劇場公開日 2024年11月29日

「ルパンの詩情を嗜むひととき」ルパン三世 カリオストロの城 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ルパンの詩情を嗜むひととき

2012年3月31日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波

楽しい

知的

幸せ

云わずと知れた宮崎駿初監督作品。

私はあまりアニメを観ない人間だが、今作は例外で、何度観ても飽きない。

DVDはとっくに所有しているが、たまたま金曜ロードショーで見かけ、そのまま最後まで見入ってしまった。

姫との1stコンタクトであるカーチェイスに始まり、塔を猛ダッシュしての連続ジャンプやオートジャイロ、時計台etc.CGでは表現できない躍動感に溢れ、宮崎ワールドの原点ここに有りと云うべき作品である。

ラストで銭形警部がクラリス嬢に語った「奴はとんでもないモノを奪っていきました。あなたの心です」は、あまりにも
有名。

20世紀の映画史に遺る名言と評しても過言ではない。

今作をルパンの邪道やと呼ぶファンは意外と多い。

「ルパンが優しすぎる」
「こんなロリコン野郎はルパンじゃない」
「VSクローン人間こそ真のルパンが在る映画だ」
etc.etc.…

しかし、そういう輩って、各キャラが交わす会話の詩情を全く理解していないと、私は思う。

では最後に短歌を一首

『追憶の 指輪に照らす 時の跡 風は瞬き 乙女を奪う』
by全竜

全竜