もののけ姫のレビュー・感想・評価
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劇場版で観れて嬉しい!
子どもの頃見て興奮したけど、大人になってから観ると更にいい。アシタカが泣いた理由もエボシが神殺しに加担した訳も家族思いだったサンの優しさも、よく見える。こんなにも廃れない作品は稀有で古典のように受け継がれ続けていくと思う。
今だったら声優さんはこの人かなと考えるのも楽しいかも。
劇場でこそ映える最高峰のジブリ作品
子供の頃に不可思議でドキドキする物語でも、大人になると観る視点が変わり初動から胸を鷲掴みにされ涙しました
宮崎駿監督の世界、久石譲さん音楽、関わったクリエイターの方々、全て震えるほどの感動を再度頂いた
キャラクター達の個性がより鮮明にインプットし直され、バックボーンも含め考察している自分にも驚き
アシタカはとにかく小柄な体型だが男の中の漢!ジブリの中でも一番好きな男性キャラクターです
そして、勇ましいサンや母性愛のモロ、未来の礎になろうとするエボシ、ナウシカの声優もされていたトキにさえも愛しくて仕方がない
クライマックス、あれは津波
欲を出した人間は愚かな竹箆返しに襲われる
当時は難しい内容だったが今なら分かる
劇場でこそ味わえる臨場感を堪能出来、幸せでした
(ただジブリ作品での声優の選出はいつも私達とのズレを感じさせ、演者の上手い下手が別れてしまうのが惜しい)
世紀末の時代の熱を感じさせる名作
『天気の子』への継承
昨日のナウシカに続いて、今日は『もののけ姫』。
テレビでしか観たことがないという家族を「劇場で観るのと全然違うから」と無理やり連れ出しましたが、大正解。家族揃って(昔、日比谷スカラ座あたりで観たはずの私も含めて)『こんな凄い映画だったんだ』と唸ることになりました。
アクション、スペクタクル感、登場人物一人ひとりの人物的魅力。練り込まれたストーリー、この先の展開について誰もが想像を膨らませたくなるラスト。そして、映画館ならではの大音量で響く、もののけ姫の世界観に完璧にマッチした久石譲さんの音楽。今、もし『完璧な映画』ってどういうの?と聞かれたら、真っ先にこの作品をあげると思います。
(以下、なぜ『天気の子』なのか?
断片的な記憶を寄せ集めた独善的で浅〜い考察です。)
人間世界の豊かさを追求するうちに、自然への崇敬や畏敬の念を失い、身勝手な欲得や利害を優先するようになってしまった人間たち(監督自身も含めて)への失望や憤りみたいなものは、ナウシカを作った頃の世界とも共通する部分だと思いますが、その後に迎えたバブル経済を見て、監督の中ではいよいよその思いがピークに達したのではないでしょうか。
『もののけ姫』には、アニメの仕事を生業としている監督がこれからを生きる子どもたち若者たちに示すことができるとしたら、それは何か? というメッセージも多分に込められているような気がします。
大人たちの作ったこの世界が行き着くところまで行くと、破滅的なことになるかもしれないし、シシ神の森が消えた世界に一度は絶望したサンと同じように、若い世代の人は、もう嫌だっ!こんな世界で生きたくない、と思うかもしれない。たぶん、これからも人間世界の営みや、この世界を動かす仕組みというようなものは簡単には変えられないのは事実です。
それでも。
それでも、生まれたからには、『生きろ。』
ただ嘆いたり、怒りに駆られて自暴自棄になったりすれば、乙事主が言葉を失ったように、知的精神的に退化することになるだけで、タタリ神のように社会の毒になってしまうかもしれない。
サンのように、嫌なものは嫌で無理に合わせる必要はないし、アシタカのように、曇りのない目で今そこにあるものを見つめ、ともに生きるにはどうしたらいいのか。それを考えながら生きていくことはできる。
この映画の公開は1997年。
この映画に感動したはずの大人も子どもも、グローバリズムという新たな価値観に飲み込まれて、(結局は〝欲得〟追求がIT技術も絡めて複雑化、先鋭化しただけのように私には見えるのですが)国も民間も最終目標が〝株主利益を高める〟ことで一致。結果的に森林破壊、温暖化が増進。挙げ句の果てに、人間社会の分断、差別化まで顕著になってしまいました。
自然界からのしっぺ返しとして、近年、豪雨、旱魃などの異常気象が世界中で頻発、森林破壊は未知のウイルスと人間が遭遇する機会も増やすことになりました。
こうして振り返ってみると、2019年の夏に公開された『天気の子』にも宮崎駿監督が22年前に発したメッセージと同じ要素が詰まっていることに気がつきます。
『生きろ。』
自然破壊(異常気象)だけでなく、格差や分断という人間社会の内側の大きな問題まで加わり、さらに生きづらくなってしまいましたが、生まれてきたからには、選択するしかないわけです。
社会から刷り込まれた経済成長至上主義やあらゆるものに〝効率化〟を求める今の常識を疑い、アシタカのように曇りのない目で、世の中を見つめ、皆んなが考えなければいけないのだと思います。
ともに生きていく道はないのか?
自然破壊に対する警告
「一生に一度は、映画館でジブリを」のジブリ特集にてスクリーン鑑賞。確かにこのジブリ作品を映画館で観たことはない。言わずと知れた宮崎監督の国民的名作であれこれ語るまでもない。
この作品の意味するものは自然破壊に対する人間社会への警告でしょうか。
2020-105
自然と人間の共生
生きる為の対立
とても良い映画
いやぁ、面白かったなぁ…(笑)
2時間強、最後まで食い入るように観てしまった…セリフが一部聞き取りにくいのも含めて(笑)
…吹き替えはやはり俳優ではなく、"声"が専門の声優さんにお願いしたい。
テーマは"自然との共生"ということなんでしょうけど、鑑賞中そこに想いが馳せると一気に面白く無くなる(笑)…
…劇中、色んな神様やキャラクターばかりで、覚えるのが大変なんですよねぇ…それぞれの役割とか関係性とか…一瞬頭の中がフリーズしたりして(笑)なので、ストーリー構成とか、もっとシンプルにして欲しかった…。
『コナン』とかもそうなんですが、男の子の冒険譚は、やっぱり面白い。
*観賞後、派手な演出や場面ばかりが印象に残って、キャラクターの印象が意外に薄いなと感じた。なんだかカッコ良さばかりが目立って、人間的な部分の描き方がステレオタイプ過ぎて、面白みが無かったかなと思いました。余計なセンチメンタリズムは必要ない…ということなんでしょうね。
*"宮崎駿ここに極まれり"みたいな作品でした…キキもトトロもハウルもポニョも未だ観たことは無いんですけどね(笑)
単純な自然賛歌、文明批判ではなく、政治闘争劇だったことが驚き。
公開から23年も経って、まさか劇場で鑑賞する機会に恵まれるなんて。
冒頭のたたり神の動きからして、時代を感じさせない色彩、躍動感で、スタジオジブリのすごさを改めて実感しました。
未見だったので、周囲の感想からこれまでは自然賛歌と文明批判の物語なのかな、とずっとぼんやりした印象を持っていました。ところが実際の物語は自然対人間と言うよりも、「(獣の姿に仮託した)文明化していない人間」対「文明化した人間」の構図が強く打ち出されていて、「ガリア戦記」をガリア人の側から見たような作品だったんだな、という印象を持ちました。
本作で「自然」を体現する存在はシシガミなのですが、人間や動物といった定命の者の存在を、それほど意に介しているようには思えません。さらに生も死の両方を司っていることから、何らかの超越体(神)と言うよりも、自然の摂理そのものの具現化だと言えそうです。このように「自然」、「文明」、「非文明」の三層が本作の基本構造となっており、ここに「文明」にも「非文明」にも属することができないサンやアシタカが入り込んでいる形となっています。
物語の起点はアシタカの受難と旅立ちですが、彼やサンは、物語の大きなうねりとなる人間対獣の争いの中では驚く程無力で、特にサンは獣からも同族とは見なされず、孤高の存在でしかないことがむしろ心打ちました。結末が典型的な「往きて還りし物語」となっていない点も非常に興味深かったです。
コロナ禍での再上映にて
もう大好きです。
初めて観たジブリ映画で自分にとって思い出の
多い作品。子供の頃は
「タタリ神コワっ!w」
「シシガミをやっつけろー!」
とそれはそれで楽しく観させて頂いてました☺️
けど、大人になって観た時の「あれ?こんな映画だったっけ?💦」という驚きと
作品への引き込まれ方が別次元で、いつまでも観れる
本当に素晴らしい作品だと再確認、、、
だけど言葉では上手くまとめれないし
人から「どんな映画?」と聞かれても上手く
答えれないんですよね笑
まぁ僕の表現力の問題ですけど😒😱
誰が好きで誰が嫌い?
悪役は?誰が正しいの?
エボシ様って悪い人?
自然を破壊して人間に罰が下ったの?
そんな自分が思っていた事を、観る度に
払拭され、それ以上に深い物を感じさせてくれる。
そんな映画です♪
本当にオススメです。
絶対に後悔しません。
※初めての方はあらすじを多少詳しく知って
からの方が観やすいと思います。
宮崎監督ブラボー
ゾンビものかと思った序盤
冒頭から凄い展開だった。宮崎アニメの中ではこんなにグロいシーンの連続だった作品はないでしょう。人を殺すシーンだってある。両腕が飛び、首もはねるという強力な弓矢を引くアシタカヒコ。前半は人の醜さ、残酷さを強調するような映像だった(ナウシカも人を殺したけど、映像としてはおとなしかった)。
最初に観たときから、現代社会の構図との比較を考えてみるもののどうもしっくりこなかったものだ。西の国とサン及び山犬の対立構図以外にも中立的な生き物がいたり、どこまで神の扱いなのかがさっぱりわからなかった獅子神とダイダラボッチ。森の賢者・猩猩の中立的な存在。森を守ろうとしているのに何故タタリ神となってしまうのか・・・
獅子神=王蟲と考えれば、かなり『風の谷のナウシカ』との構図が似てくるのですが、一度では全ての関係を把握しにくいです。映像的には猪・山犬=王蟲の構図でしたからね・・・
「死ぬのは牛飼いばかり」「さらなる恨みや呪いを買う」「生きろ」といい台詞はいっぱいあるけど、タタラ場を襲う侍など、ちょっとだけ物足りないところもあったけど、ラストのダイダラボッチの映像のおかげですっかり忘れてしまいました。
すごく、いい!
観たのは、ずっと前。
いいということを、今さら言う必要もないのだが、書いておく。
キネ旬 90年代日本映画 第7位
2020/7/6 追記:コロナ禍下の劇場応援のため?、ジブリ作品一斉上映の恩恵を目一杯いただいて、スクリーン鑑賞。
ジブリ作品では、「風の谷のナウシカ」と並ぶ、超一級エンタテインメント作品。
それは、死と再生の物語。自然と人の関わり合いを描いた、傑作だ。
蝦夷(えみし)の一族の若者アシタカは、祟り神となって村を破壊しそうになった猪(ナゴの神)を倒すのだが、その際に、腕に呪いを受ける。このままでは死を待つだけ。呪いを解くには、西の国へ行き、そこで起きていることをしっかり見ることだと教えられ、西へ向かう。そこでは、人が山を削り木を倒して、鉄を作っていた。自然は、人間たちを山から追い返そうとする。人間たちの中でも、たたら場(製鉄場)と都(みやこ)の争いが水面下で繰り広げられている。アシタカは、そんなたたら場に飛び込み、山への生贄とされ現在は獣たちと共に生きている少女サンと出会う、という話。
対立する筆頭である人と自然。単純に考えれば、開発を進める人間たちが自然を破壊する悪者だ、となりがち。しかし、鉄を作っているエボシ御前は、しいたげられし女たち、売られる女たち(つまり奴隷)を解放するために、鉄を作ることで、彼女たちが生きる自活の場を作っている。このように、俺たち観ている側に、どっちが悪者で、どっちが正義の者か、といった単純な考えを許さない。
「風の谷のナウシカ」でのナウシカの役回りを担うのは、本作ではアシタカだ。
アシタカはあくまでも自分が信じる道を探す。それは、全ての者が争わずにすむ世界。
アシタカは聞く。「モロ、森と人が争わずに済む道はないのか?」
モロ「お前はどう生きると言うのだ?我々と共に戦うのか?」
アシタカ「違う! それでは憎しみが増すだけだ」
ちなみに、たたら場で女たちが、3日3晩、たたらを踏み続ける姿は、本当に生き生きと描かれ、労苦を感じさせない、素晴らしい描写だ。本作は、争いの物語なのだが、彼女たちと、ともに生きる男衆のかけあいが、全編通じて小気味よく、争いの物語なのに暗くしない効果を担っている。
本作がテーマに掲げている「生きよ!」は、どちらかの立場での生きよではなく、それぞれの立場で、どう生きるかを一所懸命に考えろ、という意味になっている。ひいては映画を観ているあなたたちが今暮らしている場所で、立場で、どう生きるかを一所懸命に考えろ、というメッセージなのだと思う。
たたら場の人間たちと、狼のモロや猪の乙事主(おつことぬし)ら自然との争い、森の象徴であるシシ神の首を狙うジコ坊たち(生首で不老不死を得られるという眉唾な情報で)の暗躍、その中で出会うアシタカとサンの行動、それらがどんな結論になっていくかは、やはり観てみてください。日本のほとんどの人が、すでに観たのではないかとすら思う映画だが、やはり結末はお楽しみに、と書きたいし、観た人もあらためて、また観てほしい。
アシタカがめざす、森と人が争わずに済む道は、宮崎監督のライフワークなのだろう。
繰り返しますが、やはり傑作映画だった!!
2021/8/15 追記
地上波のデータ放送部分で表示されていた下記のインタビュー内容は、印象的だった。
「コントロールできなくなってしまった憎悪を
どうやったらコントロールできるか」
「サンの人間に対する憎しみは消えない。でもアシタカだけは受け入れた。それでもいいから一緒に生きていこうと、アシタカはサンに言うわけですけど、この後もサンはアシタカの胸を切り裂くんじゃないですかね(笑)。それでもいいから一緒に生きていこうと言ったアシタカは、大変な受難の道を自ら選び取って、最も困難なところに生きていこうと決めた少年なんです。つまり、タタラ場の人間たちも、サンも生かしたい。山も生かしたい。でも鉄も作らなければいけないというところで、まさに現代的な、現代人として生きなきゃいけないんです。大変ですよね(笑)」
「アシタカは、好きだ。しかし人間は嫌いだ」
「サンは森で、私はタタラ場で、生きよう。会いに行くよ、ヤクーに乗って」
うなずき、去っていくサン…
好きだけれど、お互いの世界は違う。
だから、好きだけれど、お互いそれぞれの世界で生きていく…
「アバター」のように、「好きだから、自分を変えて相手の世界で生きていく」という価値観もあるが、俺はもののけ姫のエンディングのような価値観が好き。
開始10分で心をわしずかみ
洞窟でアシタカが目覚めた後の、モロとアシタカの会話が最高。 全然噛...
洞窟でアシタカが目覚めた後の、モロとアシタカの会話が最高。
全然噛み合ってなくてダブルコミュ症。
どちらもひたすら話したい事を話すだけという異次元トーク。
そして最後はどちらも怒りだすというマジキチっぷり。
最初のタタリ神のインパクトと異次元トークはいつ見てもなんか好き
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