劇場公開日 2008年11月29日

  • 予告編を見る

羅生門のレビュー・感想・評価

全80件中、61~80件目を表示

4.0芥川龍之介原作。内容はほぼ小説「藪の中」、ほんの少し「羅生門」。映...

2018年4月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

芥川龍之介原作。内容はほぼ小説「藪の中」、ほんの少し「羅生門」。映画タイトルは「羅生門」なのにね(笑)両小説とも人間のエゴイズムに鋭く切り込んだ名作です。
小説「藪の中」では真実は語られないままに終わったはずだが、映画では真実が明らかとなっている。賛否が分かれるところか。
エンディングもまた小説「羅生門」とは違う独自のもの。黒澤監督の人間性がなんとはなく感じられます。
二つの小説を独自の解釈を交えつつ、上手く繋ぎ合わせた素晴らしい作品だと思います。私は内容的には小説の方が好きですが(笑)
三船敏郎と京マチ子がうるさい映画です(笑)

コメントする 1件)
共感した! 6件)
はむひろみ

4.0原作の羅城門及び芥川版の羅生門との違い

2018年4月5日
Androidアプリから投稿

この映画は 内容こそ別物であれども そのメッセージ、またはその本質はやはり羅生門であるでしょう。
しかし羅城門、羅生門とは決定的に違う点がひとつ。 それはこの映画が人間への希望をもって終わることでしょう。
ラストで ある人物が赤子を抱え立ち去るシーンのあとに映る 羅生門 と書かれた看板には 冒頭のカットとは 全く違う解釈が生まれるのではないでしょうか。

というのは解釈のひとつに過ぎず、例えば、ラストの羅生門のカットは その人物が 生きるために ウソをついて赤子を我が物としたことを意味しているとも捉えることもできるでしょう。
シンプルなストーリーながら多面的な解釈ができるのがこの作品の魅力です。

コメントする 1件)
共感した! 8件)
須賀

3.5「人間」を描く。

2017年11月27日
iPhoneアプリから投稿

怖い

昔の作品であってか、所々でセリフが聞き取れなかったし、雨音と笑い声がデカすぎるのがかなり気になった。しかし、内容をみると、さすが現代の作品にも劣らない名作といわれるものだなと思った。
何が嘘でどれが真実かなどはどうでもいい(自分なりに考察するのは面白いと思うが)。この映画が描きたかったのは人間の本質だと思う。人間の心は欲にまみれ、偽善に汚れ、何を信じればいいのか分からなくなる。しかし人間の本性は善であるように(性善説)、どんなに偽善に汚れようが、同時に善の心も持ち合わせている。だから、信じていくことができるのだ。そんなことを、この映画・黒澤監督は伝えたかったのだと思う。最後のシーンでその事がよくわかる。

コメントする (0件)
共感した! 11件)
Ryota

4.5解らない

2017年9月25日
iPhoneアプリから投稿

人の心は不可解なもの
真実ではなく思考すること

負の感情が入り乱れ世の人が悪に見える
人とは人間とはどれだけ汚れても
逞しく生きるものだ
優しさや哀れみをなくしても
なお生きていかねばならぬ

がそれをなくした人間は人間ではなくなるのかも知れない
悪だ鬼だ!

だかこそ最後のカットが心を打つのだと思う
修羅の場になってこそ人が人としての本質が出るのだと

誰もがそうであってほしい
人をやっぱり信じたいです

コメントする (0件)
共感した! 15件)
カルヴェロ

3.5名作だけど😅

2017年9月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

最後がわからん😓

コメントする (0件)
共感した! 3件)
たか

4.0何を喋っているのか聞き取れなかった。残念。 字幕があればなー ーー...

2017年9月23日
iPhoneアプリから投稿

何を喋っているのか聞き取れなかった。残念。
字幕があればなー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2018・1・22 追記(VODで字幕付きで再鑑賞)

人間のプライド、恥、欲、優しさ を見事に描いてた思います。
俳優の演技はもちろん、演出もすばらしい。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
へまち

3.0なんとか

2017年4月29日
スマートフォンから投稿

なんとか見れた。という表現が正しいのか何日かに分けて見てました。小説を読むようなイメージでみてたので、それなりに楽しめた。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
やっくる

4.0わからねぇ

2017年4月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

印象的な冒頭のセリフ。
食い違う証言、真実は藪の中。人間とは何なのか。

でも実際は真実などどうでもよくて、魔が差しかけた時、人として良心に耳を傾けられるかどうか、人の業の肯定と許しの物語なのかなぁとぼんやり。

ラストの坊主以上にその良心を信じられない辺り、歪んでるなぁと猛省w

一番わからないのは自分の心ですかね。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
yuitos

5.0黒澤映画初心者に

2017年1月29日
iPhoneアプリから投稿

世界が日本映画を認知するきっかけとなった映画史的に極めて重要な黒澤明の代表作のひとつ。
本作は橋本忍が芥川龍之介の「藪の中」を脚本化した「雌雄」という作品に同じ芥川の「羅生門」のエッセンスを加えて成立している。橋本の脚本が映画にするには短かすぎたかららしい。ストーリーはとても観念的で、分かりやすい物語しか理解しないひとには向かない。しかし映画好きなら映画が英語ではmotion pictureとも呼ばれる意味が染み込んでくるはず。
斬新なカメラワークと実験的な殺陣。セリフは簡潔で少ない。むしろ俳優の動きとそれを追うカメラがこの映画の魅力。まさにmotion picture。海外で絶賛された理由のひとつだ。
昨今のひとはモノクロの映画がダメらしい。しかし黒澤映画の多くはモノクロ。それだけの理由で観ないのはもったいない。この映画は短いし、観念的ではあるが小難しいストーリーでもない。黒澤映画を最初に観るにはうってつけ。モノクロ映画も良いとなったら、「生きる」や「七人の侍」も観てください。そして小津安二郎や成瀬巳喜男や山中貞雄の名作も。あなたの映画体験がさらに豊かになります。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
Toshi

2.5黒澤×芥川

2016年10月31日
iPhoneアプリから投稿

どうも奇妙で違和感を覚える展開から
ラストのテーマ提示

2つの作品を見てるような気持ちになった

コメントする (0件)
共感した! 1件)
JYARI

3.5考えさせられた

2016年10月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ラスト10分のテーマの集約がすごい。
同じ人間でも、見る人の立場によって善にも悪にもなり得る、的な映画は最近よくあるけど、
人間の心の動きの複雑さそのものについて考えさせられた。

単純に良い人と悪い人が共存してるわけではなく、両面備えてることを全員が自覚しつつ巧妙に騙し合い助け合いながら生きてる、というのがまさに人間社会のあり方なわけで。

だから、冒頭で「あんな恐ろしい話が!」と前振りがあって始まった回想場面も、終盤には「そんな話珍しくもない」と一蹴される。
確かに現実社会に比べたら揉め事レベルの出来事でしかないし。

語り手3人の中で善、悪、一般人が分かれていたのは面白かった。一般人が善に目覚めて去っていく場面見ながら、でもこの後何するかわからんよな…と疑ってしまったから、もう私も人間の良心を信じてないのかもしれない。

もっぺん観たい。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
ケロケロケロッピ

3.0白黒

2016年7月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

音がはっきりしてないから、所々何を言っているかわからない……
登場人物の話が食い違っているところが見所だと思うから字幕つけてほしい。
白黒だけど、なんとなく色を感じる
イタコのシーンが怖かった

コメントする (0件)
共感した! 3件)
Snowball_jp

4.0人間とは・・・

2016年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

知的

黒沢作品で気になっていた作品

事件に関わった3人の証言が見事に違い
出演者も観る者も頭をかかえる
しかし その中に人間の嫉妬や憎悪や
人間の心の中を見事に描いた作品

黒沢作品は落ち込むだけでは終わらない
最後に救いも残してくれる

三船もちろん良いが 志村喬は最高に良い

88分と短いがその中に内容をぎゅっと濃縮して
とてもよくできた作品だと思う

コメントする (0件)
共感した! 9件)
ともちん

2.0名作の誉れ高いが

2015年5月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

黒澤明お得意の土砂降りの中に崩れ立つ羅生門から映画は始まる。撮影は先日来その作品を観る機会の多い宮川一夫。出演は黒澤組のメインである志村僑、三船敏郎と、「雨月物語」の京マチ子と森雅之。「雨月」での京の狂いっぷりには背筋も凍ったが、この作品ではその狂い方も4パターン出てくる趣向。
森と京の謎めいた夫婦が時代劇のじめじめした雰囲気なのに対して、志村と三船の芝居が現代的でからりとしている。わざとそうした演出なのか、それともどう頑張っても三船の豪放磊落な芝居はあれよりほかにないのだろうか。異質なものが同居している感じで、すわりの悪さを感じる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
佐分 利信

3.0『羅生門』

2015年1月10日
フィーチャーフォンから投稿

知的

難しい

「明日に向って撃て!」からかな。男二人に女一人の組み合わせは結構観てきたが、この形は初めてというより前代未聞な展開に変な興奮を覚えた。

死と背中合わせになった女特有の妖艶な匂いを滲み出す京マチ子、突然豹変する演技が拍車を掛けるようにクライマックスへと、いや真っ逆様に奈落へ突き落とされていく感覚だった。
女に手玉に取られた三船敏郎と森雅之の切羽詰まった男の演技も胸に迫る素晴らしさだった。

最後に少し救われるエンディングに妙な安堵感が心に広がっていく感覚。
傷が癒えていく、それが火傷だったのか凍傷だったのか痛覚が麻痺するような映画だった。これも黒澤マジックか。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
リッキー Rickie

4.5鑑賞会にて

2014年3月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

興奮

何度見ても三船敏郎さん志村喬さんはかっこいい。
DVDで見た時よりも、ずっと聞き取りやすく画面も見やすかった。
狂気。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
Lenore

4.0真実は藪の中

2013年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

1950年の黒澤明映画。
当時、若き黒澤はどんな風に世間から見られていたのかは想像するしかないが この力量はスゴイ。
語り口、動と静のコントラスト、そのギラギラさ加減。
テーマそのものは芥川龍之介の小説からだとしても その伝え方、見せ方の上手さ。
羅生門にゴウゴウと降る雨の量、ぶっとい柱のごとく 描きたいモノがゴンとある感じ。

音楽も美術もそれに従うように骨太な印象。
顔に汗を浮かべギランギランした三船敏郎と静の演技の森雅之。存在自体が得体の知れない京マチ子。
役者の存在感の立ち方、立たせ方も素晴らしい。
巨匠と呼ばれる人はやはり早い段階で並ではない輝きを放つのだなぁ と感じ入った次第。

コメントする (0件)
共感した! 10件)
散歩男

4.5芥川龍之介の知性の鋭さ

2013年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、CS/BS/ケーブル

知的

難しい

総合:85点
ストーリー: 95
キャスト: 85
演出: 85
ビジュアル: 60
音楽: 65

 「羅生門」という題だが、実際の原作は同じ芥川龍之介作品でも「藪の中」が正しい。それに付け加えて「羅生門」の話の一部を取り入れている。今作品はとにかく芥川の原作の素晴らしさに尽きる。原作は人が自分を正当化して守るためにはいかようにもなれるという、人のもつ本質的な弱さと狡さが彼の知性によってえぐりだされた傑作であった。そして羅生門を絡ませて少しばかりの救いをもたらしたのが原作との大きな違いか。

 映画としてはわざとらしい演技と大袈裟な台詞回しが少々気になる。自然な演技というよりも、自分の主張をしてそれを通すために強調された演技である。最初はそれが随分と大根役者というか安い演技だと思った。
 だがそれは演技者による、安い演技をする役柄を演じる高度な演技なのかもしれない。ここは誰もが嘘つきで誰一人として本当のことなど言ってはいないかもしれない世界である。自分の嘘の主張を通すための演技をする役柄を演じているのが出演者なのだから、だからこのような不自然なまでの大袈裟な台詞回しになるのかと思った。彼らは真実を言っているのではなく、嘘を言っているから自然な喋り方が出来ない。真実を隠して自分に都合のいい話をしてそれを信じてもらおうとしているからこその演技。そう解釈すればこの不自然な台詞回しにも納得がいくし、それを演じているのが凄い。

コメントする (0件)
共感した! 14件)
Cape God

4.0あの赤ん坊が幸せになれますように

2012年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

怖い

難しい

この映画を見てるととても人というものに対してどうしようもない無力感を感じてしまいました。なんというのか、不確かなものばかり突きつけられると人間ってどうしても人間不信になってしまうのかもしれないと思いました。

とにかく三船さん演じる山賊やあの夫婦のやり取りのシーンは非常に身の毛立つほどの緊迫感があります。その3人の怪演により人間味が増し、より悍ましい。刀を抜いて殺し合う場面もどれも殺気が伝わってきます。
もう何年も前だというのにこれほどインパクトあるシーンを見ることになるとは・・・本当に鳥肌ものです。

学生のときに教科書に載ってた「羅生門」とは全然違ったように見えましたが、この映画のラストの無力感の中に芽生えた希望を見るとこっちのほうが断然いいような気もします。あの赤ん坊には幸せになってほしいものです・・・。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
ソロモン

4.5日本映画の至宝を生意気にもレビューします……

2010年1月11日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

怖い

知的

遂に買ったぞ黒澤映画のブルーレイ!!
昔観たDVD版はいかんせん音質も画質も悪くて鑑賞に苦労したが、BDだと新作かってくらいの修復度で顎が外れるほど驚愕。日本語字幕も助かります(笑)。
BDの宣伝はここまでにして、生意気にも黒澤映画のレビューをさせていただきます。

一つの事件を複数の視点で追ういわゆる『羅生門スタイル』の元祖であり、恐らくはそのスタイルを用いた映画の中で最も成功した例。

公開当時は斬新な撮影技法の数々で世界を驚かせたという本作だが、現代映画に馴れた僕のような若造にはその凄さはイマイチ分からず、物語のテンポもまったり見えてしまう。
が、それでも1カット1カット画面端まで力が漲っているような見事な画作りは圧巻だ。たった1つの殺人事件が、時代を超えたテーマを伝える一種の寓話としてとてつもない重厚さで語られるのだ。

原作は芥川龍之介の『羅生門』と『薮の中』。是非とも後者を読んでからの鑑賞をオススメ。
2つの作品を巧みに融合させた上、『薮の中』の結末に驚きのヒネリを加えてテーマを深化させ、人間の卑小さや身勝手さを痛烈に描きながらも、最後に一抹の希望を残すその器の大きさ。まさしく桁違いの映画だ。

真の傑作はいつの時代に観ても面白い!
未見の方は、是非。

コメントする (0件)
共感した! 15件)
浮遊きびなご
PR U-NEXTで本編を観る