汚れた血のレビュー・感想・評価
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赤や青のビビッドな色彩のドレスが一段と映える映像美が印象的
早稲田松竹さんにて「クレール・ドゥニ×レオス・カラックス×ハーマン・メルヴィル」特集上映中(24年10月5日~10月11日)。本日はアレックス3部作の第2弾『汚れた血』(1986)を初鑑賞。
同年代にデビューし、ともに「恐るべき子供たち」と称されたリュック・ベッソン監督はずっとフォローしておりましたが、カラックス監督は観念的で難解なのでずっと避け続けてましたが、知天命の年を過ぎ、食わず嫌い克服を目的に鑑賞。
“愛情を伴わない性交渉で感染するウイルス”が蔓延、ハレー彗星も近づき異常気象の近未来のパリ。閉塞的な日常に嫌気がさしたアレックス(演:ドニ・ラヴァン)が自殺した父親の多大な借金を返済するため、父親の旧友マルクたちとワクチンを盗み密売する計画に参加、そのなかでマルクの恋人アンナ(演:ジュリエット・ビノシュ)に出会い運命を感じる…と近未来SF、クライムアクション、そしてラブストーリーが混在するストーリー。
ゴダールの再来といわれるカラックス監督だけにセリフ回しが観念的で個人的には難解でしたが、寒々とした色調の統一とフィルムの質感のなかに、アンナの赤や青のビビッドな色彩のドレスが一段と映える映像美が印象的でしたね。
場内には公開当時まだ生まれてないだろう若いお客さんが多くて驚きました。
わたしも20代前後の若いときに本作を鑑賞したら、主人公に共感して全く違う感想だったでしょう。
本作同様、第3部作最後の『ポンヌフの恋人』(1991)も未配信で観れる機会がないのは残念ですね。
ドニ・ラヴァンの腹話術や疾走ダンスと人間飛行機が好き
立命館大学映像学部企画 さよなら京都みなみ会館 -35mmフィルム上映オールナイトで3番目に上映。
1986年、18歳の時に観た作品。レオス・カラックスにハマっていた頃だ。
これがみなみ会館でもう一度観たくて行ったようなもの。
本当はポンヌフの恋人であればなお良かったけど。
ドニ・ラヴァンもジュリエット・ビノシュも若い!
これを観た頃のレオス・カラックスにハマっていたわたしも若かった!青かった!と思い知る。
パラシュートの2人、滑走するジュリエット・ビノシュの人間飛行機、バイクに乗った天使ちゃんがやはり素晴らしい。
ジュリエット・ビノシュは赤が似合うよなあ!
赤の強調が激し過ぎ
『アネット』を観て感激して帰って興奮して娘に話したら
なんとアレックス3部作をDVDで持っていると言うので貸して頂いた…
娘強っ
『汚れた血』はユーロスペースで観たいなーと思ってたけど時間帯が合わなくて迷っていたからホント助かった
意外と話に筋があったけどこのタイトルの意味は何なのだろう…
森とバイク、ここですでに使用済みだったのだな
それにしてもパラシュートのオファーはあたしだったら受けないなー
(俳優じゃないから心配いらないか)
モダンラブ
モダンラブのシーン良かった。
執拗にジュリエットビノシュを撮る。ジュリーデルピーかわいい。バイク姿もかっこいいし。おじいちゃんとの恋愛はキモい。
近未来の伝染病設定は全く生かさず。アメリカ女とは…。
アレックスの手紙よかったな。
"Modern Love"
≪WE MEET LEOS CARAX!≫
フィルム・ノワールの世界観で進む物語に意外な展開と思いながらの序盤、描かれるのはアレックスの進展しない恋物語、カメラに追い抜かれながらも全力疾走するアレックス、そこで流れるデヴィッド・ボウイの『Modern Love』でのテンションは持続されずに『フランシス・ハ』での使い方とはまるで違うレオス・カラックスの厄介さ!?
若い頃のジュリエット・ビノシュの可愛さに驚かされながらも、ジュリー・デルピーの引けを取らない可愛さにまた驚かされ、追いかける恋と追わせる恋の狭間にいるようなアレックスの愛嬌があるようで無いような表情や態度に、若かりしドニ・ラヴァンには二人のミューズに増して可愛さが垣間見れる。
アレックスの実らない恋愛三部作、相手に死を、自分に死を、やっと実った愛情は強引すぎて死よりもバッドエンドな危うさを、ピエールもアレックスと変わらない、全てがバッドエンドなのに清々しい、全て全部がレオス・カラックスとしての分身である恋愛体質??
恐らく自分にとって世界最高級の映画なので、これまでに何度も見たしこ...
恐らく自分にとって世界最高級の映画なので、これまでに何度も見たしこれからも見続ける。「どこがいいの?」と聞かれれば全てが良いとしか答えようがない。完璧。初めて見たとき、あれは大阪のシネマヴェリテだったか?、しばらく座席から立てなかった。
映像だけなら、コダールやリンチやキューブリックを遥かに超えてるぞ‼️❓
ただし、ストーリーは芸術かぶれな痛いものです。
でも、それでも、何度でも、観るだろうな。
脳裏に焼き付いて離れないから。
いろんな凄いシーンが盛りだくさん。
これからうなされるかもしれない。
しかし、良い夢だと思う、わからないけど。
いろんなキャストに感情移入して、何通りでも楽しめそうだ。
切れ切れのセリフも詩的で面白い。
映画を生涯の趣味にする映画好きなら、是非。
ネオ・ヌーベルバーグ
レオスカラックスのアレックス3部作を見終えた感想として、ヌーベルバーグは自分にとって早すぎるのか、肌が合わないのか、なぜか惹かれないなと思った。
とにかく脚本が計画的であり、精密に構成されたストーリーを好む自分にとっては、この私小説的な映画は、あわないのかもしれない。
セリフのひとつひとつは痺れるのだが、淡々とし過ぎていて、アート性に重きを置きすぎていて、映画自体にのめり込むことができない。アレックスは自分ではない。
未だ青春時代だと思っているこの年代を過ぎたとき、改めて観てみたいと思う。
アレックス3部作の2作目。 とてつもなく儚い映像美。 吸い込まれて...
アレックス3部作の2作目。
とてつもなく儚い映像美。
吸い込まれてラストに我に返る。
2014.11.18
観なければ、世界を見失う
遅れて来たヌーベルバーグ
ゴダールに近い感覚の余韻
物語には特段の意味はない
まして架空の伝染病も設定に過ぎない
特に意味はない
大事なのは映像と台詞と俳優の醸し出す独特の雰囲気
観はじめてギアが噛み合うまで時間が掛かるかも知れないが、クラッチを操作するうちにギアが噛み合い、あのバイクのように疾走しだす
夜の美しいシーンが素晴らしく豊穣
台詞も良く吟味された覚えたいフレーズばかりだ
何より主要な登場人物の配役と造形が見事
アンナが滑走路を手を広げて飛行機となって走るラストシーンは心を打つ名シーンだった
飛行機に乗る事を望んだアレックスの思いを込めて懸命に走る彼女の片頬は彼の血で汚れている
真っ赤な片頬は彼女の手で隠され、彼の死を認めないのだ
アレックスあってこそ
「ポンヌフの恋人」つながりで観賞。
アレックス役のドニ・ラバンあってこその この映画。
原作が先か、ラバンが先かそれは知らないけれど、この顔と背中を見ていれば僕でも無尽に物語が書けそうだ。
映画,comにはプロフィール写真すらなく、誕生年だけ。
でもポンヌフや裏路地にいけば、「アレックスは本当にパリのどこかに 今も生きてる」ということ。
これがヌーベル・バーグの強烈さだ。
ちなみに僕の好みはあのアメリカ女ですね。
いいわ~。年上の女、はまりました。
アンナ=ジュリエット・ビノシュも早く年をとりましょう。
特典映像の「削除シーン」が一番素晴らしい。どうしてあの美しい光景をカットしてしまったのだろう。あそこだけでも短編として完成の領域。
「オールズモビルだ」の台詞以降はカットしてでも残り部分は本編に組んでもらいたかったな。
でもやっぱ、アメリカ女が見れたから今夜は満足。
「ホーリー・モーターズ」にも"お婆さん"出てたな~と思って調べたら同じ監督だったよw
ばば専同盟
きりんレビュー
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