「古典中の古典のスゴさを改めて。」ルパン三世 カリオストロの城 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
古典中の古典のスゴさを改めて。
4Kになった『カリオストロの城』を映画館で。(ワンカットだけ気になったが)大画面にふさわしい美しい絵で、ほぼ満点の映画を楽しむことができて、本当にありがたいというほかない。覚えてないカットがひとつもないくらい親しんだ作品だけに内容的に驚くわけではないのだが、やはり、エンタメとしての強度、動きや表情のメリハリ、あとから気づく行き届いた伏線などに感心しきりで、教科書的という以上に、世界レベルで別格の作品だなと思う。
では星5つで満点でいいのではないかとも思うのだが、4.5という採点にしてしまったのは、時代も変わり、現代の視点から観てしまっているせいかも知れない。いや、昔から薄々感じていた違和感がより前景化したのだろう。例えば若い娘に「オジサマ」と呼ばせるオッサン側の気持ちよさみたいなものを感じてしまうからだが、それも込みで宮崎駿だし、この作品なのだと受け入れてはいる。今回の修復で間違い開く20年後、30年後まで残るので、その時の評価も知りたいものです。
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脇 寛美さんのコメント
2021年11月4日
今回のレビュー 同意感がとてもありました。リアルタイム&その後の数十年もTVビデオで「いい映画じゃ〜」と見続け、今回数十年ぶりにスクリーンで見たとき 感動と共に「あれ…」という感覚を覚えました。
個人的には後年の話題作を見た鑑賞眼が変わったせいかなと思います。
でもやっぱり名作ですね!