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ベルトリッチ監督による新鮮さに溢れた青春映画
ベルナルド・ベルトルッチ監督による1996年製作(119分)のアメリカ・イギリス・フランス・イタリア合作映画。原題または英題:Stealing Beauty、配給:キングレコード、劇場公開日:2022年9月23日。
ニューヨークで暮らす19歳のルーシー(リブ・タイラー)が亡き母の日記を頼りに、父を探しに母が青春時代を過ごしたイタリア・トスカーナ地方にやってきての物語。
「エアロスミス」のスティーヴン・タイラーの娘リブ・タイラーの瑞々しい美しさが満載で、彼女の嬉し恥ずかしの初体験物語ともなっていた。
大監督と目されかなり老年になっているベルトリッチ監督が、これだけ新鮮さに溢れた青春映画を作ったことに感銘を覚えた。
ルーシを見守り、彼女の成長にプラスの影響を与える2人は、描写がやけに厚く、監督の分身の様にも思えた。肺がんで余命わずかな劇作家アレックス(ジェレミー・アイアンズ)と控えめながら多くの作品を製作しあちこちに置いている彫刻家イアン(ドンアル・オニール)である。
監督ベルナルド・ベルトルッチ(1940年生まれ)、製作ジェレミー・トーマス、脚本スーザン・マイノット、撮影ダリウス・コンジ、美術ジャンニ・シルベストリ、編集ピエトロ・スカリア、音楽リチャード・ハートレイ。
出演
ルーシーリブ・タイラー、アレックスジェレミー・アイアンズ、ダイアナシニード・キューザック、ギヨームジャン・マレー、イアンドナル・マッキャン、リチャードD・W・モフェット、ミランダレイチェル・ワイズ、クリストファージョセフ・ファインズ、ノエミステファニア・サンドレッリ。
その他の公開日:1996年8月3日(日本初公開)
『トスカーナに死す』違う♥『トスカーナに生きる』だ
モーツァルトのクラリネット協奏曲とホルン協奏曲を対比されて、主人公の置かれた状況を語っている。
それはともかく、
この中のトスカーナの自然は実は自然では無い。全部、人間が自分達の為に作った自然なのだ。
『誰も人の話に耳を貸さない。皆が独り言を言う国になってしまった。』
『それは愚痴?自己批判?』
『両方さ』
『愛は存在しない。ただ愛の証だけが残るだけ』この言葉がこの映画のテーマ。
みんなでピザを食べる場面があるが、ホークとナイフを使って食べている。手を使ったり、TABASC◯なんてかけると怒られる。
死に行く爺さんの目から見た女性に対する『妄想』と『古い価値観』を映像化している。宇能鴻一郎先生の『女体育教師』と言う映画とテーマが同じだと感じた。なんとなく、マーラの5番っぽい音楽使っている。
木工彫刻は日本が一番だね。
追記
ビデオ映像と映画の映像の違いが良く分かる。主人公映画になると絶世の美女に変わる。つまり、ゆだれを垂れ流す少女に変わりないのだから、この美は人が作った美である。つまり、自然の木も木工彫刻で作られた美に変わるって言いたいのだ。
と思った。
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