞれの信義を貫きながらクロスしていく展開は凄く深みがあって楽しい。また、良く見る名シーンがこの場面で出るのか!という発見があったり、かなり見入った。
ルパンと言えばやっぱりフィアット500。大塚康生さんが日本初の500オーナーなのは有名な話。ブルブルと走りながら颯爽と駆けていく姿は勇ましくてホレボレする。他にも、知っている姿とは少し違ったキャラの立ち回りが結構印象的。大胆でありながら、世界観をより深めているのがまた良い。名作と言われる理由が分かる。
ジブリ映画をちゃんと観た記憶がほとんどないので、これを機に観てみたいなと思った次第。アニメ映画の楽しみを教えてくれる、観やすい1本。
フレームワークとレイアウト
青い目のクラリス
ロリコン伯爵とともに日本のアニメファンがロリコン化してしまった・・・というほど宮崎作品の中でも人気の高い作品。もちろん俺も例外ではない。『アルプスの少女ハイジ』のクララとともに永遠のロリコン向けアイドルだったように思う。その声優は島本須美。『風の谷のナウシカ』でもナウシカの声を演じている。
「あなたの心です」という銭形の最後の言葉は心に残る。その言葉に象徴されるように、TV版ルパン三世ファンには不評であっても、多くの宮崎ファンの心を盗んでしまった。金曜ロードショーは忘れたころに放映してくれるので、何度見ても飽きない作品をたまに見るには最適なのかなぁ。
古城とか落とし穴、そして屋根の上なんてのは明らかに『王と鳥(やぶにらみの暴君)』の影響を受けているのですが、『未来少年コナン』からの空を飛ぶ快感はその後の宮崎アニメへと受け継がれていく。途中、コミカルな顔になるルパンは明らかにコナン!そしてクラリスはラナじゃなくモンスリーなんだと感じる。
ストーリーもゴート札という贋札をメインにしておきながら、永遠のライバルであるルパン三世と銭形刑事が共同戦線を取る盛り上げ方。わざとらしいテレビ中継のシーンにはなぜか熱くなってしまうし、五右衛門が顔を赤らめるところや、次元がクララのティアラを結局もらったままだったことなど、見るつど新たな発見もあったりする。
今回、4K+7.1chを鑑賞。去年の映画館でジブリシリーズに続いてやっぱり涙。7.1chの音響はほぼ効果音のみでしたが、それでも良かった。来場者プレゼントのクリアファイルも嬉しかったけど、オートジャイロに乗ってる人物が内容と違っている気がする・・・
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