「ルパンの詩情を嗜むひととき」ルパン三世 カリオストロの城 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)
ルパンの詩情を嗜むひととき
云わずと知れた宮崎駿初監督作品。
私はあまりアニメを観ない人間だが、今作は例外で、何度観ても飽きない。
DVDはとっくに所有しているが、たまたま金曜ロードショーで見かけ、そのまま最後まで見入ってしまった。
姫との1stコンタクトであるカーチェイスに始まり、塔を猛ダッシュしての連続ジャンプやオートジャイロ、時計台etc.CGでは表現できない躍動感に溢れ、宮崎ワールドの原点ここに有りと云うべき作品である。
ラストで銭形警部がクラリス嬢に語った「奴はとんでもないモノを奪っていきました。あなたの心です」は、あまりにも
有名。
20世紀の映画史に遺る名言と評しても過言ではない。
今作をルパンの邪道やと呼ぶファンは意外と多い。
「ルパンが優しすぎる」
「こんなロリコン野郎はルパンじゃない」
「VSクローン人間こそ真のルパンが在る映画だ」
etc.etc.…
しかし、そういう輩って、各キャラが交わす会話の詩情を全く理解していないと、私は思う。
では最後に短歌を一首
『追憶の 指輪に照らす 時の跡 風は瞬き 乙女を奪う』
by全竜
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