ベスト・キッド(1984)のレビュー・感想・評価
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なんやこれ
“強さ”を問われる胸熱青春ムービー
イジメられっ子が空手のトレーニングを通じて心身共に成長していく胸熱ストーリーの傑作!
中学3年の初公開時に観て以来、約40年ぶりの鑑賞、間もなく公開される『ベスト・キッド/レジェンズ』の復習で“1人 ベスト・キッド祭り“の第一弾
いやぁ〜懐かしかった
当時は全然思わなかったけど、主人公ダニエルを演じるラルフ・マッチオさんが意外と精悍で感じが良い、しかもまあまあイケメンで強い男に成長していく若者を好演しています
クライマックスの激闘で描かれる、ダニエルの「白鶴拳の鶴の構え」はあまりにも有名、そこから繰り出すキックで敵を倒し、エンドクレジットに入っていく流れが最高に気持ちよく、バックで流れる主題歌 サバイバーの『The moment of truth』がメチャクチャ作品に合っていて、懐かしく鳥肌もの、素晴らしい名曲だと思います
ノリユキ・パット・モリタさん演じるミヤギの独特なキャラクターも懐かしいけど、彼の身の上話って要るか?
それよりジャッキー初期作の様にもっとミヤギがダニエルを特訓する所とかを描いたほうが面白かったのでは?
とか、
ミヤギにちょっと鍛えられたからって、コブラ会で地獄の特訓を受けている奴らに勝てるほど、そんな直ぐに強くはなれないよ
といったご都合主義のツッコミどころは多々あるけど、そういうのも引っくるめて“ザ・80年代映画”ってことで御愛嬌
と、メチャ懐かしい、80’S青春映画の傑作の1本、最高に楽しめました
「ベスト・キッド:レジェンズ」公開に先駆けて
「素直な子は伸びるね♪」
…というのは、元職場にいた尊敬する先輩の口癖だったので、私もシノゴノ言わずにその先輩の背中を見て仕事を真似していて、いつのまにか自分も職場で大役を任されるくらいに成長したことを実感しました。もちろん、後輩や同僚達にも素直に頑張ってもらえるように努力もしました。
ダニエルさんがシノゴノ言わずにワックスをかけたり、ペンキを塗っていつのまにか見違えるように周囲がキラキラしていく過程も素晴らしかったし、直接空手チャンピオンになれるような練習ではないかもだけど、心の大切さを重んじる武道家らしい指導だなと、感心しました。
個人的にはシャワーの仮装がめっちゃ面白かったです♪あんなコスプレあり?www
「ミリオンダラーベイビー」のレビューでも書きましたが、最近のオリンピック競技は技術や力技ばかりが強調され、柔道なんか卑怯すぎて美しさのかけらもない選手が増えたのを実感してましたから、やはりこういう作品で、日本人の心の強さとか礼儀を強調して世界に発信してもらえるのは嬉しかったです。
まあ、最後にダニエルさんが優勝して(ネタバレ?)、実際の空手の試合ではあんなに喜ぶものかなとは思いましたが、なんだかんだで最後のカマキリ拳法(鶴の舞よりピンと来ません?)は良かったですwww
シリーズの中ではやはり1番高評価の7.3/10、推定予算800万ドル、総興行収入9100万ドルの大ヒット、なんだかんだで80年代は日米関係も強かったし、ジャパンアズNo. 1とか言ってた時代に乗った作品でした。
グラントリノはこの作品に影響されてないのかな?少年成長物語はやっぱり好きです!
シリーズ継続中‼️
【当時のアメリカ映画界に空手ブームを齎し、更に日系日本人のミヤギの存在を知らしめた記念碑的作品。ラストのミヤギに鍛えられた試合シーンは矢張り沁みます。】
■カリフォルニアに引っ越して来たダニエルは、同じハイスクールに通う美少女・アリに恋をした。
 しかし、恋敵のジョニーはカラテの高校生チャンピオンで歯が立たない。
 ダニエルはカラテの達人である日系人・ミヤギ(ノリユキ・パット・モリタ)の元でカラテの特訓を受ける。
◆感想
・今更ながらだが、ダニエルがミヤギから指導される「ワックスかける、ワックスとる」のシーンは、ジャッキー・チェンの初期作品から着想を得ていると思われる。
・今作が、何故にヒットしたかは当時のアメリカ文化が背景にあると思う。
 武器で相手を斃すベトナム戦争に疲弊した人たちに、今作の身体一つで相手と戦う姿が斬新に映った事が響いたのではないかな。
<先日、劇場で観た映画でも日本のヤクザに対し、”ミヤギか!”と言う台詞が出る程、今作が後年の作品に与えた影響は大きいと思う作品である。>
これで空手を始める子がいたろうか
なんだか、ゆるく空手の認識が間違っていて、車を磨いたりしているうちにいつの間にか強くなっている少年が説得力ないなぁ、と思ってしまいました。
太平洋戦争の影が残っていて、日系人が迫害された歴史や、コミュニティからつま弾きにされている様子が細かく描いてあり、その部分の人間ドラマは見ごたえありましたが、全米空手選手権みたいな闘いのルールがいまいちピンと来なくて、なんであの技で勝ったんだろう?首をかしげたくなる展開でした。
いじめられっ子の少年が、変わり者の老人に空手を教わって、心も強くなり、その交流を通じて成長していく青春ヒューマンドラマ。ただし、日本じゃないおかしな日本がちりばめてあります。そこはご愛敬ですね。
ハリウッドが空手を知った日
武道と青春
ジャッキー・チェンのベストキッドは見たことがあったので大まかな流れは知ってたけど、それでも楽しめました。
ミヤギがジョニー達から助けてくれたシーンだけど、骸骨の衣装がショッカーみたいで、仮面ライダーを彷彿させて凄く良い。そして空手の道着のデザインがめっちゃカッコいい。
ダニエルの試合の様子だが、構えといい足取りといいビビりの初心者って感じがリアルで良かったな。
だが決勝での最後の一撃。あそこはスローモーションにするとかもう少しいい演出があったんじゃないかと思う。
ダニエルが彼女に会いにゲーセンに行ったシーンも微妙だった。
なんで彼女の方が怒ってんの?彼女の方が弁明にくるなら筋が通るけど。
あのシーンの前にダニエルが彼女を遠ざけるシーンとかあれば納得はできた。
ダニエルという名前の由来の秘密 そして「激突!殺人拳」10周年記念の作品
1984年公開の大ヒット作品
パート4まで続編が作られ、リメイク版が2010年にも撮られています
テレビアニメ版まであるそうです
コブラ会という外伝ものが配信ドラマでもあるようです
これほど長年愛されて人気のある映画です
内容は正に王道です
細かいことはよいのです
とにかく面白い、見終わった後の後味もスカッとするのです
ミヤギさんは普段はダニエルの住むアパートの施設管理人です
しかしそれは定年退職後の姿のようです
それまで何をしていたのかは語られません
自宅の場所は工業地帯の良くないところのようですが、敷地は広くて、古いながら割と良い車が何台も庭に置いてあります
それらの車を次々と乗り換えてきたようです
金持ちではないけれど、それなりに割と稼いでいたようです
どうやらハワイ出身の日系二世のようです
父は沖縄出身の漁師、空手の技は父に教えられたとダニエルに語ります
若い頃はサトウキビ農場の労働者だったようです
死んだ妻とはそこで知り合ったと語ります
それをダニエルに話してくれた時に彼が着ていた軍服は、米国陸軍の第二次世界大戦の頃の軍曹のものでした
第二次世界大戦は、1984年から40年前のことですからミヤギも20歳代だったはずです
軍服の胸には沢山の略綬が付いていました
略綬とは、勲章・記章の受章者がそれらを佩用しないときに受章歴を示すために軍服の左胸に着用する綬(小さい長四角のリボン)のことです
それが沢山ついているということで、ミヤギは戦争中沢山の手柄をたてた人物だとわかります
そんじょそこらに掃いてすてるほどいる元軍曹ではないと分かります
ただ者ではないのです
彼は酔っ払って、「ミヤギ軍曹、敵を沢山をやっつけて参ります!」とか言っています
字幕では単に「敵」となっていましたが、英語の台詞では「ドイツ兵」と言っていますから、彼は欧州戦線でドイツ軍相手に戦ったようです
真珠湾攻撃で日本は米国の敵国となり、日系人は敵性国民として強制収容所にいれられました
米国で生まれ育った日系人達のなかには、米国に忠誠を尽くしていることを示すため敢えて、米軍に志願する人も大勢いました
彼らは、日系人だけで部隊が編成され全員が欧州戦線に送られます
この日系人の部隊は、特に勇敢に戦って半数以上が死傷するほどの多大な損害を受けたものの、ずば抜けた戦功を立て、米軍史上もっとも多くの勲章を受けた部隊として歴史に名前を残す部隊となります
それが有名な米国陸軍第442連隊です
ミヤギ軍曹は、どうやらその部隊の出身者のようです
しかも、ダニエルがそのあと見つけて手に取った勲章
それは名誉勲章です
米軍最高位の勲章で、戦闘においてその義務を超えた勇敢な行為をし若しくは自己犠牲を示したアメリカ軍人に大統領から直接授与されるものです
ダニエルはそれを一目みるなり、ミヤギを見る目が変わります
彼は英雄だったのです
ダニエルとはユダヤ人に多い名前です
確かに彼も母も、ユダヤ人のような風貌をしています
母子家庭で、父親が何故いないのかは劇中では語られません
しかしここで着目すべきなのはユダヤ人でなくてもダニエルという名前の男性は、米国では人種を問わず普通にいるということです
彼の名前は、日系二世のダニエル・イノウエから採られた役名だと思います
ダニエル・イノウエとは実在の人物
ハワイ出身の日系二世
1924年生まれですからミヤギとほぼ同じ年齢です
その第442連隊で少尉として戦った英雄で、名誉勲章を授与されています
つまりミヤギは、このダニエル・イノウエをイメージして造形されたキャラクターだということです
大卒のダニエル・イノウエは戦後政界に入り、ハワイ州議員、連邦議会下院議員、上院議員、最終的にアメリカ合衆国上院仮議長にまで登りつめます
本作公開の1984年当時は上院議員でした
マンザナーとは日系人が戦争中入れられた強制収容所のひとつ
ロスから北へ350キロほどの砂漠の真ん中
デスバレーの近くです
ミヤギ夫妻はハワイから着の身着のままで、ここに入れられ、ミヤギは身重の妻を残し陸軍に志願し、米国市民で有ることを示そうとしたのでしょう
しかしその妻とお腹の子供は強制収容所の貧弱な医療で失われてしまったのです
如何にミヤギがそれに衝撃を受けたのか、必死に戦ったことが虚しくなったのか、それがあの酔っ払ったシーンに込められていたのです
この辺りについてはジョン・スタージェス監督の1955年の「日本人の勲章」も併せてご覧になられると一層本作の味わいが深くなると思います
ミヤジターボ
ダニエルが乗っている自転車はBMX です
Bicycle Motocross(バイシクルモトクロス)のこと
1982年の「E.T.」で世界的大ブームになりましたね
ダニエルは、ミヤジターボというモデルだと言ってます
ミヤジは架空のメーカー名で、恐らく日本のミヤタ自転車のことだと思います
ミヤギをミヤジと言い間違いされるネタが何度も何度も使われて、クスリと小さく笑わせます
空手はミヤギのいうように、もともと中国から伝わり沖縄で発展したものです
日本本土には大正時代の頃に広まったようです
戦後、沖縄駐留軍の米兵にも習得者が現れて、彼らが米国本土でも広めだしたようです
空手教室「コブラ会」の先生もその一人のようです
1973年に「燃えよドラゴン」で世界的カンフーブームが起きます
しかしブルース・リーが急死してしまいます
一方日本では「空手バカ一代」という漫画が1971年から人気となり、1973年にはアニメにもなります
ということで、千葉真一主演の空手映画「激突!殺人拳」がブルース・リーのカンフー映画の代用品として1974年に撮られます
これが米国にも輸出され米国で大ヒットします
空手が米国でもメジャーとなったのは、これからのことです
ジャッキー・チェンのカンフー映画が人気となるのは1978年ぐらいから以降のことです
映画「少林寺」は1982年のことになります
つまり、本作は「激突!殺人拳」の10周年記念の作品でもあったと言うことです
これらのことを頭にいれて、ひさびさに本作をみるとなかなかにやるじゃないか!と監督に敬意を示したくなります
原題の「カラテ・キッド」が、なぜ邦題「ベスト・キッド」になったのでしょうか?
それはたぶん挿入歌のYou're The Best / Joe Espositoの、歌詞のベストと歌う部分がかなり耳に残るからでしょう
当時の宣伝マンなかなかのセンスです
柏原芳恵。
あの蹴りで…
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