「優しくないこの世にさようなら」マッチ工場の少女 あしたさんの映画レビュー(感想・評価)
優しくないこの世にさようなら
アキ・カウリスマキ作品の中で1番明るい色合い(色数はとても少ない)で淡々と少女が世界から裏切られる様を描写していく。
そしてこの世はクソだと確信してからも淡々と粛々と復讐をしていく。
主義主張としての左側の強い敗北感が背後にある、この世界があまりに生きるに値しないという結論を少女に背負わせてしまっている作品と感じた。
ここにユーモアは流石に入れられなかった。
此処から先のアキ・カウリスマキ作品を知っているからこそ、ここが重要な通過点になっていると思える作品でした。
そしてなぜかとても美しいと感じてしまう、そんな共犯関係。
コメントする