「胸を締め付ける面白さ」ルパン三世 カリオストロの城 キャビンさんの映画レビュー(感想・評価)
胸を締め付ける面白さ
小さな頃から幾度となく鑑賞してきたものを、約2年ぶりほどに鑑賞。
年々、見方が変わってくるのを肌で感じる。
今回の鑑賞では特に指輪を見た瞬間のルパン、その後のルパンの切なげな表情が大好きだ。
筆舌に尽くし難いとはよく言ったものだが、正に言葉では表せないルパンの昔のクラリス、引いてはきっと若い頃の自身を思って懐かしむあの表情を絵で引き出すのは素晴らしいと思う。
もう1つ、少しだけ年老いた自分の琴線に触れたシーンはクラリスに抱きしめられたルパンが、彼女を抱きしめまいと自分と戦い、しかしその苦悶の表情をクラリスに見せることなく大人の素振りを見せる部分である。
冒頭に若気真っ盛りであった自分を回想したからこその、ルパンの精神的成長を感じてしまう。
もちろんこの映画におけるアクションの爽快さ、高揚感、鋭さはあまりにも素晴らしいものでこの映画の要なのだが
随所に描かれるセンチメンタルもまた、この映画の要ではないだろうか。
(大人になったからこそ、あまりに有名な例の銭形の名台詞の良さも再確認出来たと思う。笑)
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