みじかくも美しく燃えのレビュー・感想・評価
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鳴り響く二つの銃声
貴族の逃亡兵とサーカス団員である女性との、逃亡劇を描いたロマンス作品。 実際にあった事件をモデルにしてるようです。 牧歌的な田舎風景と主演の二人がとても美しい。 この逃避行の終わりがそう遠くない事を、きっと二人最初からわかっていたのでしょう。 先の事を考えていないので、何処か優雅で二人の心持ちもピクニックのよう。ブランチにはワインにチーズです。 友人や懇意にしてくれる街の人の助けもあって、何とか捕まらずに旅を続けますがそんな生活は続かず。 ついにはお金も無くなり食べるものにも困ってしまう。 そうして訪れた旅の終わり、鳴り響く二つの銃声は何とも物悲しくもありました。
あまりにも無責任な恋
ピアデゲルマルク扮する綱渡り芸人エルヴィラマディガンは、森でトミーベルグレン扮する脱走兵シクステンスパーレ中尉との逢瀬を楽しんでいた。 ピアデゲルマルクは、綱渡り芸人と言うよりはどこかの清楚で可愛らしいご令嬢みたいないでたちだったね。ピクニック気分でふたりでたわむれていれば幸せだろうね。それに彼女は本当に綱渡りをやるんだからびっくりさ。しかしどこにでも眼はあるようだ。 妻子を捨て望んだ恋も金や食べ物の限界で先の見えない恋となり旅立つなんてことは男性としてあまりにも無責任な恋と言わざるを得ないだろうね。
エルヴィラ と ピア・デゲルマルク
19世紀のスウェーデンの 有名な心中事件の映画化 綱渡り芸人と シクステン・スパーレ伯爵の、恋の道行きと その顛末を 美しい映像と音楽で 見せる 特に ピアノ協奏曲第21番ハ長調(モーツァルト)が 効果的 至上の喜びと 天上の音楽の組み合わせである 原題は Elvira Madigan 知性も良識も 兼ね備えていたであろう、シクステンに何もかも 捨てさせた 彼女の存在を、やはりどうしても考えてしまう… 木に 洗濯紐を渡して、綱渡りをして遊ぶ エルヴィラ(ピア・デゲルマルク) これをとらえるカメラは シクステンの目線であり、スウェーデン国民(と観客)は 彼がエルヴィラに見たものを 考えるのである そして 恋についても… この役で 永遠に名を残すことになった、 デゲルマルクが 本当に美しい 美しいまま迎えるラストは 衝撃的である 感傷的と受け止められもするが、 満ちた月が 欠けていくような二人の成り行きをも、 詩情豊かな映像で描いている
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