劇場公開日 1997年7月12日

「そこから私たちはどう生きて来たんだ?」もののけ姫 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5そこから私たちはどう生きて来たんだ?

2020年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

萌える

映画館でジブリを観ようキャンペーンで今公開中の「もののけ姫」

やはりこの作品も、映画序盤の
祟り神がアシタカの村を襲うシーンや
乙事主(おっことぬし)が率いる巨大イノシシ軍団、
山場の「でいだらぼっち」の変身シーンなどは
映画館の大画面で観る価値有り過ぎです!!

アシタカが武者たちと戦うシーンでは
首、腕チョンパシーンが衝撃的なので
人によってはちょっと苦手な方もいるとのことですが
もともとあまり小さな子供向けの話ではないので
お子様の年齢を考えて観に行ってくださいね。

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

岡田斗司夫さんのYouTube解説によると
「もののけ姫」は「風の谷のナウシカ」で
描ききれなかった部分を
人生最後の作品(当時の宮崎さんの心情)として
作った作品であるとのこと。

確かに「風の谷のナウシカ」を観て一週間後に
「もののけ姫」を観た時にその言葉実感しました。

「ナウシカ」でオームが押し寄せてくるシーン、
巨神兵のビームで多数のオームが吹き飛ばされるシーンなどは
「もののけ」でイノシシ軍団が押し寄せてくるシーン
イノシシ軍団が地雷で吹き飛ばされるされるシーンがほぼ一緒!

それでも新しい技術で作られた「もののけ」のイノシシは
「ナウシカ」のオームよりも臨場感があり
押し寄せ感がさらにリアル。

また、「ナウシカ」で子供のオームを
群れに返すナウシカのセリフや振る舞いと
シシ神の頭を「でいだらぼっち」に返す
アシタカのセリフや振る舞いがほぼ一緒。

どちらも人間と自然のせめぎ合いから
共存の道を探ろうとする主人公のお話で
ジブリも繰り返しそこを描いてきた。

今はグレタ・トゥーンベリさんのごとく
「だからそこから具体的にどうする?」
というところに世の中は進んで来た。

1997年製作のこの作品に感動した私たちは
その答えを考えてきたのだろうか?

そこにズド〜〜と重いものを感じてしまった。

@おすすめ鑑賞方法は?
「23年も経てば観てない人も多いはず
一回は映画館で観ておきましょう」

星のナターシャ