「幼少の記憶。死にに行く。そう言い残し行ってしまった祖母の背中。自責...」幻の光 supersilentさんの映画レビュー(感想・評価)
幼少の記憶。死にに行く。そう言い残し行ってしまった祖母の背中。自責...
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幼少の記憶。死にに行く。そう言い残し行ってしまった祖母の背中。自責の念に囚われ、大人になっても夢にまで見るゆみこ。郁雄との幸せな生活も束の間、理由もわからずに郁雄は自死してしまう。
新しい夫との静かで優しい生活。その優しさでさえ癒えぬ傷。黒い服。遠景で映し出される能登の風景。ただ静かに季節は巡る。自死の理由を問うゆみこに「幻の光」に誘われたのかもしれないな。そう答える夫。その言葉は何を意味するのか。その答えは示されないまま、ただ静かな日々は続いてゆく。
答えはわからない。しかしわからないことに懊悩しながらそれでも生きていくということこそ、生きるということなのかもしれない。
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