「【”凄い特殊造形と、凄い俳優と、凄い音楽があれば凄い映画が出来上がる。他は何もいらない。それは今作によって実証された。映画の基本原理だ。By黒沢清。”今作は、経年劣化しない作品である。】」遊星からの物体X NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”凄い特殊造形と、凄い俳優と、凄い音楽があれば凄い映画が出来上がる。他は何もいらない。それは今作によって実証された。映画の基本原理だ。By黒沢清。”今作は、経年劣化しない作品である。】
■1982年の南極。
アメリカ南極観測隊基地に1匹のイヌが逃げ込んできたきた。
そのイヌをノルウェー基地の隊員が執拗に追いかけてきた。
状況を把握するためマクレディ(カート・ラッセル)やコッパー医師(リチャード・ダイサイド)がノルウェー基地に訪れると、そこには無残な死体があちこちに転がっていた・・。
◆感想
・数カ月前に、ジョン・カーペンター監督のレトロスペクティブで、「ザ・フォッグ」「ゼイリブ」「ニューヨーク1997」を鑑賞した。
時代を感じさせぬ、映像及びを大変面白く鑑賞した。
・だが、私はそれらのジョン・カーペンター監督作品群の前の今作を映画館にて、鑑賞していた。
いつものように、夏季連休を、京都で過ごし祇園で呑み過ぎ、二日酔状態で名古屋駅にたった40分で到着。
酔いを醒ますために、名駅近くのシネマスコーレに足を運んだ。
で、私の手元にはこの作品のフライヤーがある。
レビュータイトルはそのフライヤーに記載されていた、黒沢清監督のコメントである。
・今作は、初見時には宇宙から来た、クリーチャーの作りこみの拘りや、クリーチャーが南極隊員に擬態化し、それを見分けるために隊員の血を採り、熱した銅線を付ける事により、誰がクリーチャーに擬態されているかを見極めるマクレディの”選別”シーンが面白かった。
<久方振りに鑑賞したが、面白さは変わらず。
今作はジョン・カーペンター監督が、幼少の頃に衝撃を受けたSFホラーの古典『遊星よりの物体X』をリメイクし、1982年に制作した作品であるが、クリーチャーのグロテスクなビジュアルと共に、隊員同士が疑心暗鬼になって行く様の、スリリングさは秀逸だと思った作品である。>
<2018年8月 シネマスコーレにてデジタル・リマスター版を鑑賞>
<2022年5月18日 別媒体にて再鑑賞>