マザー・テレサ 母なることの由来のレビュー・感想・評価
全1件を表示
ありのままのマザー・テレサの姿
総合:70点
ストーリー: 50
キャスト: 50
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 60
すでにこの当時には聖人として尊敬を集めていたマザー・テレサのドキュメンタリー映画。
多くの場合は彼女の行く先々についていき、彼女の人々との会話や言葉や行動といった情景を撮影する。あるいは彼女の周囲の人々へのインタビューでまとめられている。インタビューを受けている登場人物たちは多くの場合は彼女を尊敬し賞賛している。だが彼女を賞賛するためだけの番組とは違うような気がする。彼女の世界をまわる行動の行方がそのまま映しだされている。
サンフランシスコで新しい家を開くときに、敷物や温水はとにかく洗濯機の設置すら断ったりするのは、逆に効率が悪くて人々を救う活動に問題が出るかもしれない。彼女の名前を使って寄付を集めようとする一般人の行為を断るのは、もしかすると名前を悪用されるからかもしれない。政府の援助すらも断るのは、政府の干渉を嫌ってのことだろうか、それとも信仰と信条のみで行動を支えようとするからだろうか。
食物や医薬品といった物質で餓えて死にかけた人々を支えるのではなく、実は愛情で彼らの精神を支えようとしているのだと思う。やせ細り自分で動くこともままならない人や誰も信頼できる人がいなくて孤独の中にだけ生き死んでいく人。そんな人々を支え愛を与えたいという思いが彼女を動かしているように見えた。
とにかく色々な彼女のありのままの姿を見せるし、それぞれの視聴者がそれを自分なりに受け止めればいいのだろうと思った。どこまでも献身的で行動を止めない彼女の姿があった。
コメントする (0件)
共感した! (1件)
全1件を表示