ミラーズ・クロッシングのレビュー・感想・評価
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よくわからないお話
この手のサスペンスとか犯罪映画って、どうも話がよく分からないの多いですね。これも、大まかな流れはわかりますが、いろんな人が入れ代わり立ち代わり登場するので、結局あの人とこの人はどっちの味方で、どっちに寝返ったのかよくわからないままでした。
シリアスタッチだけど、やはりコーエン家らしいなんか人を食ったような、真面目なのか不真面目なのか摩訶不思議な世界観が漂ってます。
生まれながらの性
フィリップ・マーローを彷彿させるトムの性が印象的だった。
登場人物はすべて持って生まれた性に従って生きている、誰も悪くないけれど犯罪にまみれている世界が、なんだかセピア色の風景のように懐かしい。
見極める
・トムは冷静で頭も切れる紳士
・レオはどーんと構えた威厳のあるボス
・キャスパーは小物感漂うチンピラ風情なボス
・バーニーはイカれたズル賢い奴
・ヴァーナは男にスガるアバズレ
映画が始まりそんな印象を持ちながら観ていたら物語が進むに連れてそれぞれに思う印象が徐々に変わってしまいコーエン兄弟の手腕に驚かされる。
トムが危険を冒してまでヴァーナに惚れる理由や起こしてしまった行動はレオに対しての友情だったのか?
計画通りに巧くヤッているようで詰めの甘い部分が目立ち始めトムの本性が曝け出されそうで毎度起こるピンチからは事なきを得る。
クリーンな心で誠実だったのは二人のボスだけか?
コーエン兄弟の常連であるタトゥーロのキャラと演技は最高で出番は少ないがブシェミも良かった。
だが一番に印象が強かったのはキャスパー役のJ・ポリトで子供との遣り取りは特に最高。
物語の展開が全く読めずハラハラ、ドキドキはラストのオチまで持続されギャング映画ってジャンルを背景に騙し騙されな人間活劇として興奮してしまう。
そして最低ヤローな筈のG・バーンがクールで上品な外見も手伝ってそんな人間には思えなくなる所がまたニクい!?
ギャング映画だしマシンガンのシーンもあるのだけれど、絆をテーマに信...
ギャング映画だしマシンガンのシーンもあるのだけれど、絆をテーマに信頼や裏切りを描いている。トムとレオの、デインとキャスパー其々の深い信頼関係。
ガブリエルバーンが知性あふれる策士をクールに。
バカの善人ぽい表情を何度もみせるジョンボリト、面白役はブシェミじゃなくてこの作品ではこの人。
ジョンタートゥーロがやはり名演技で、超絶上手くクズ役のゲスい顔をみせる。
この作品の為にジーンハーロウを観て勉強したというマーシャも男達に一歩もひかない強い女性を好演。華麗な動きでアクションまでこなすアルバートフィニーに魅せられた。
殺しのシーンはやっぱしコーエン兄弟だな。と思いました。
カツラ子供持っていっちゃうのは何も起きなかった。ストーリー上、想定外な出来事もたしかにあるにはあるのだけれど、ボタンのかけ違いみたいなのはなく、珍しくストレートな作品。
型破りなサスペンス
主人公が何考えてんだかわかんねえ。それゆえ話しの進む方向がわかんねえ。最後までみてもわかんねえ主人公うう…
あととんでもないクソ野郎が出てくる。なんなのあいつマジで。怒り通り越して戦慄ほとばしったよ。
『ゴッドファーザー』以来の傑作。コーエン兄弟の歴史は、ここから始まる。
「New Fliex」という今の同名の雑誌とは全く違っていたお洒落な雑誌で、偶然、知ったのだが、身震いするほど、面白かった。
ボスと部下との友情。
ありえないことに、部下のガブリエル・バーンは、ボスを見限ってしまうのだ。
ダメ男・タートゥーロの姉との愛憎まみれた確執。
めったにお目にかかれない練りこまれた脚本。
ガブリエル・バーン、ジョン・タトゥーロ、他にも芸達者な役者が集まっており、その細かな人物造型もすばらしい。
あたたかいランプの明かりがもれる窓をバックに、ガブリエル・バーンに、ジョン・タトゥーロの姉・マーシャ・ゲイ・ハーデンが、ハスキーな声でピストル片手に「弟を殺したでしょう?」と迫る名シーンは、めったに観られるものではない。
ラストの多分、『第3の男』へのオマージュ、物語の3人の主人公、男、ボス、女が交差するシーンもぞくぞくする。
コーエンを語るにゃ、まずこの映画を観なきゃ!
スタイリッシュなギャング映画!
タイトルの意味がわからなかったが、場所の名前だったのか・・・ ガブリエル・バーンが最高にクール。マーシャ・ゲイ・ハーデンはこんなにセクシーだった??? トムの真意は最後までわからなかったが、裏切りの連鎖がすさまじかった。トムの夢の描写と現実がクロス・オーバーするのが不気味だった。コーエン兄弟が撮るとギャング映画もこうなるのか? いい意味で泥臭くなく、かっこ悪い登場人物もいたが、かっこいい人が多かった。従来の作品と一線を画す新しさを感じさせた映画。
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