「真実は藪の中」羅生門 散歩男さんの映画レビュー(感想・評価)
真実は藪の中
1950年の黒澤明映画。
当時、若き黒澤はどんな風に世間から見られていたのかは想像するしかないが この力量はスゴイ。
語り口、動と静のコントラスト、そのギラギラさ加減。
テーマそのものは芥川龍之介の小説からだとしても その伝え方、見せ方の上手さ。
羅生門にゴウゴウと降る雨の量、ぶっとい柱のごとく 描きたいモノがゴンとある感じ。
音楽も美術もそれに従うように骨太な印象。
顔に汗を浮かべギランギランした三船敏郎と静の演技の森雅之。存在自体が得体の知れない京マチ子。
役者の存在感の立ち方、立たせ方も素晴らしい。
巨匠と呼ばれる人はやはり早い段階で並ではない輝きを放つのだなぁ と感じ入った次第。
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