魔女の宅急便(1989)のレビュー・感想・評価
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『IO SONO OSONO』
僕の世代は単純に『かわいい』とか『青春』とか『ファンタジー』だと掛け値なしで称賛出来ない出来事に遭遇している。それは作者自身もそう感じたに違いない。
だから、多くを語れない。
冥福を祈る以外に無い。
さて、作品は『EAGLES』の『Witchy Woman』の様な感じでは全く無い。
荒◯由実さんの『ルージュの伝言』(コバルトアワー)がよく似合うアニメ作品だと思う。
さて、只今『MISSLI◯』収録曲の『海を見◯いた午後』を聞きながら、ハードなチーズケーキと、マンゴージュースを飲んでいる。
追記
かなり♥以前、イタリア語の勉強の為にイタリアのDVDを取り寄せた。規格が違うので『うんともすんとも』でも、気になる点があったからだ。おソノさん。イタリア語版でなんで紹介していたか?である。
私はオソノよ。をイタリア語で 『IO SONO OSONO』だからだ。さて、その後『今更イタリア語やってどうする』と直ぐに飽きてしまって、DVDも断捨離した。
だから、この街がずっとジェノバ辺りだと思っていた。
2024年8月1日午前中。
大連にて。
さすがの名作ジブリ
キキの希望と絶望が繰り返しでくるため心がかなり揺れ動かされるが、たくさん胸キュンできるし、幸せな気持ちにしてくれる。
キャラ一人一人が魅力的で、世の中って捨てたもんじゃないなってなる。
最終的に暖かい気持ちにしてくれる映画。
子供向けのハートフルストーリー
子供の頃に何回か見たはずだがあんまり記憶に残っていない作品。今回見直そうと思った。他にも、キキのデザインが可愛らしく、もう一度ちゃんと見てみたいなと思っていたのも理由の一つ。
結論としてあまり印象に残らない作品だった。内容が子供向けで『日常系』寄りであるため、物語に目的意識があまりないのもあって、日常系をあまり求めていない自分としてはこの作品はあまり楽しめなかった。スランプの女の子か隣人たちに助けられて自分の価値に徐々に気づき、ラストにおける友達の危機に対して火事場の馬鹿力的に自分の力を取り戻したという感じだが、その中でキキはどうやって乗り越えようかという主体的な足掻きを見せていない(彼女の年齢でなくて当然だろうが)のも個人的評価が小さい理由。
良かったのは作画が綺麗だった事、キキとジジが可愛かった事。
繊細に描かれた少女の心の揺らぎ
"金曜ロードショー" で久しぶりの鑑賞。
原作シリーズは未読。
幼い頃はクライマックスの飛行船スペクタクルしか真剣に観ていませんでしたが、年齢を経た今になると、キキの心の揺らぎが繊細に描かれていることに気づかされました。
普遍的な成長物語は、時代が変わっても胸を打つ。
当時58歳だった宮崎駿監督は、何故ここまで思春期の少女の心情が分かったのだろうかと、感心させられました(笑)。
[余談]
キキが宮崎監督の理想の女性だとすると、トンボは宮崎監督の化身と云うことになるのかなと思いました。つまり、プロペラ付き自転車のシーンは宮崎監督の理想のデートなのでは!?
[以降の鑑賞記録]
2024/03/22:金曜ロードショー
※修正(2024/03/22)
ここじゃない、どこかへ。
13歳になった少女は魔女になり、家を旅立つ。海の方へ向かってたどり着いた街は、魔女に少し抵抗のある人ばかり。"ふつうでない"魔女として生きていく、頼れるよすがもない場所で自分の居場所を作っていく・・・そんな少女のたくましく成長していく姿に、心打たれ、なんだか温かい気持ちになった。
もちろん助けてくれる人もいて、おそのさんやトンボ、配達先のおばあちゃんや絵描師の優しさも良かった。一生懸命に仕事を頑張った結果、おばあちゃんから「キキという人に、このケーキを届けてほしい」と言われたシーンも、キキに感情移入していて自分のことのように嬉しかった。
何度観ても素晴らしい…!!
何回観たかわかんないけどやっぱり良いよー!!
働いてから観るとまた観方が変わるなあと今回実感した。
キキの仕事への思い、自分に何ができるかという葛藤、時々自分のやってることが虚しくなって心が折れそうになること、うまくいかないときは全部うまくいかなくなること、でも自分の頑張りを見てくれてる人もいること、それは泣きそうになるくらい嬉しいこと…。
わかる、わかるよキキ…!!
久々に観たらラストシーン、キキがトンボを助けるシーンでぶわーっと泣いてしまった。
何度観ても発見がある、いつ観るかで観方が変わる。
宮崎駿監督はすごい作品残すなあと改めて感動してしまった。
こころが浄化される映画
もちろん見たことはあったけど、細かい内容は覚えておらず、金曜ロードショーで久しぶりにみた。
名作っていつみても面白いね。
完成度高いよ。
希望に胸躍らせたキキが新しい街に降りて、そのイメージのギャップに戸惑う展開に胸を痛める。
そして途中で魔法が使えなくなる。
その理由は、自分に自信がなくなったことからスランプみたいなのに陥ったからだと思ってたけど、噂によると生理だからとか。
明言されてないから確かな答えは存在しないんだけど、生理ってのは嫌だな。
最後もばっちりハッピーエンド。
BGMも合ってて幸せな気持ちになる映画です。
宮崎駿の引き出しの多さ(と性的嗜好)に驚愕!
13歳になった魔女のキキが、修行のために新しい街に引っ越し、独り立ちするために頑張る姿を描いたファンタジーアニメ。
監督/脚本/プロデューサーは『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』の、巨匠・宮崎駿。
パン屋の女将・おソノさんの亭主や街の警察官、TVアナウンサーの声を演じているのは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』やテレビアニメ『らんま1/2』の山寺宏一。
久しぶりに本作を鑑賞しましたが、作品のあまりの美しさに驚きました。記憶していたよりずっと良かったです。
ひとりの少女の思春期の心の揺らぎや成長が余すところなく描かれており、これを50歳近い年齢のおじさんが脚本&監督&プロデュースしていたという事実に驚きを隠し切れません!
何より宮崎駿監督の性的嗜好がフルスロットルで展開されているのが見所です!キキなんて作中ずっとパンチラしてますから!!
でもそれを全くいやらしく感じさせないのが宮崎監督の力量の凄さ。普通こんなパンチラアニメが国民的作品にはならないって💦
…度の強いメガネをかけ、空に憧れる女好きのキャラクターであるトンボは完全に宮崎駿のアバター😅
自己投影したキャラクターを作中に登場させるというのは宮崎駿の得意技ですが、今回はまた何とも好青年というか美味しい役どころのキャラをチョイスしたものですねぇ…。
音楽の演出も素晴らしい!
キキが旅に出発し、ラジオのスイッチを入れると松任谷由実の「ルージュの伝言」が流れる、という一連のシークエンスが本当に洒落ている。それがそのままOPに繋がるところが本当に上手い!おしゃまな感じの歌詞が新しい人生に胸躍らせているキキの心情にバシッとハマってるんですよねー。
多分ここは、「音楽演出」としてクレジットされている高畑勲が演出したのだろう。素晴らしいお仕事です✨
そして、本作の舞台となるコリコの街をキキが初めて目にする場面で流れる「海の見える街」が最高!
何か新たな冒険が始まる感じが否応無く伝わってくるこの演出はすげぇ!
こんなに美しく、場面にマッチした音楽を創り出せるとは、本当に久石譲は天才っ👏
キャラクター面でいえば、ジジが良いアクセントになっている。
ただのマスコットキャラクターで終わるのではなく、キキの心情の変化を映す鏡のようなキャラクターとして機能しているお陰で、作品にグッと深みが出ています。
結局ジジとの会話というのはキキの内的会話であるわけです。キキは作中で他者と社会的に関わるようになり、さらに異性に恋愛感情を抱くようになります。
そのように精神的に大人になることで、内的会話への依存から抜け出していることを描いている。ジジと会話が出来なくなるという異常事態こそが、キキの通過儀礼になっている訳ですね。
キキも一人前になったという事ですが、観客からすると少し寂しい😢
おソノさんやトンボ、ウルスラ、お婆様など、キキの出会う人はとっても良い人たち。
こういうのって、下手をするとキキが甘やかされているように観客の目に映りかねないのですが、宮崎駿監督はしっかりとキキの努力と苦労を描いているし、何よりあの生意気な孫娘を登場させることによって、キキの「私って何の為に働いているんだろう…?」感が観客にグッと伝わってきます。
キャラクターを甘やかさず、観客にマイナスの感情を植え付けないようにする描写力は流石っ!👏
歳を取ってから鑑賞すると、キキが頑張っている姿を見るだけで涙が出てきます😭
社会にスレた大人こそ見るべき映画なのだと思います!!
たくましく奮闘するキキとそれを見守る大人達がとても素敵。
幼い頃からジブリ作品ではファンタジーすぎなくて、キャラクターの性格も自分と重なるところも多く、最も好きな作品。動物もたくさん出てきて良い。
キキが自立に向けて、一生懸命、見つけた街で生きていく資格を得ようと、巡ってきたチャンスを人の役に立って真っ当できるように頑張る。その意志の強さが大好きだ。
困っていてもすぐに人に甘えない頑張り屋のキキは自分とは重なるけれど、大人になって観ると、キキのような子がいたら、気にしないでもっと甘えて良いんだよ!と言いたくなる。おソノさんの、「そうならそうと言えば良いのに」ウルスラの「そうならはやく言えば良いのに」に凝縮されていると思う。
でも、簡単に弱音を吐かず、心配するジジにすらペラペラ話さないところが、修行の身としての覚悟の現れであり、キキの強さであり、周りから可愛がられる理由だと思う。いっぱいいっぱいになるまで頑張って、魔法の精魂まで使い果たしそうになって、でもそこで、周りに頼る事・甘える事・休む事・楽しむ事を教えてくれる周りの大人達。おソノさんもウルスラも、ちゃんと自立してて、人には優しいけれどとても素敵な人生のロールモデル。彼らが無条件にキキを甘やかさず、店番や掃除など、必ず対価の労働を交換条件にしながら、キキを助けている接し方も素敵。支えてくれる素晴らしい人たちに巡り会えたのはやっぱりキキ自身が頑張っているから。
パーティーの事はいったん忘れて、足の悪いおばあさまのために薪のオーブンでパイを仕込んだり電球を変えたり、奮闘するキキが何度見ても大好き。
対して、何度見ても、トンボのお友達グループへの嫌悪感は消えない。幼い頃は、1人の時に楽しそうな集団を見ると孤独感を自覚するから嫌なんだと捉えていた。
でも、大学に入りバイトで稼いだお金で身の回りを回すようになると、その嫌悪感の正体がわかった。自分で生活をする大変さもわからずに、親のお金で遊んでいる身で「たっくましーい」「ずぶ濡れじゃない」等と頑張っている子に上から声を掛ける、甘さや余裕に腹が立つのだ。頑張っているだけなのに、その自分が惨めにも感じさせられてしまう不思議。きっと高卒で働く子は、親のお金で大学に行きながら友達と遊びまわっている子を見て、同じ気持ちになるのだろう。彼らが悪い事をしているわけでは決してないのだけれど。
どんな場所にも、苦労せずうまくいく人というのはいて、同じ立ち位置になるために努力が必要な人からするとそれは羨ましくも腹立たしくもある。でも、自力で苦労して得た経験や信頼は絶対に大きな力になる。
そして、色々な気持ちを経験するからこそ、人の気持ちも理解できるようになる。自分を想って作って貰ったパイやそれを大雨の中届けてくれた人に対して感謝の気持ちも口に出せないなんて、理解できない人種になる必要はない。
子供にも、キキみたいに育って貰いたい。
ただ、現代なら、旅立つ荷物に雨がっぱや荷物にかけるカバーくらいは加えて欲しいかな。
産まれた頃の作品を幼児の頃何度も見て育ち、その頃は宅急便が市場参入したてだったのに、いまや宅配ボックスやら荷物追跡やらクール便やらレターパックやら様々な手段がたくさん。配達ドローンまで始まっている。メルカリやら個人同士の荷物のやり取りも盛んになった。一方、届けてくれた人に「ありがとう」って言いながらサインできる場面はどんどん減っている。人同士の関わりが自然と生じる、この作品の中の街並みくらいの時代の進み方が好きだなぁ。
そして、30年以上経っても全く古臭さがない洗練された街並みの背景の美しさや緻密なアニメーションの質の高さは本当に日本の誇りだと思う。
大人になってから見ても、おソノさんの旦那さんが一言オイって急に発すると笑えるし、オイにも様々なバリエーションがあって、無口でも良い人でホッコリするし、ジジが喋れなくなるのは残念でならないし、トンボの良さはよくわからない笑
ウルスラの描く、「虹の上をとぶ船の、星空をペガサスと牛が飛んでいく」という名の絵画、いつか見てみたい。
大好きな作品
好きなジブリ映画TOP3に入る、大好きな作品です。
10回以上は見てるはず。
子供の頃のような純粋な気持ちでは見れないけど、いつ見ても瑞々しい心を思い出させてくれる良作。風景も登場人物も音楽も全てが好き。
個人的にはジジは喋れなくなったのではなく、キキが大人になって猫の言葉が聞こえなくなったのかな、と思いますがどうなのかな?
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