劇場公開日 1993年4月17日

「殺しと贖罪、そして西部劇」許されざる者(1992) keitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5殺しと贖罪、そして西部劇

2012年3月10日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

見栄と暴力が支配する泥臭い男の世界に"道義"を持ち込み、西部劇に映し出される男達の内面にまで踏み込んだ映画史に残る傑作。 イーストウッド自身のルーツを辿るように撮るべきにして撮られた作品。

賞金稼ぎ、保安官、牧童、どんな理由であれ人を殺めるその経験は自分の心に刻まれ"許されざる者"となる。
暴力が支配した開拓期に於いてもその贖罪の意識は同じだとこの作品は語る。
筋立ても上手く、得意のミラーイメージも効果的に生かされている。
間違いなく彼の代表作だ。

keita