「2020-24」もののけ姫 かいりさんの映画レビュー(感想・評価)
2020-24
「黙れ小僧!」と言われたくて。
『もののけ姫』を初めて観たときは、おそらく小学生。
怖い、という印象がなかなか消えず、2回目に観たときはもう大人になってからでした。
特にわんちゃん好きの私にとって、犬が傷ついていくのを見るのがつらかったからだと思います。
そして、ジブリ=トトロ、のほんわかイメージだった小学生の私。
冒頭から人の腕や首も吹っ飛ぶ。生き物が血を流して死んでいく。当時はまだバイオハザードにハマる前ですので、結構な衝撃。
飼っていたわんちゃんがいたので、きゅんと苦しくなったのを覚えています。
大人になってから観てみる。確かにまざまざと生と死に向き合わされる。
でも、見終わってみると、彼らの生き生きとした表情が瞼にこびりついて眩しくて、なんだか元気になれるのです。
自分の信念を曲げずに生きている姿。人生を紡いでいるという感覚。
生きる力をくれる、強い映画だったんだなと気付かされました。
その力が強すぎて、子供心に「怖い」という感情表現だったのかも。
それにしても生「黙れ小僧!」は震えましたよ。
目ギンッギンにしてあのシーンを待ち、マスクの下で口パクしました。たまらん。
怖い、といえば、あのポスターも、あのままでいいのか、相当激論があったのではないかと想像します。あんな怖いワンちゃんの顔と口の周りが血塗れのサンですからね。でも、糸井重里さんの天才的コピー『生きろ。』を載せてみたら、オー、これなら映画を見た人には分かるはず、となり、宮崎監督と鈴木プロデューサーが見つめあって、これで行こう❗️
そんな光景を想像して楽しんでます。
「黙れ小僧!」の後の「ヌハハハハハッ!」もしびれるほどお気に入りです(笑)
自分も今回のリバイバル上映で23年ぶりに劇場で観ましたが、やはりジブリ作品で『トトロ』と並んで特に好きな作品だなぁと改めて思いました。