「この閉塞感と空虚さは確かに地獄…」リリイ・シュシュのすべて さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)
この閉塞感と空虚さは確かに地獄…
美しい田園風景とドビュッシーのピアノ曲をバックに描かれる少年たち少女たちの世界は限りなく残酷で空虚。
人を傷つけるにしても確たる目的はなく、だから誰かに耐え難い痛みを与えたとしても加害者の鬱憤は晴れない。
見逃していたので再映に飛びつきました。若い観客で満席だったのが意外でした。
この世界観が岩井俊二らしいといえばらしいのですが、曾て衝撃を受けたスワロウテイルほど心に刺さらなかったのは、私が歳をとってしまったせいなのか…
物語性が私には読み解けなかったためなのか…
ニュータウンで平和に成長した自分には、ちょっと理解できない文化であることも刺さらなかった一因かもしれません。
コメントする
