リバー・ランズ・スルー・イットのレビュー・感想・評価
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心に残る素敵な映画
映画を通して流れるノーマンのナレーションが詩のようで、美しい映像と合わさって心に響く。舞台はモンタナだけど、何故か自分の故郷を思い出して懐かしさと切なさを感じてしまう不思議な感覚。物語は静かに淡々と進むが、人の心の動きが細かく丁寧に描かれており、役者達の表現力が皆素晴らしい。釣りをする姿が美しく芸術的で、心に残る素敵な作品。慌ただしい毎日に疲れた時にまた観たい。
川の流れのように〜
自然が美しい。ゆったり流れる川に、しなる釣糸。遠くの山々。その自然のままに、自らの気持ちに素直に生きようとするポール。対して、兄のノーマンは父にも母にも気を使うし、周囲の目も気にする。
野生動物のように、気高く美しいポール。少々、世間の枠からはみ出すタイプで、長生きできなさそうに感じる。映画でも最初からそんな匂わせ方してたし。ただ、なぜ賭博に惹かれるのかは、ちょっとよくわからない。自然の中にいる方が好きなんじゃないのか? あと、先住民の女の子への気持ちもどうだったんだろう。留置場で床に彼女を寝かせて、自分はベッドに座るって、なんだかひどくない? 彼女の扱いだけは不満だけど、人生を俯瞰で眺めるような、静かで文学的な作品。
BS TBSの放送を録画で。
ブラピがただただ美しい
ロバート・レッドフォード監督、93年アカデミー賞撮影賞受賞。
ずっと見たいと思いながらなぜか今まで手が出ず。
モンタナの田舎町を舞台に家族と兄弟の絆を描いた良作。
ブラピの地位を確立した作品らしいが、確かに美しい。少年のような屈託のない笑顔も持ち合わせながら、同時に美しさもある。
久々に見たタイタニックのディカプリオもそうだが、名優の若き日は格好良さだけでなく美しさも伴うのか。
兄役のクレイグ・シェイファーも、父役のトム・スケリットも最高。
【”君はフライフィッシングの愉しさを知っているか。そして、親友の突然の逝去に愕然としたことはないか!”モンタナ州・ミズーラの清流と共に成長し、清濁併せ持つ世に身を委ね明暗を分けた兄弟の物語。】
■今作の内容は巷間に流布していると思われるので、割愛する。
尚、私は今作は初鑑賞である。
そして、多分今作は、二度と観ないだろう・・。
◆感想
・モンタナ州・ミズーラでの、ノーマンとポール(ブラッド・ピッド)が幼き頃から、父に教えられたフライフィッシィングを習得していくシーン。
ー 最初は、父が一際大きな虹鱒を釣り挙げるが、その後徐々にノーマンとポールの腕が上がり、大物を釣って行くシーン。
濃緑色の森の中を流れる清流で、親子三人がフライフィッシングを楽しむシーン。
その姿は、ノーマンとポールが長じてからも、続く。-
・真面目なノーマンに対し、明るく才気煥発な弟、ポールを演じる若きブラッド・ピッドの姿が魅力的である。
ー 今でも第一線で活躍するこの人は、スーパースターであるなあ、と実感する。-
■今作の構成はシンプルである。
が、故にポールの突然の逝去が印象的であり、哀しい。
その前の、ノーマンとポールと父がフライフィッシングをするシーンが生きて来る。
川の波にのまれながらも大物を釣り上げるポールの姿。
そして、その後、突然告げられるポールの死。
これは、私の勝手な想像であるが、危うい道に踏み込んでいたポールは、フライフィッシングを行う事で、生きるバランスを取っていたのではないか・・、と言う事である。
<私事で恐縮であるが、私は、エクストリーム登山を行っていた際に、テンカラ釣りを学び、北アルプス上の廊下などで尺岩魚を釣り、食料にしていた。
だが、尺岩魚がいる場所は、危険な場所も多数あった。
これ以上は記さないが、今作を観てテンカラ釣り=フライフィッシングの愉しさと、哀しき想いが蘇ってしまった作品である。
それにしても、今作で映し出されるモンタナ州・ミズーラの豊饒な自然と川の姿は、実に美しい。
だが、今作のポールではないが、若き日には格好が良いと思っていた破滅的人生を歩んではイケナイと今更乍らに、思った作品でもある。>
人の心を見事に描く作品
二人の兄弟と家族の絆を「釣り」という接点から描くヒューマンドラマ。
演技力で心の変化と成長を感じられる素晴らしい映画でした。
若かりしブラッド・ピット、どんな格好でもカッコイイね🤠
学生の頃に見ても絶対に面白くないと思ったはず💧
でも不思議と大人になると、こういう映画の素晴らしさを感じる事ができる。
そしてまた新しい感情に出逢う。
映画って楽しめて、感動できて、成長もさせてくれる。
本当に奥が深いなぁーと、改めて考えさせられる作品でした。
BGVみたような
何気ないストーリーがゆったり進んで、それなりの事件が起きても取り立てて騒がず淡々とアメリカの田舎の暮らしぶりが描かれます。
故に退屈な人には退屈でしょうが、疲れたときにボーっと点けておくと安心できる、みたような作品です。
フライ・フィッシング
牧師の父のもとに育った兄ノーマンは故郷を離れ、6年後に帰ってくる。弟ブラッド・ピットは釣りキチで警察まわりの新聞記者。ボートでの無謀な川下りをやった頃の仲間たちも健在。ノスタルジックな想い出と自然に囲まれた故郷。インディアンの娘とつきあう弟、ジェシー(エミリー・ロイド)という女性に人目惚れした兄。小ネタエピソードがなかなか面白い。日焼けしたジェシーの兄など・・・
アメリカでも文学部に入ると将来の職業が定まらない。そういうときには故郷に帰って釣りをすればいいんだ。「愛する人が困って苦しんでいるとき何を差し出せばいいか?愛することが一番だ」
凄い静かな映画という印象。 釣りのシーンは水面がキラキラしてて映え...
凄い静かな映画という印象。
釣りのシーンは水面がキラキラしてて映えるなと思いました。
でも正直、何を伝えたいのかがよく分からない映画でした。
宗教的な要素もあるので、そういうのがよく分からない自分にはあまり響きかなかったし、ジェシーの兄を嫌っている理由も何故なのか分かりませんでした。
誰かこの映画の魅力を教えて下さい。
性格を違えた兄弟の末路
グレイグシェーファー扮するノーマンマクリーンの父親は牧師で釣りが好きだったのでメトロノームで呼吸を覚えた。勉強も父親が厳しかった。休日は、ブラッドピット扮する弟のポールマクリーンと釣りに興じた。ある日、ポールがたきつけてノーマンと急流川下りに及び滝に突っ込んだ。兄弟で殴り合いのケンカは一度した。あとは、父親と兄弟で釣りをしたが、ポールにはセンスがあった。真面目なノーマンは大学を卒業してやがて教師に、陽気なポールは新聞記者になった。ふたりは久しぶりに顔を合わせ思わず川へ釣りに出かけた。ふたりはこのまま平和に道を歩めるのだろうか? 兄弟のそれぞれの人生を性格の違いから抑え気味に描いた作品だね。特に川釣りの描写が見事だと思った。
ずっと観たかった映画です
家族の成長、喜び、悲しみ、良いこと悪いこと、そして自らの老い。
モンタナの雄大な美しい大自然の中では、ほんの小さなことなのだろう。
美しく丁寧に繊細に作られた映画だと感じました。
できることは人を愛すること
フィッシングで結ばれた家族の物語。
牧師の父の最後の説教「人を助けることは難しい。できることは人を愛すること。」
この言葉にこの映画のすべてが詰まっているように思いました。
派手さはないけれど、しっとりといい映画でした。
ロバート・レッドフォード、いい映画を作りますね!
つい最近「人に勧めるナンバーワンの映画作品」を聞かれて、この作品を...
つい最近「人に勧めるナンバーワンの映画作品」を聞かれて、この作品を挙げた。
正直ほとんど覚えてなかったので、自分でももう一度観たかったんだけど、Amazonプライムでは扱いがなく。
残念な思いをしていたところ、いいタイミングでテレビ放映が!
観てるうち、十代の頃の感動がよみがえり、最後の父親の説教を文字に起こして読み返したりしたことまで思い出した。
もう忘れないよう、録画は永久保存版に。そして、人に勧めるナンバーワンの映画作品は向こう十年変わらないだろう〜。
手堅い映画
めりはりなく地味な映画だけれど、美しく丁寧な描写で徐々に引き込まれ、いつの間にか彼らの人生を一緒に味わってしまった。
人や故郷、過ぎ去るものへの哀愁や味わい深さ。そこには良し悪しといった頭でっかちなものはない…そんな感覚に自然に共感できるところまで、観る者を手堅く根気強く誘導してくれる。
ポールはきっとなんらかの理由で長く生きられないだろうな、と早い段階から感じさせる。 そんな絶妙なはかないオーラが出せるのはブラッド・ピットならでは?
タイトルも含みがあっていい。へんな日本語に訳されてなくてよかった…。
いつかもう一度観てもいいな…そんな気持ちになる映画だった。
自然と共生した1920年代のノスタルジックな映像美で魅せるレッドフォード監督の丁寧な演出
ロバート・レッドフォード監督の折り目正しい映画作りで、1920年代が丁寧に再現されている。兄弟愛、親子愛、郷土愛、そしてスコットランドへの祖国愛と、中身の濃いテーマを清潔に分かり易く描いて、レッドフォードの優しい資質が快い印象を残す。作品の内容とテーマに合ったキャスティングの良さもある。脚本については説明過剰なところがあり、観る者の想像力を刺激しない点で残念に感じた。それは、主人公がダンスパーティーの後初めて彼女に電話を掛けるシーンの台詞が、前の会話シーンの台詞と重複するところである。花火の後の映画で描いていない話を入れるか、それともバッサリカットするかで良いと思う。無駄なカットが無いだけに、そんなところが気になってしまった。また、語り口の素直さに対して、各カットの間が短めに感じたのは、演出か編集のどちらかに問題があるのではと思った。美しい映像が命の映画だけに、そこが少し勿体ない。
弟役のブラッド・ピットが素晴らしい。ミステリアスな部分を持つ青年の身のこなしが、この男優の個性とピタッと一致していて、説得力のある人物表現になっている。レッドフォード監督が、自身の若かりし頃の演技を重ねる様に演出したのではと想像する。
作品全体の感想は、上記のテーマを敢えて絞らずにノスタルジーの映像美に拘った作りを狙ったのだろうと思う。
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