メイン・テーマのレビュー・感想・評価
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森田芳光によるアイドルPV
なんともシュールな作品である。森田としてはかなり肩に力が入り頭で作った映画のよう。同世代の相米が🎦翔んだカップル、🎦セーラー服と機関銃で、根岸が🎦探偵物語で大ヒット。当然後発の森田の肩に力が入らないはずがない。映画の完成度においては褒めたものではなかったがそこは稀代の映画監督。時代の読み方はうまい。興行的に当たりさえしたら全てOK.それにしてもこの🎦メインテーマ、かなりぶっ飛んでいる。出演者の半分以上がニューミュージック系のミュージシャン。さらにはサイババ―コミック系ガロ3羽ガラスの漫画家のひとり、ひさうちみちおが演技してる。ゲルニカの戸川純もいる。今でいう椎名林檎とあのチャンが合体したようなキャラ。流石時代の寵児・森田芳光。いや~この映画、マジで時代のど真ん中射抜いたんだろうなぁ~。批評家からはボロクソだったらしいですけど、原作の片岡義男(どうも原作と原案で別のようですが・・)あの楽曲で彩る時代的センス。角川春樹のべらぼうぶりが良く出ていた。まさに蔦屋重三郎に並ぶ興行師。楽曲もてっきり来生たかおかと思いきや南佳孝。そう、ティンパンアレイやムーンライダースなどのあの南佳孝にはっぴえんどの松本隆。松本と来たらやはり筒美京平との間に生まれた太田裕美迄出演してて驚くしかも知ってる太田裕美ではなく都会にの色にすっかり染まった太田裕美であったのは残念・・・もう昭和マニアには感動の雨霰と言って良い笑
それと🎦平場の月との関係だが、恐らくソラで二人であの曲に反応して歌い出してる事を考えるに中学2~3年生の時の二人はあの映画を一緒に観たのだろう。そして20歳の誕生日を迎えた薬師丸と野村が結ばれるシーンで・・流れる🎵メインテーマの楽曲に、5年後に自分たちも・・と想いを馳せながも、全く別の人生を歩んだ末に再会した二人とその最後の運命に被さる様に流れる、🎵メインテーマ。この引用には🎦平場の月のエンディングが見事に重なり、またまた涙が頬を伝ってしまいほどである。逆算すれば丁度55~6歳の二人。ピッタリ時間と時代が符丁する。その事によって🎦平場の月のエンディングは更なる深みが生まれるように設計されている・・・丁度その時代の息吹を知っている観客にとってはなおさらの事・・・知らない者でもその辺は追体験が可能・・そう云う風に仕掛けられてある映画なのだと思う。しかもそれが仕掛けであるとは分からぬように丁寧に繊細に・・・・
改めて🎦平場の月の傑作性が再認識されたところである。
何故あの頃
桃井かおりさん VS 薬師丸ひろ子さん
BSの放送を録画したものを字幕付きで視聴しました。
19歳の小笠原しぶき(薬師丸ひろ子)は、ほぼいつもカチューシャをしています。寝起きシーンと後半は、ほぼカチューシャを外しています。個人的にカチューシャのキャラクターと言えば、『ときめきメモリアル』という昔のテレビゲームに登場するヒロインを思い出します。
メイン・キャストの女性がもう一人いて、薬師丸ひろ子さんと交互に映し出される歌手を演じる桃井かおりさん、ジャズを歌う姿がかっこいいです。タバコも似合います。ファッションも独特で素敵です。薬師丸ひろ子さんも独特な声で魅力的ですが、桃井かおりさんの話し方も独特で魅力的です。
野村宏伸さんについては触れないでおきましょう。
少しだけですが、サンタクロースも登場します。
BGMは、当時の流行なのかシンセを多用していて、今聞くと古さが新鮮で刺激的でもあります。
全体的に懐かしさを楽しめる人向けで、ステージで手品をしたりバンド演奏もあり、ロケ地も多彩で、残念ながらカメラワークは良くありませんが、リアルな当時の空氣を感じられる映像に、ストーリーそっちのけで釘付けになりました。
主題歌は良いですね。
まるで夢を見ている気分
他のレビュワーが評していたように、この映画が何を言わんとしているのかはわからない。だから、冒頭はありふれた(純愛)ラブストーリーであるかのような印象を受けた。しかし、同列に評するべきではない。たとえるならば、夢を見ているような感覚である。それは、時代性を反映した演出がそうさせているのだろう。昭和を知らない私にとっては、新鮮に思えた。後半のモーテル前でのバカ騒ぎは、渋谷のハロウィンを彷彿とさせるが、それよりも狂気じみていて、それこそ変な夢を見ているようだった。もちろん時代性だけがそうさせているのではなく、作品の舞台となった沖縄の情景もまた非日常感を演出していた。他のレビュワーからは酷評されているようだったが、面白く鑑賞した。
愛ってよく分からないけど… 分からないのはこの映画。一体私は何を見...
なぜか森田芳光作品は自分には合わない・・・
撮影の遊び心はわかる。沖縄で「モーテル行くぞ」といきがっていた健の4WDがあっという間に坂の上に到着するというマジックが素晴らしい。
ストーリーは最悪。なぜか沖縄へと集結するのも面白くないし。というより、売れている薬師丸ひろ子を魅力的に撮っていればいいと開き直りさえ感じさせる。とにかく感情線さえ上手くかみ合っていれば問題ないのだが、登場人物は皆宇宙人のよう。一応、妻子ある男の御前崎の心理状態はわかるが、他が不明なのだ。しぶきの心も最初はわからない。いつの間に幼稚園の先生を辞めていたのかもわからないし、大阪の御前崎の家にまで押しかける気持ちもわからない。ちょっとくらい好きなだけで行くもんなのかね?まぁ、健の心は大人の歌手・伊勢雅世子(桃井かおり)にフラッと傾いたり、しぶきと結ばれたかったりと地に足がつかないのは当然かもしれない・・・
まぁ、片岡義男の作品自体もスタイリッシュなところがもてはやされただけで、中味のない小説だと想像するが、ネットで調べると、全く原作にないストーリーだということだった。
トレンディードラマの始祖だったのかも知れません
の・ようなもの直線的な延長線上にあると思います
物語に特段の意味は有りません
表面的には全くつまらない
何の意味も意義も無い、そう断じてしまう
それも無理はないかも知れません
強いて言えば、薬師丸ひろ子の20歳誕生日記念の映画であるぐらいでしょうか?
ならば彼女のファンでなければ本作の価値など無いのでしょうか?
公開から36年もの年月が経って、改めて本作を観るとバブルに向けて立ち上がっていく当時の空気感が立ち込めているのを感じます
お洒落な大人の関係、沖縄のリゾート
今はインターコンチネンタルになっている万座ビーチホテル
サーフポイントの情報を伝えるFMラジオ
ジャズクラブと不倫の大人の素敵な男女
4WDと背伸びしている若者カップル
エンドロールに流れる垢抜けたフュージョンミュージック
どれもこれも今なら陳腐かも知れません
でも当時は全て目新しいものばかりだったのです
背伸びした憧れの世界だったのです
トレンディードラマの始祖だったのかも知れません
本作より前にこのようなお洒落さを全面的に押し出している映画は無かったと思います
そこに本作の革新性と意味と意義があるのでは無いでしょうか?
青春の気恥ずかしい思い出が蘇ってきました
35年前⁉︎
脚本、演出、キャストとも実験的な要素が多く、前半は辟易したが徐々に...
脚本、演出、キャストとも実験的な要素が多く、前半は辟易したが徐々に慣れていった。面白くはないんだけどなんだろう、何故か憎めないんだよ。謎のインサートやパロディやモーテル前での賑やかしなどいかにも80年代って感じでしょうもないのだが、その軽薄さ、おバカさ、意味のなさ、まさにマジックのように連発される小細工が、なんだかひとりの少女が大人の女性へ変わりゆくもどかしい気分とマッチしてて爽やかな余韻を残す。ラストのバルコニーに風船が飛ぶヘリ上空からのロングショットなど「ああ、こういう映画があってもいいな」と思わせる。ただ、重ねて言うが面白くは、ない笑。
それにしても薬師丸ひろ子は名優と絡ませると本当に魅力が引き出る。桃井かおりとコーヒーを飲むとこ、正反対なタイプのような二人が並ばせると存外しっくりきて好きなシーンだ。またそのあと桃井のアドバイス通りに背伸びしてセクシーさを出そうとする場面など天才的にかわいい。しかし男性陣はミスキャストと言わざるを得ない。
当時の人気女優を使って一儲けをたくらむだけの粗製乱造品
総合30点 ( ストーリー:25点|キャスト:35点|演出:30点|ビジュアル:70点|音楽:50点 )
当時大人気の薬師丸ひろ子を売りにして興行収入を稼ぐべくとりあえず作られただけの恋愛作品といったところで、内容は無きに等しく演出の質も低い。系統としては「狙われた学園」の延長線上にあり、全体の水準はそれよりは多少はましという程度のもの。物語はぐたぐただし、野村宏伸の科白棒読みの演技のひどさは特に見るに堪えないし、他にいくらでも選択肢はあるだろうにこんな配役をする意味が理解できない。劇中で流れる音楽は使い方も含めて悪いのだが、最後で流れる薬師丸ひろ子の歌う「メイン・テーマ」は良くて、そこだけが褒められるところ。
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