リバー・ランズ・スルー・イットのレビュー・感想・評価
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モンタナの雄大で美しい自然の中、描かれる家族愛、とりわけ兄弟愛。 ...
モンタナの雄大で美しい自然の中、描かれる家族愛、とりわけ兄弟愛。
家族の歴史、文化となっているフライフィッシング。流れる水の美しさと相まってまるで一編の詩のようだ。
B・ピットが可愛くもあり、カッコよくもあり、その存在感を見せつける。R・レッドフォードが監督を務め、イケメンの世代交代を見ているようでもあり感慨深い。
派手なシーンがあるわけではないがなぜか心に響く一本。珠玉の作品です。
人は理屈を離れ、心から人を愛する事ができる
この主人公の父の牧師の最後の説教の言葉が本作のテーマを表していると思います
冒頭で川の岩は5億年前にできた、しかしその前から岩の下には神の言葉があったのだと父は兄弟が子供の頃に教える
そしてラストシーンでは、老人となった主人公がその岩の下には言葉があり、その幾つかは岩のものだと語る
様々な人生があり長い時が流れ、土が岩に変わるようにいつしか自分の人生も川の岩のように沢山の中のひとつとなり忘れ去られる
しかしその岩の下には、確かに生きて心から人を愛した人生があったのだと
それは理解しあえなくとも理屈を離れて愛した人の思い出
妻だけで無く、父であり、母であり、不幸な死を遂げた弟との思い出のこと
人生も終わりになり、振り返ればそのような思いはすべて一つに溶け合い、その中を川が流れるのみなのだ
これといった事件もなく山場もなく淡々と、山間の田舎町の牧師一家の兄弟の物語が少年期から始まる
監督経験が浅いロバート・レッドフォードにもかかわらず、語り口がとても上手く、あっという間もなく映画の物語の世界に引き込まれてしまいます
それは美しいモンタナ州の風景ももちろんですが、あたかも劇中のあの川の流れのように、映画全体の緩やかな流れの中に、渓流の ように早瀬や、小さな滝を作るレッドフォード監督の手腕によるものでしょう
音楽も映画の雰囲気に合う素晴らしいものでした
ブラッドピットは若い時のレッドフォードに本当に良く似ています
笑顔ではにかむ記念写真は心に残ります
兄弟の子供の頃の子役二人も素晴らしい名演技でした
原題はA River Runs Through It
これを日本語に意訳するなら、鴨長明の方丈記の書き出しそのものでしょう
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず
流れゆく人生
モンタナの田舎町に住む兄弟の回想録。
破天荒な弟と堅実な兄の、釣りまたは河を通した心の交流が描かれます。
屈託のない弟役のブラピの笑顔が印象的なのと、真面目に生きる兄に惹かれました。
繰り返し観たい、美しい映画です。
深夜、静かに観たくなる映画
生き方が違い、対象的な兄弟。しかし、心の何処かで互いを認め、憧れている心情が観てとれる。
そして故郷で父に教わったフライフィッシング、大人になった彼ら二人で笑いながらやってほしかった。
何か、心に残る映画でした。
糸は4拍子のリズムで投げる
モンタナ州ミズーリの大自然でフライフィッシング
1910年~ノーマンの半生記
先住民に対する差別のくだりはアッサリ
子供の頃の川のシーンがガサガサしているのはわざとなのか?
メトロノームで長老派流の釣りの技術を学ぶ。
博打で身を滅ぼす弟ポール
モンタナの自然の素晴らしさと家族愛を描く
フライフィッシングは経験ありませんが、渓流釣りの経験はあるので、映画の主役の一つがフライなので楽しめました。 渓流を中心とした周囲の自然が圧巻でした。そのような自然環境の中で、牧師を父に持つ家族の兄弟の成長が釣りとともに描かれてゆきます。個々の台詞に味わいがあって、年長者にも納得できます。演技陣も不満ありませんでした。大人の鑑賞に耐える映画です。渓流釣りが好きな方は必見です。
そして田舎の兄弟は違う道を歩む
厳格な牧師に育てられた兄弟。
そのそれぞれの人生の選択と歩み。
それをアメリカの片田舎の風景をバックに描く作品。
モンタナの田舎の風景はほっと安心できる。
自分に弟や兄がいる人は理解ができるかもしれません。
ハッピーエンドではないのだけど、都会にいついて
自分の故郷を省みていない自分にはつらい気持ちになる。
ああ、田舎に帰ろう。
変わり続ける人生の流れ、何も変わらない川の流れ
もしかするとこれと同じような境遇の家庭がどこかに存在しているかもしれない。
ありがちな家庭の形だ。
多数派の人々、いわゆる"普通の人々"に映画として焦点を当てるのは難しい。 なぜなら、ドラマ性が足りないからだ。
しかし、この作品やレッドフォードの処女作は評価が高い。
どうしてか?
映画は多くの人が観てこそ成り立つものだ、共感や感情移入しやすいからだろう。
実際、多くの人がこの兄弟と自分を重ねてみたはずだ。
そして、ノーマンによって語られる"人生観"も説得力がある。
確かに、壮大な大自然のカットや変わり続ける人生の流れと何も変わらない川の流れとの対比などは見物だが、"映画"として判断すると少々語り過ぎているように思う。
映画にとって台詞と言うのは深い意味を持つ。
言葉は物事の解釈を1つに決めてしまう力がある。
映画は映像が物語を前に進める。
だからこそ、"映像"が語るべきだ。
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