「病気は無知と貧困から」赤ひげ ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
病気は無知と貧困から
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黒澤映画の素晴らしさ、まさに今も昔も変わらない。コロナ禍において、特に思う。刀を振るうわけではないが、医者として弱きを助け、強きをくじく。取っ付き難さもあり、他者にも厳しいと思われる面もあるが、それ以上に自分を律しており、何よりも温かい。それぞれのエピソードで人間の業が垣間見え、世の中を風刺しているが、その中でも所々笑ってしまうシーンもあり、バランスが良い。特に岡場所で用心棒をコテンパンになぎ倒した後、医者なのに乱暴してはいけないと言った一言には笑ってしまった。主人公は加山雄三演じる保本だが、赤ひげの人としての大きさに保本同様に自分自身魅了された。椿三十郎の三船の強さも良かったが、赤ひげの強さも良かった。
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