「たんたんと。」マイライフ・アズ・ア・ドッグ ベッラさんの映画レビュー(感想・評価)
たんたんと。
子どもの心に寄り添って、生きていくのにつきものの光と陰をたんたんと描いた作品。
ある程度年齢を重ねてくれば人は産まれた瞬間から死に向かって生きてゆくのだと理解する。短い長いはあるけれど死だけは平等に待っている。それを知って生きることの意味を見失うこともある。
この映画はそれなりのドラマはあるけれど、特別なことがおこるわけでもなく、誰にでもおこることがおきてそして回収される。
特別な意味を与えるのでも、質問を投げかけるのでもなく、ただ、観ている側に回収させる。
観ている側から、中にいる誰にでもなれる。
なんかそういうのってすごい。
心が痛くなる場面でも、暮らしのにおいのする窓辺の花や、カーテンから透ける光、秘密のカタログ、あげたらきりのないディテールのキラキラがやさしくて泣けてきます。
何度でも観たくて購入して良かった。
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